世界一が日本で決まる!eスポーツ「クラロワリーグ 世界一決定戦2018」各チームが意気込みを語る
おたくま経済新聞 / 2018年11月30日 20時47分
「クラロワリーグ世界一決定戦2018」出場チーム代表と主催者
フィンランドのSupercellが開発した世界的人気のリアルタイム対戦型モバイルカードゲーム「クラッシュ・ロワイヤル」。その世界一を決めるeスポーツの大会「クラロワリーグ 世界一決定戦2018」が12月1日に幕張メッセで行われます。世界的なeスポーツの大会が日本で行われるのは歴史的なこと。開幕を前にした11月30日、選手らが出席した記者会見があり、世界各地で開催されるプロリーグを勝ち抜いたチームが抱負を語りました。
2016年のリリース以来、全世界で楽しまれている「クラッシュ・ロワイヤル(通称:クラロワ)」。昨年は、世界最強“プレイヤー”を決める世界大会がイギリスのロンドンで開催され、会場のみならずオンラインライブ配信により、全世界のファンを熱狂させました。
今回、史上初めて、世界最強の“チーム”を決めるベく開催される「クラロワリーグ 世界一決定戦2018」の舞台となったのは、なんと、日本の幕張メッセ。地区予選ではなく、世界一を決定するeスポーツの大会が日本で開催されるというのは異例で、日本におけるeスポーツの歴史に残るイベントです。
Supercell クラロワ ゲームチームのセス・アリソン氏は、子供の頃Nintendo(ファミコン)で遊んだ原体験が今のSupercellでのキャリアにつながっていると話し、自分がリスペクトするゲームの国、日本で世界大会を開催できることを非常に喜んでいました。
アリソン氏は同じくクラロワ ゲームチームのステファン・エンブロム氏との写真撮影では、日本の格闘ゲームのポーズや「かめはめ波」のポーズをとったりと、日本のまんが、ゲーム文化が自分たちの血肉になっていることを体現してくれました。
Supercellのeスポーツリードを務めるティム・エブナー氏は、クラロワについて、わずか8枚のカードでデッキを作り、それを駆使して3分間(サドンデスの時間を含めれば最大6分間)で勝敗が決まるシンプルなゲーム構成ながら、それ故にプレイヤーごとのストラテジー(戦略)の個性によって様々な展開が生まれるので、そこに注目して観戦してほしいとコメント。同じくクラロワリーグのコミッショナー、クリス・チョー氏も「3分間に凝縮されたスピーディーな展開に戦略性や多彩なスキルを要求されるゲームなので、プレイヤーたちのパッションを感じてほしい」と語りました。
今回の「クラロワリーグ 世界一決定戦2018」に出場するのは、世界各地域のリーグの優勝チームとなり、代表の座を勝ち取った5チームと、開催国枠の日本代表として参加するPONOS Sportsを含めた6チーム。eスポーツの強豪ひしめく北米代表の「Immortals(イモータルズ)」は、eスポーツ大国アメリカの代表だというプレッシャーはないかとの質問に「それは大丈夫。ただ目の前のゲームをプレイするだけだ」と自信のコメント。キーとなるのは2v2の対戦ではないかとの予想をしていました。
ah craaaap選手
ヨーロッパ代表の「Team Queso(チームケィソ)」。ケィソはスペイン語で「チーズ」の意味。チームエンブレムにはその名の通り、ケィソ(チーズ)がデザインされています。チーム5人の構成はスペイン人3人にメキシコ人1人、そしてイギリス人1人という構成のため、この大会に備えてアメリカで合宿し、チームワークを強化してきたといいます。大会は強豪ぞろいなので、恐らく互いのいい部分をぶつけ合うような戦いが続くだろうと語り、その中で勝ち抜いていきたいと決意を示しています。
Team QuesoのSoking選手ラテンアメリカ代表の「Vivo Keyd(ヴィヴォキード)」は、渡航ビザの関係でArima選手、Notorious Ike監督兼コーチ、そしてAllan Franzotti戦術コーチが来日できない事態に。もともと1チーム5名以内というルールの中、4人で戦ってきたチームですが、監督や戦術コーチがいないという状況で戦うということになりました。コーチの助言等はリモートで受けられるとのことですが、昨年の「クラロワ 世界一決定戦」でラテンアメリカ代表のセルジオラモス(メキシコ)選手が優勝しているので、それに続きたいと語っています。
Vivo_ KeydのGabo選手
中国代表の「Nova Esports(ノヴァイースポーツ)」。中国のリーグは他地域とは違うルールのため、この大会では慣れない世界標準形式でのプレイをすることになります。これについては「2v2での対戦経験がないので、その辺りは多少不安はある。しかし準備はしてきている」とのコメント。出場チームの中では、チームケィソとの対戦を楽しみにしていると語りました。
Nova EsportsのLciop選手
アジア代表として出場するのは「クラロワリーグ アジア」シーズン2の優勝チームである、韓国の「KING-ZONE DragonX(キングゾーンドラゴンエックス)」。「クラロワリーグ アジア」シーズン1でベスト1v1プレイヤーに輝いたX-bow master選手をはじめ、シーズン2のプレイオフMVP、Ho選手などを擁し、アジアeスポーツの実力をアピールする大会となります。チームケィソのSoking選手や、ノヴァイースポーツの1v1での強さを警戒していました。
KING-ZONE DragonX
KING-ZONE DragonXのHo選手
日本代表として出場するのは「PONOS Sports(ポノススポーツ)」。監督兼選手でエースのみかん坊や選手の強さは世界でも知られています。みかん坊や選手は「日本開催なので、ぜひ勝って日本のeスポーツ界を盛り上げたい」と決意を語ります。また、ライキジョーンズ選手は「クラロワリーグ アジア」シーズン2 プレイオフのBren Esports戦で、BANカードのトルネードを使ってしまうという痛恨の敗戦が記憶に新しいところ。これについてライキジョーンズ選手は「負けてはいけないところで初めて負けてしまったので、リベンジを果たしたい」と意気込みを語っていました。
みかん坊や選手
リベンジを誓うライキジョーンズ選手
クラロワのチーム世界一が決まる「クラロワリーグ 世界一決定戦2018」は、YouTubeのクラロワリーグ アジア公式チャンネルで2018年12月1日の11時から生配信予定。一足先に会場をのぞいてきましたが、会場はまるでプロレスのWWEのイベントのような雰囲気。まさに「ゲームの闘技場」という感じです。配信では、会場にいるかのような臨場感で楽しめる仕掛けのほか、アイテムのドロップなども実施されます。
取材協力:Supercell
(取材:咲村珠樹)
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