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秋葉原に設置されている「怪文書自販機」 仕掛けた店の思いとは?

おたくま経済新聞 / 2018年5月28日 13時39分

秋葉原に設置されている「怪文書自販機」 仕掛けた店の思いとは?

怪文書が貼られた商品 中身は不明

 先日、Twitterで怪文書の書かれたナゾの商品が売られている自販機、通称「怪文書自販機」が話題になりました。実はこの自販機、以前から界隈では有名。筆者自身も定期的に調査しており、久し振りに自販機の設置されている場所に行ってみることにしました。

 自販機が設置されているのは、秋葉原の万世橋から目と鼻の先にある場所です。現在、この屋内外には稼動していない自販機を含めて、様々な自販機が約20台ぎっしりと設置されています。

 一見、普通の飲料自販機のように見えても、昔の切符やNゲージやカブトムシのおもちゃなどが売られている自販機もあります。その他の自販機にも、誰が買うのだろうか?と疑問に思うような商品が色々と売られています。



 怪文書の商品が販売されているタイプの自販機が初めて設置されたのは、2009年3月頃。当時はカップ麺やパン、オイルライターなどのほか、床用ワックスが売られていたこともあったとか。初めて怪文書の商品が販売されたのは2014年10月頃で、当時は「爆弾クッキーばぁ~ん ニトロエンジンは凄い」など一、二言だけ書かれたものだったようです。

 そして、目的の怪文書自販機なのですが、店の外側に面した場所に設置されていました。自販機の中には、何種類もある怪文書が書かれたナゾの商品がずらりと並んでいます。何人か通りかかった人を見たのですが、皆さん興味を持って写真を撮ったり購入をしたりしていました。中には外国人観光客が物珍しそうに写真を撮っている姿も見かけました。


 店内にも怪文書の商品が入っている自販機が数台あり、外の自販機に入っている商品とは大きさや形が違うものが入っていました。ちなみに大きさなどは関係なく、価格はいずれも490円でした。


 さて、買ってみないことには来た意味がないので、さっそく購入してみました。お金を入れて番号を入力すると、下にあるトレイが購入商品の高さまで上がってきて、商品がベルトコンベアで押し出されてトレイに乗り、そして下の取り出し口まで降りてくる。

 取り出し口から怪文書の商品を出してみると、底の部分に不自然な紙が貼られていることに気付きました。うっすら印刷が透けていたので、もしかして?と思って外して広げてみたら、予想通り別の怪文書がおまけで付いていました。


 そして、本体のほうもワクワクしながら開封してみました。生真面目な私はテープを剥がしてきれいに開封しようと思ったのですが、思った以上に念入りにテープが貼られており、剥がすのが面倒だったので思い切ってビリビリと破って開封してみると、なんと中身は見覚えのあるビスケット菓子。他にも中身の種類があるのかもしれませんが、今回は普通に購入をするより高価。怪文書を楽しみ、中身が何なのかわからないワクワク感を楽しむ料金が加算されていると思えば、きっと幸せでしょうね。

 ところで、店内には怪文書が書かれたテプラが多数貼られていたりするのですが、私自身が定期的に調査していた記録を見ると、2008年1月頃にポップコーン自販機に貼られた「秋葉原の掟 おはじきとポップコーンは、はじいてもいいですが、拳銃ははじいてはだめです。」と書かれたテプラが初めての怪文書で、この頃から怪文書のテプラが増えていったようです。

2008年撮影「秋葉原の掟」

 そんな怪文書の商品を販売などしているご主人の思いも、テプラに書かれて店内にこっそり貼られています。「暗いニュースが続く時代ですが、秋葉原のお客様に一時の笑いを提供できればと考え、日々努力しております。」 こんな思いで怪文書の商品などを販売していたのですね。




(取材:秋宮舞駆)

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