2018年のF-35生産機数は91機 さらなる生産数アップでコスト削減へ
おたくま経済新聞 / 2018年12月30日 10時0分
F-35の2018年最終生産機(画像:Lockheed Martin)
2018年12月20日(アメリカ西部時間)、ロッキード・マーティンは今年最後となる91機目のF-35がアメリカ海兵隊に引き渡されたと発表しました。この生産数は前年比40%増。内訳はアメリカ向けが54機、21機がイギリスなどのF-35プログラム参加国、16機が日本などFMS(対外有償軍事援助)国向けとなっています。
2018年の最終生産機となったF-35Bの引き渡しに際し、ロッキード・マーティンのF-35プログラム責任者、グレッグ・ウルマー氏は「このマイルストーンは、F-35生産施設の能力をフルに発揮した状態が順調であることの証明であり、世界中のお客様に希望通り製品を納入できる準備ができているということを表しています」とコメント。さらに「年々生産量は向上し、それに伴いコストも削減され、生産にかかる期間も短縮されており、スケジュール通りの生産が可能になっています。今日、F-35はもっとも高い能力を持つ航空機であり、我々は年を追うごとに他の戦闘機と同等以上の機数を市場に供給しています」と、生産施設の充実について語っています。
2011年に最初の量産型がロールアウトして以来、F-35は徐々に生産のペースを上げてきました。それに伴い、生産コストの見直しも実施。現在F-35Aの価格は8920万ドルにまで下がっています。ロッキード・マーティンによると、生産ペースがさらに上がる2020年のロット14においては、8000万ドルにまで下げることが可能という見方を示しています。これは現行の第4世代ジェット戦闘機の価格とそれほど変わらないもの。生産当初は「高すぎる」と言われた機体単価も、能力を考えればかなり「値ごろ感」が出てきたといえるでしょう。
ロッキード・マーティンは翌2019年、さらに生産数を40%引き上げ、130機以上の生産を見込んでいます。現在までに350機以上のF-35が計10か国に引き渡され、うち7か国は母国での運用が始まっています。すでに4つの飛行隊で初度作戦能力(IOC)を獲得し、アメリカとイスラエルではすでに実戦に参加しています。2019年には日本の航空自衛隊でも、三沢基地の臨時F-35飛行隊が百里基地の第302飛行隊と統合される形で、新たに三沢基地の第3航空団隷下で新生第302飛行隊となる予定。日本を含め、各国でF-35の姿が日常的になっていくことでしょう。
Image:Lockheed Martin/USAF
(咲村珠樹)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
沖縄に“最新鋭ベテラン戦闘機”来る~! アメリカ軍が日本配備の戦闘機更新を発表 嘉手納基地にも戦闘機「再配備」へ!
乗りものニュース / 2024年7月5日 7時42分
-
どんどん増えるぞ“ステルス戦闘機”! アメリカ軍が日本配備の戦闘機更新を発表 三沢基地に「第5世代戦闘機」配備へ
乗りものニュース / 2024年7月4日 17時13分
-
米軍、三沢にF35を初配備へ 嘉手納は新型F15戦闘機
共同通信 / 2024年7月4日 13時51分
-
米軍の圧倒的強さの一端か 最強ステルス軍用機3タイプでの編隊 衝撃の動画を公開
乗りものニュース / 2024年6月29日 11時42分
-
「飛行群司令」のお仕事って? 戦闘機部隊を支える“マネージャー” 飛行隊長との絶対的な違いは
乗りものニュース / 2024年6月11日 9時42分
ランキング
-
1「マジ…?」有料道路が無料化! いつもの道がタダに? 直近&来年に「無料開放された路線」とは
くるまのニュース / 2024年7月8日 7時40分
-
2空腹時の“炭水化物ドカ食い”は幸せだけど…話題の「血糖値スパイク」がもたらす“怖いリスク”<医師監修>
日刊SPA! / 2024年7月8日 15時52分
-
3訪日観光客がSNSには決して出さない「日本」への本音 「日本で暮らすことは不可能」「便利に見えて役立たない」と感じた理由
NEWSポストセブン / 2024年7月1日 16時15分
-
4笠原将弘氏が教える「トマトを何倍もおいしくする食べ方」 魔法のドレッシングが最高
Sirabee / 2024年7月6日 16時30分
-
5一番売れている「軽自動車の“王様”」はどれ?「23ヵ月連続ナンバーワン」も! 2024年「“軽”販売ランキング」トップ3
くるまのニュース / 2024年7月8日 12時50分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください