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アメリカ陸軍TOW対戦車ミサイル改良型を発注

おたくま経済新聞 / 2018年6月18日 12時30分

アメリカ陸軍TOW対戦車ミサイル改良型を発注

TOW2を発射するアメリカ陸軍のM1134ストライカーATGM

 2018年6月12日(現地時間)アメリカのレイセオンは、アメリカ陸軍からTOW対戦車ミサイルの最新型を総額1億2990万ドルで受注したと発表しました。

 BGM-71 TOW対戦車ミサイルは、いわゆる西側諸国を中心に20か国以上で採用されており、この分野でのベストセラーです。もちろん、陸上自衛隊も採用しています。


 名称は「発射筒式(Tube-launched)光学照準(Optically-tracked)有線誘導(Wire-guided)」の頭文字をとったものです。有線誘導のため、有効射程距離は発射筒内に格納された誘導ワイヤの距離と等しくなっています。ロケットモーターの力で飛翔するミサイル本体に合わせて、絡まないように誘導ワイヤがスムーズに出て行くという仕組みも驚きですが、どうしてもこの「有線式」という点がネックになって、有効射程距離の延伸などが困難でした。

 この度採用されたTOWは、TOW 2A、TOW 2Bエアロ、TOW バンカーバスターの3種類。いずれも誘導方式が無線式になり、名称も「発射筒式(Tube-launched)光学照準(Optically-tracked)無線誘導(Wireless-guided)」の頭文字、ということに変更されています。いずれも有効射程距離の延長のほか、特にバンカーバスターは貫徹力も大きく向上しています。


 アメリカの対戦車ミサイルは、歩兵が使うFMG-148ジャベリン、攻撃ヘリコプターなどに搭載して用いるAGM-114ヘルファイアなどがありますが、TOWがもっとも応用範囲が広く、多種多様な車両やヘリコプターに搭載したり、専用の台座を使用することで歩兵が使用することも可能です。


 新しいTOWは、どれも既存のTOW用のランチャーを使用できる仕様になっているので、導入に際しての負担が少ないことも特徴。レイセオンはアメリカ陸軍と海兵隊向けに、これまで69万発以上のTOWを納入していますが、今回の新型導入で、2050年以降もTOWが一線に止まり続けることになるだろうと予想しています。

Image:U.S.ARMY/U.S.Marine Corps/Raytheon

(咲村珠樹)

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