ロッキード・マーティンがミサイル工場を増床 新型巡航ミサイルJASSM-ERの本格生産へ
おたくま経済新聞 / 2019年5月17日 17時6分
ロッキード・マーティンの工場増築工事起工式で「シャベル入れ」を行う関係者(Image:Lockheed Martin)
ロッキード・マーティンは、新型巡航ミサイルJASSM-ER(Joint Air-to-Surface Standoff Missile-Extended Range)の本格生産のため、アラバマ州トロイにある工場を増床。2019年5月16日(現地時間)に建設工事の開始を祝う、クワ入れ式ならぬ「シャベル入れ式」をアメリカ空軍や地元自治体の関係者とともに行いました。
ロッキード・マーティンがアラバマ州トロイに「打撃システム南生産施設(STRIKE SYSTEMS SOUTH PRODUCTION FACILITY)」という名称で建設するのは、広さ約2ヘクタール(22万5000平方フィート)の工場。当地にある、既存の巡航ミサイル生産工場(パイクカントリー事業所)と一体となって整備されることになります。ここではアメリカ空軍の新型長距離巡航ミサイル、JASSM-ERが生産される予定です。
5月16日の起工式(シャベル入れ式)に出席したロッキード・マーティンのミサイル・火器管制システム担当上級副社長、フランク・セントジョン氏は「この増床は(トロイにある)我が社のパイクカントリー事業所が長年続いてきた証であり、さらに将来にわたっても地域の雇用を保証するものです。ここで働く従業員の仕事ぶりは、我が社の顧客が目指すより安全で繁栄した世界を揺るぎないものとすることでしょう」と語り、この地域における雇用創出を通じた経済効果に言及しています。
トロイ市長のジェイソン・リーブス氏は、式典で「ロッキード・マーティンが我々の街に新しい工場を建設し、事業を継続してくれることを歓迎します。この工場の増床は新たな雇用創出というだけでなく、この地域における継続的な発展を後押ししてくれるものです」とあいさつし、工場の規模拡大がもたらす効果に期待を寄せているようです。
ロッキード・マーティンによると、トロイにおける工場の建設工事は2021年に完了する予定。生産機材が運び込まれ、実際にJASSM-ERの生産ラインが稼働するのは2022年の後半を見込んでいます。
Image:Lockheed Martin/USAF
(咲村珠樹)
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