C-5Mが全機納入完了・2040年代まで現役続行可能に
おたくま経済新聞 / 2018年8月9日 10時0分
スチュアート空軍基地へ向け飛び立つC-5M最終号機
2018年8月6日、ロッキード・マーティンは52機目にして最終号機となるC-5Mスーパーギャラクシーを2018年8月2日付でアメリカ空軍に納入したと発表しました。これにより、C-5のエンジン換装・近代化プログラム(RERP)は一応の終結となり、C-5は2040年代まで現役にとどまれる能力を獲得しました。
C-5Mは、2001年から始まったC-5のエンジン換装・近代化プログラム(RERP)によって開発されたものです。エンジンを旧来のGE・TF39(民生用CF6の原型機)から、改良版となるGEのF138ターボファンエンジン(民生用の型番はCF6-80C2L1F)に換装して出力向上を図り、最大離陸重量(積載貨物量)の増大と、燃費の向上を実現しました。合わせてコクピット内の操縦システムなどを近代化し、計器を統合ディスプレイ化するなど、パイロットの負荷や整備負担の軽減、戦術能力の向上も行われ、改良点は合計で70か所以上に及びます。
8月2日に納入されたC-5Mスーパーギャラクシーの52号機は、ニューヨーク州のスチュアート空軍基地で最終的な内装の塗装作業などが行われ、マサチューセッツ州のウェストオーバー空軍予備役基地にある第439輸送航空団に配属される予定です。第439輸送航空団ではすでに7機のC-5Mが任務に就いており、この最終号機が8機目のC-5Mとなって編制が完結します。
2018年6月30日に初飛行から50年の節目を迎えた、アメリカで最も大きな軍用輸送機C-5ギャラクシー。比類なき輸送能力を持つこの飛行機は、C-5Mへの更新によって、少なくともあと20年ほどは現役にとどまって活躍することになりそうです。
Image:Lockheed Martin
(咲村珠樹)
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