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アメリカ海兵隊の新型水陸両用車 指揮通信型と火力支援型の開発発注

おたくま経済新聞 / 2019年7月3日 8時0分

アメリカ海兵隊の新型水陸両用車 指揮通信型と火力支援型の開発発注

アメリカ海兵隊の新型水陸両用車ACV(Image:USMC)

 アメリカ国防総省は2019年6月20日(現地時間)、海兵隊向け新型水陸両用車ACVの新たなバリエーション開発と試作を行うよう、BAEシステムズに発注しました。これは指揮通信型と30mm砲装備型の2種類で、予算は6700万ドル(約71億7000万円)以内とされています。

 アメリカ海兵隊の水陸両用車AAV7の老朽化に伴い、新たに採用が決定したのがACV(Amphibious Combat Vehicle=水陸両用戦闘車)です。イタリア、イヴェコの8輪装甲車SuperAVをベースにし、BAEシステムが主契約社となって2018年6月から低能率生産が開始されています。

 AAV7より水上での速度はわずかに遅いですが、上陸後の迅速な部隊展開を考えれば、装軌車両のAAV7より装輪車両のACVが優れているといえます。また、装甲もAAV7のアルミとは違い、超硬スチール製で乗員保護能力も高くなっています。



 今回新たなバリエーションとして開発されるのは、それぞれの任務に特化したもの。海兵隊ではMRV(Mission Role Variant)と呼んでいます。そのうちの2種類についての開発・試作が発注されました。

 ひとつは部隊の指揮統制用に、通信機能などを充実させた指揮通信型(ACV-C)。3両の試作車が発注されています。

 そしてもうひとつは、歩兵部隊への火力支援が行える30mm砲装備仕様(ACV-30)の開発設計。現在海兵隊で運用している歩兵戦闘車LAV-25とほぼ同じ仕様であり、2035年に退役が予定されているLAV-25の代替となるとみられます。

 アメリカ国防総省の発表によると、BAEシステムズで行われる開発・試作作業の85%はペンシルバニア州ヨークにある事業所、そして残り15%の作業をサウスカロライナ州エイキンの事業所で行うとされています。これらの作業は2022年9月30日に完了する予定となっています。

<出典・引用>
アメリカ国防総省 プレスリリース
BAEシステムズ プレスリリース
Image:USMC

(咲村珠樹)

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