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彦根で盛んなボードゲーム「カロム」が進化!「スーパーカロム」登場

おたくま経済新聞 / 2018年11月6日 14時47分

彦根で盛んなボードゲーム「カロム」が進化!「スーパーカロム」登場

スーパーカロム

 滋賀県彦根市周辺で古くから親しまれているボードゲーム「カロム」をご存知でしょうか。原型は12世紀ごろにエジプトで確立されたものとされており、南アジアをはじめとして欧米など世界中でプレイされているゲームです。

 一説によればイギリスに伝わったものは、年月を経てビリヤード(ポケットビリヤード)の原型にもなったとも考えられるとか。日本には明治以降にやって来たと思われ、彦根市には大正年間に作られたカロムの道具が残されていますが、なぜか彦根市周辺という限られた地域でのみしか定着しませんでした。しかし、やりこむと奥が深く、日本の南極観測隊では非常にメジャーなんだとか。そんな歴史あるゲーム「カロム」が進化し「スーパーカロム」となって新生。11月23日にT-entertainment(ティーエンターテイメント)から発売されることになりました。

 滋賀県の彦根出身や南極観測隊OBでないと判らないと思うので、簡単にカロムを説明すると、ビリヤード台のように四隅にポケットの空いた四角いボードを使って行われる、おはじきの要領で行うビリヤード的な対戦ゲームです。昭和30年代には日本全国で親しまれていたようですが、現在は滋賀県の彦根市周辺地域に残るくらい。彦根市では“一家に一台”という感じで現在も盛んであり、2018年6月10日には第31回カロム日本選手権大会が開催されています。



 スーパーカロムは、カロムで使われるボード(カロム盤)を小型化し、ゲームの短時間化や「当てて落とす」という楽しみをより強調したものになりました。ゲームの進め方は、コイン型のコマ(彦根のカロムでは10円玉などコインを使う場合もあり)を使い、自身のコマ「アタッカー」をおはじきの要領で指を使って弾き飛ばし、相手のコマ「ディフェンダー」に当てて四隅にあるポケットに落とすというのが基本フォーマット。ボードの対面を使う2人対戦と、ペア同士が対戦するチーム戦(ダブルス)、または4人が入り乱れて対戦する4人プレイといった種類があります。

 ゲームを始める時には、ボードの中心に対戦者どちらのものでもない王様的なコマ「ソウル」を置き、その周囲の「センターサークル」と呼ばれる円に沿って、プレイヤーのコマ「ディフェンダー」を交互に置いていきます。最初の一打は指定されたスポットに「アタッカー」を置き、そこから指で弾いてディフェンダーに当てていきます。ちょうどビリヤードでのブレイクショットと同じ要領です。アタッカーがビリヤードで言うところの手球(白球)、ディフェンダーが的球に相当します。

 以降は1打ずつ順番に、プレイヤーがアタッカーを自陣の「エリアライン」と呼ばれるラインに置き、そこから指で弾いていきます。先に相手のディフェンダーを全てポケットに落とし、最終的に「ソウル」をポケットに落としたプレイヤーが勝ち。自分のアタッカーがポケットに落ちてしまったり、ボード外に飛び出した場合、そしてまだ相手のディフェンダーが残っている状態でソウルをポケットに落としてしまった場合などは、それぞれペナルティがあります。

 スーパーカロムではさらにゲーム性を高めるために、様々なオプションパーツも用意。破壊力抜群な通常より重いアタッカーや、当てられても落とされにくい、丸くない形状のディフェンダーなど、より戦略的なアイテムなどが用意されています。ローカルルールで、使う回数や個数に制限を設けると、ゲームの中で使いどころを考えたりと面白さが増しそうですね。また、指で弾くのがうまくいかない小さいお子さんや高齢者の方向けに、一定の力で安定してアタッカーを弾くことのできる「シューター」という器具も用意されます。

 基本キットとなる「スーパーカロム スターターセット」は4980円(税抜)で11月23日発売。これにセットされているコマは赤と黒ですが、カラフルできれいなデザインのアタッカーとディフェンダーも5種類用意されます。こちらの「スーパーカロム アタッカー&ディフェンダーセット」は同じく11月23日発売で各1200円(税抜)となっています。






 また同時に、スーパーカロムのボード「カロムフィールドボード」単体も3500円(税抜)で用意。それを持ち運ぶことのできるジャストサイズの「スーパーカロム キャリングバッグ」が2000円(税抜)、アタッカーやディフェンダーを収納するのに便利な「スーパーカロムバッグキンチャク」も800円(税抜)で、これら全て11月23日に発売されます。



 相手のコマを弾き飛ばす爽快感とともに、詰め将棋のような戦略・戦術性もあって奥の深いカロム。これをきっかけに、再び日本に広まるかも。

情報提供:T-entertainment 株式会社

(咲村珠樹)

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