リアル「猫の恩返し」に嬉しいやら困るやら……なお話
おたくま経済新聞 / 2019年7月30日 15時13分
猫って意外と義理堅いところがある様で、困っているところを助けてあげると、「猫なり」の、返礼品を持参してくることがあります。この記録は、現在進行中で起きている、地域猫による恩返しかのような差し入れの実態を記したものです。
事の発端は、弊社社長(以下社長)が、会社近辺をテリトリーにしている地域猫(近所のボス猫、通称ベンさん・ベンガルトラっぽい事から)を世話をしたこと。4月のある日、ベンさんは前脚も後ろ脚も引きずるような歩き方で、腫れも見られる状態でした。しかし、かなり警戒心が強く、なかなか近寄るのもままならない……。
大の猫好きである社長、ご長寿だった猫社員1号を今年2月に亡くしてしばらくは完全にペットロス状態でしたが、そんなベンさんの様子をみて居ても立っても居られなくなった様子。そこで軒先に簡易宿泊所を設置し、雨風を防げ、落ち着いて寝る&トイレができるようにしてみました。猫用の餌も、猫社員1号に出していた猫缶が残っていたので、水と一緒に餌も食べやすいように置いておいたのです。
そんな日々がしばらく続き、簡易宿泊所で寝泊まりしているベンさんの様子を見るも、やはり顔を合わせると「シャー!!」。かなりの人間不信の様子……。それでも、餌を食べて寝泊まりしていくごとに、だんだん足の具合も良くなってきたようで、そのうち宿泊所に泊まりに来ることがなくなってしまいました。そして弊社では、今度は弱り切った別の猫を助けるという出来事が。後から来た子はそのまま、猫社員2号(ラッキー)としてともに働く(?)ことになったのでした。
そんなこんなで数か月……。
「先日から会社の玄関に、カマキリや、芋虫の死骸が置かれる異変がつづいていました。何かの嫌がらせなのかと思っていたら、理由が今朝判明。虫の死骸置き去り犯人は、猫社員が来る前に社長が助けた足を怪我した近所の地域猫さんでした……。いや、そのお礼はもう……お気持ちだけで」と、何気なくフォロワーさんに近況をツイートしたのは中の人1号こと編集長。それが、まさか3万こえてRTされるとは、その時誰も予想だにしていませんでした……。
このツイート、現在進行形で拡散され続けており、「リアル猫の恩返し」「ごんぎつねの世界だ……」といった感想が続々。そして寄せられる体験の数々。小さいものだと昆虫類や爬虫類、ネズミなど、大きいものだとモグラや蛇、鳥類まで……様々な返礼を受けた経験が寄せられています。完全室内飼いが推奨されている現在、こうした光景は段々減りつつありますが、田舎の方や地域猫がいるところでは、まだまだこうした「恩返し」的な行動は見られているようです。
なかには自分のお気に入りのおもちゃや、どこから出てきたのか、落ちていた食料を持ってくる猫、金柑の実を持ってくる猫もいたそう。鳥を活き絞めにしてくれたり、食べやすいように解体してくれたりという、気の利いた猫もいるようですが……。種の違いって、時に悲しいすれ違いを引き起こすものですよね。人間側からしたらほぼ叫びます。
先日から会社の玄関に、カマキリや、芋虫の死骸が置かれる異変がつづいていました。何かの嫌がらせなのかと思っていたら、理由が今朝判明。虫の死骸置き去り犯人は、猫社員が来る前に社長が助けた足を怪我した近所の地域猫さんでした……。いや、そのお礼はもう……お気持ちだけで。
— おたくま経済新聞 (@otakumatch) July 29, 2019
さて、このツイート、この頃はラッキーちゃんの近況や、名古屋支部所属の猫嘱託社員1号2号の猫ツイートをちょくちょくしていたこと&ベンさんについてはこれまでほぼ触れていなかったがため、「ラッキーちゃんが猫の恩返しをしている」と勘違いをされた方も多かった様子……。
編集長は、「いや~……元からのフォロワーさん向けにちょっとつぶやいたつもりが~……」などと供述しておりますが、ツイッターで発信すること自体、全世界に向けて発信しているって事くらいもう10年以上この業界でやってんだから分かるでしょ!と筆者が言うと、ぐうの音も出なかったようです。
なお、このツイートで、カマキリを持ってきたと書いていましたが、社長に確認してみたところ、実はナナフシだった(しかも中身がはみ出ていた)そうで、不器用ながらも返礼を律儀にしてくれるベンさん、実はすごく賢いのでは?と思わずにはいられません……。
地域猫としての顔も広いようで、保護して間もないころのラッキーちゃんが外にパッと出て行ってしまった事があったのですが、探しているとき通りかかったベンさんに対し社長曰く「お願い」したところ、その日の晩にラッキーちゃんがベンさんに付き添われて会社に帰ってくる……という出来事もありました。もしかしたら、話せば通じ合えるような気がするのですが、ベンさんがいつも臨戦態勢なのがいかんともしがたいところ。
暗闇のベランダに向かって「ラッキーちゃんラッキーちゃん(タマホームのメロディ)」と社長が歌い出したので、一瞬違う意味で心配したのですが、「ボスが連れてきて来てくれたよ」って言われて2匹並んだ姿を見たときは、うちの社長の猫使い度すごいなと本気で関心しました。
— おたくま経済新聞 (@otakumatch) May 25, 2019
「こうなったら社長が保護して猫社員にしちゃいなYO」とというリプライも頂いていますが、顔を合わせれば挨拶が威嚇の「シャー!!」なベンさんが人に対して心を開くまでには、まだまだ長いことかかりそうです……。
ちなみにラッキーちゃんは、編集長が飲んだ帰りの酔っぱらった勢いで、ガリガリにやせてふらふらになっていた猫を捕獲し、そのまま連れ帰ったことで猫社員2号になったという、わりと野性味あふれるいきさつだったわけですが、この話は、いずれまた詳しくお話しようと思います。
(梓川みいな)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
可愛がっていた地域猫 突然の死は毒を盛られたエサだった 「家のない猫を引き取り守りたい」悲しみの先に迎えた保護猫
まいどなニュース / 2024年11月17日 14時20分
-
雪の日に保護された2匹の猫「雪と華」、先住猫も温かく出迎え…かけがえのない存在に
まいどなニュース / 2024年11月11日 14時20分
-
猫に睨まれたネズミの気分 迫力満点のにゃんこ映像
おたくま経済新聞 / 2024年11月11日 13時0分
-
テレビの前でジー…… 飼い主の邪魔をしてまで猫が訴えていたこととは
おたくま経済新聞 / 2024年11月3日 7時0分
-
3歳児に“おねだりポーズ”&ストーブ囲む5匹と0歳児、猫と子どもの可愛いすぎる習慣「永遠に見てられる」「井戸端会議してそう」
ORICON NEWS / 2024年10月31日 8時0分
ランキング
-
1AppleのSafariに関し、英CMAが「ブラウザ市場に悪影響」と調査勧告
ITmedia NEWS / 2024年11月25日 7時25分
-
2メルカリ、不正利用へのサポート強化と補償方針を発表 ネットで意見「当たり前」「個人的には期待」「悪意のあるやつは排除して」
iza(イザ!) / 2024年11月25日 13時21分
-
3スタバ福袋当選発表に悲喜こもごも SNS「3度目の正直来た」「外れてうつになりそう」
iza(イザ!) / 2024年11月25日 12時11分
-
4新機能がいっぱい!iPadOS 18で進化した「メモ」アプリを使いこなそう - iPadパソコン化講座
マイナビニュース / 2024年11月25日 11時34分
-
5「これは興味深い」 生のレモンを38日間放置したら…… “目を疑う変化”に衝撃の声 「地球のようだ」
ねとらぼ / 2024年11月24日 8時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください