「クラロワリーグ アジア2019」シーズン1王者はPONOS!GameWithとの日本対決を制す
おたくま経済新聞 / 2019年7月1日 16時0分
「クラロワリーグ アジア2019」シーズン1王者はPONOS
Supercellのモバイルゲーム「クラッシュ・ロワイヤル(クラロワ)」の公式eスポーツリーグ「クラロワリーグ アジア2019」シーズン1の決勝戦・3位決定戦が6月29日(現地時間)、韓国のソウルで行われました。2年連続でPONOSとGameWithの日本チーム対決となった決勝はPONOSが制し、シーズン1の連覇を達成。3位には東南アジアのChaos Theoryが入り、3チームは7月18日~21日に中国の西安で開催される国際的eスポーツ大会「World Cyber Games 2019(WCG)」で、世界トップ地域をかけて戦うことになります。
4月25日に開幕し、約2か月(10週)に及ぶ長い戦いとなった「クラロワリーグ アジア2019」シーズン1。グループAを首位で通過したGameWithと、グループBを2位で通過しプレイオフでOGN ENTUS(韓国)、Chaos Theory(東南アジア)との連戦を制したPONOSが、決勝で顔を合わせました。
くしくも2018年の「クラロワリーグ アジア」シーズン1決勝と同じカード。この時はPONOSが勝利を収めており、GameWithは雪辱に燃えます。レギュラーシーズンでの成績は両者とも7勝4敗(勝率63.6%)と互角ですが、6月1日に行われた直接対決ではPONOSが勝利。
PONOSは2vs2、GameWithは1vs1に強みを持つという対照的なチームカラー。どちらが流れを掴むかで勝負の行方は変わります。
今回の決勝戦・3位決定戦では、大阪でパブリックビューイングも行われ、会場に詰めかけた約200人のファンがアジアのトップを賭けた戦いを見守りました。MCを務めたのはゲーム動画で知られるぼんじゅうるさんと、今回のリーグに出場していたFAV gamingのけんつめし選手。
けんつめし選手は「選手は試合開始前の17時に集合」とか、食事は「食事はお弁当が出る。日本と変わらないようなものだけど一品モノが辛い」などといった、実際に韓国で戦った選手ならではの裏情報も披露してくれました。また「韓国で決勝を戦っていないのは残念だけれど、こうやってクラロワを愛する人たちと直接交流することで、自分が今後試合をする時にも絶対にプラスになるし、自分と会うことでもっとクラロワを好きになってくれれば」と、選手としてだけでなく、eスポーツの未来も見据えて語ってくれています。
まずSet1の2vs2は、焼き鳥選手/ユイヒイロ選手ペアのGameWithに対し、PONOSは今シーズン無敗のライキジョーンズ選手/RAD選手ペア。1本目はPONOS、2本目は連続してゴーレムデッキで攻めたGameWithが取るも、3本目はPONOSが取って2-1でPONOSが勝利。ライキジョーンス選手/RAD選手ペアは本当に今シーズン安定しています。
1vs1のSet2は、みかん坊や選手(PONOS)とKK選手(GameWith)という両チームを代表する選手による対決。まさに日本最強を決めるような対決に、パブリックビューイング会場も興奮。KK選手がみかん坊や選手を下し、チームの勝敗をタイに持ち込みます。
その後も両チームが交互に勝利を挙げるという一進一退の攻防が続き、勝負は最終の勝ち抜き戦(5回戦)となるキング・オブ・ザ・ヒル(KOH)へ。PONOSの1番手RAD選手が連勝し、一気に王手をかけますが、GameWith3番手のKK選手が先の1vs1でみかん坊や選手を破った勢いでRAD選手を撃破。
流れがGameWithに傾くか……とも思われましたが、PONOSの2番手ライキジョーンズ選手が落ち着いてKK選手を下し、試合終了。PONOSが2018年に続き、シーズン1の優勝に輝きました。
PONOSは「去年の自分たちとGameWithという2つの壁を乗り越えることができて、ホッとしている」と語り、勝因については「得意の2vs2を落とさなかったことと、1vs1でKOTA選手が勝ってくれたことだと思います。流れを作ることができました」と振り返っています。
今回の総括と今後については「PONOSは2か月間韓国に滞在しましたが、体調管理には特に気を使いました。課題はやはり1vs1ですね。勝率を上げないと、シーズン2は厳しいと思います。WCGでは、シーズン2で、そして世界一決定戦で当たるであろう強豪と対戦するのが、とても楽しみです」と語っています。特にシーズン2ではプレイオフで敗れているので、今年こそはシーズン2も優勝したい、と意気込みも見せていました。
敗れたGameWithは「確実に取ろうと思っていた2vs2で取りきれなかった」と敗因を挙げ、シーズン全体に関しては「慣れない環境での2か月はとても苦労しました。特に食事に馴染めなかった」と振り返っています。ただ「6人のチームメンバーで一致団結して共同生活というのは初めての経験で、とても楽しかった」と得るものもあったようです。
3位決定戦はBren EsportsとChaos Theoryの東南アジア対決。Chaos TheoryのBenZer選手は2018年にインドネシアのジャカルタで開催されたアジア大会の公開競技、eスポーツでの金メダリスト。また、千葉・幕張で開かれた2018年の世界一決定戦に北米代表Immortalsの一員として出場したOhhyeah選手がChaos Theoryに移籍しています。
試合は最終のKOHにもつれ込む接戦。互いに左サイドを攻め合う展開の1本目をBren Esportsが制すると、Chaos Theory2人目のOhhyeah選手が無類の受けの強さをみせて2連勝と逆に王手をかけます。日本にもファンの多いOhhyeah選手の活躍に、大阪のパブリックビューイング会場も大興奮。
Ohhyeah選手3連勝はなりませんでしたが、最後にBenZer選手(Chaos Theory)とJaii選手(Bren Esports)の対決をBenZer選手が制し、Chaos Theoryが勝利。WCG出場の座を射止めました。
ファイナルMVPは、PONOSのRAD選手。「MVP選手になれるとは思っていませんでしたが、チームに貢献することができて、とても嬉しいです。そして2年連続でMVPを獲得できたこともとても嬉しい」と、2年連続の受賞を喜んでいました。
7月に中国で行われる「World Cyber Games 2019」アジア代表はPONOS、GameWith、Chaos Theory。チャイナ代表には2018年世界一のNova Esportsのほか、LGD GamingとWe Love Gamingが決まっています。残るクラロワリーグ ウエストの代表は今後決定予定となっています。
今回戦った3チームは、次は同じアジア代表として戦うことになります。WCGでの戦いにも注目しましょう。決勝戦を含む「クラロワリーグ アジア2019」シーズン1の試合は、クラロワリーグ アジア公式YouTubeチャンネルでアーカイブ配信されています。
取材協力:Supercell
(取材:咲村珠樹)
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