さぁみんなで「会長、バンザイ!」 ミュージカル「青春鉄道」公開ゲネプロ
おたくま経済新聞 / 2019年5月10日 18時43分
![さぁみんなで「会長、バンザイ!」 ミュージカル「青春鉄道」公開ゲネプロ](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/otakuma/otakuma_20190510_08_0-small.jpg)
ミュージカル「青春-AOHARU-鉄道 〜すべての路は所沢へ通ず〜」
様々な鉄道を擬人化した青春(あおはる)さんのコミック「青春鉄道」を原作としたミュージカルシリーズ。初のスピンオフ作として、あの西武グループが選ばれました。西武グループのスピンオフなら、これ以上適した劇場はないという、西武グループの品川プリンスホテル クラブeX(エックス)で2019年5月9日から始まったミュージカル「青春-AOHARU-鉄道 ~すべての路は所沢へ通ず~」。本公演を前に公開ゲネプロが行われ、キャストが記者会見を行いました。さぁみんな、声を合わせて「会長、バンザイ!!!!」。
これまでのミュージカル「青春-AOHARU-鉄道」で、暑苦しいまでの「会長!!!!」愛を見せていたKIMERUさん演じる西武池袋線。その念願叶って(!?)まるごと“西武推し”のスピンオフ作品が誕生しました。登場するのは西武鉄道各線と、秩父線から直通運転(御花畑から秩父本線の長瀞・三峰口まで)している秩父鉄道。ちなみに秩父鉄道は太平洋セメント傘下の鉄道会社(秩父からのセメント輸送のために作られた鉄道)で、西武グループではありません。
記者会見で、主演となる西武池袋線役のKIMERUさんは「4作目にして初のスピンオフということで、わが西武グループが選ばれ、嬉しく思っております。ずっと(ミュージカルでは)西武グループを支えてきたんですけども、今回はより素晴らしい西武グループをお見せしたい」と意気込みを語ってくれました。また、西武安比奈線(入間川の砂利運搬のために西武新宿線の南大塚~安比奈の区間で1925年開業した貨物線。1963年に休止、2017年5月31日付で廃止)も渡辺コウジさんが演じることで“復活運行”を果たします。
気になる内容についてですが、西武秩父線を演じる滝口幸広さんによると、稽古が始まる時に演出の川尻恵太さんとKIMERUさんから“ヤバい世界観を作る”と聞かされたそうで「ちょっと何言ってんだろうな、って思ってたんですけど、稽古が始まると『ヤバい世界』ってのはこういうことを言ってたんだなと見えてきまして。一刻も早く、本音ではこの世界から抜け出したいと(笑)。そんな世界にみなさんを巻き込んでいけたらと思っています」とのこと。この点については西武西武園線役の馬場良馬さんも「これはお客様を“洗脳”していく作業だなと(笑)。開演して5分くらいは『なんて舞台に来ちまったんだ』と戦々恐々とするかもしれませんが、多分終わる頃には涙を流しながら『バンザイ!』と叫んでいるんじゃないかと」いう気持ちで演じると語ってくれています。
また、この公演では回り舞台となっていますが、秩父鉄道役の森山栄治さんによると「(西武園線役の)馬場良馬くんがいろいろなことをやるんですけど、盆(舞台)が回るせいで稽古通りにいかないんですね。もともと日替わり要素っていうのもあるんですけど、本来日替わりでない場面も、盆が回ることで毎回違うことになるんじゃないかと思います」と見どころを語ってくれました。
何が待っているのかという期待と恐怖(?)を抱きながら始まったゲネプロですが……会長の実話ネタや、路線のマニアックな小ネタも入った、全編西武カラーに染まった舞台でした。「会長」こと堤康次郎が1920年に興した箱根土地を源流に持つプリンスホテル(最初に軽井沢の旧朝香宮沓掛別邸をホテルとしたことから“プリンス”のブランド名を持つ)で、これだけ「西武愛」に満ちた公演はあったでしょうか。また、 日替わりキャストとなるレオライナー(西武山口線)へ、身も心も捧げた西武狭山線の愛(?)も見どころです。
ステージは、30以上もの小さなエピソードをオムニバス形式で繋げたもの。このため、ある意味コントを連続で見ているような感じになっています。それぞれの元ネタは鉄道ファンや西武線の沿線住民からすると爆笑ものですが、もちろん西武鉄道の路線について詳しくなくても十分楽しめます。“会長”堤康次郎によって開業した多摩湖鉄道(西武多摩湖線)から始まり、1915年に開業し1932年に“会長”が買収した武蔵野鉄道(西武池袋線)、1894年に開業した川越鉄道(西武国分寺線)に始まる(旧)西武鉄道に、1917年に開業した多摩鉄道(西武多摩川線)など、様々な私鉄が合併して現在の西武鉄道になっているため、それぞれのキャラクターの違いもよく出ています。ちなみに「西武」の由来となっている路線は、現在の東京メトロ丸ノ内線の新宿〜荻窪に当たる部分を走っていた路面電車(西武軌道から都電杉並線となり1963年に廃止)ということも、豆知識として覚えておくといいかもしれません。
キャストが客席を行き来する観客参加型となっており、一緒に「会長、バンザイ!」とコールしているうち、だんだん楽しくなってくることうけあい。ミュージカル「青春-AOHARU-鉄道 ~すべての路は所沢へ通ず~」は、2019年5月9日〜5月19日の日程で品川プリンスホテル クラブeXで上演中です。日によって開演時間が異なりますので、公演スケジュールの詳細は公式サイトで確認してください。
(C) 青春 (C) ミュージカル『青春鉄道』製作委員会
取材協力:マーベラス
(取材:咲村珠樹)
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