チリの「白い貴婦人」帆船エスメラルダ シドニーに入港

おたくま経済新聞 / 2019年8月5日 18時0分

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チリ国旗はためく船尾で手を振るエスメラルダ乗組員(Image:Royal Australian Navy, Commonwealth of Australia 2019)

 世界最大級の帆船で、その姿から「白い貴婦人」と呼ばれるチリ海軍の帆船エスメラルダが、練習航海の途中にオーストラリアを訪問。シドニー港で、オーストラリアの練習帆船ヤング・エンデバーらの出迎えを受けました。

 エスメラルダ(BE-43)はチリ海軍に所属する、4本のマストを持つバーケンティンというタイプの練習帆船。全長113m、全幅13.11m、メインマスト高48mと、帆船としては世界最大級の大きさを誇ります。元々はスペイン海軍の練習艦として1946年に起工されましたが、スペイン内戦時の負債の引き換えとしてチリ政府に移管され、1953年に進水、翌1954年にチリ海軍の練習帆船として就役しました。姉妹船にスペイン海軍の練習帆船フアン・セバスチャン・エルカノがいます。

 青い海に映える真っ白な船体と白い帆はとても美しく、世界中の帆船ファンを魅了する「白い貴婦人」というニックネームで知られています。エスメラルダは、チリ海軍を代表する親善大使として世界各国を訪問しており、日本にも2002年の海上自衛隊50周年記念観艦式に参加したほか、2016年にも東京港に寄港しています。

 今回のシドニー訪問は、エスメラルダの第64回世界周航の一環。オーストラリア海軍からミサイルフリゲートのメルボルン(FFG-05)がホストシップとして選ばれ、沖合でエスメラルダを出迎えました。

 それとともに、オーストラリア政府が所有し海軍が運用している練習帆船ヤング・エンデバーも合流。メルボルン、ヤング・エンデバーの順でエスメラルダを先導します。


 シドニー湾では、シドニーを母港とするジェームス・クレイグ(1874年建造)、ソレン・ラーセン(1949年建造)、マーティンデール(1932年建造)と3隻の帆船がエスメラルダの後方につき、帆船5隻の単縦陣で入港。隊列がガーデン・アイランドにさしかかると、オーストラリア海軍の3ポンド砲が21発の礼砲を発射し、エスメラルダを歓迎しました。

 オーストラリア海軍の艦隊総司令官、ジョナサン・ミード少将はエスメラルダの寄港に「オーストラリア海軍とチリは、太平洋における海洋の平和と安定に関して、共通の関心を寄せています。チリ海軍のみなさんと交流することは、伝統的な操船技術を共有する有効な機会です」と歓迎のコメントを寄せています。

 ヤング・エンデバーの艦長を務めるアンドリュー・カランダー少佐にとっては、2015年のヤング・エンデバー世界周航の途上、大西洋で合同航行して以来となるエスメラルダとの再会。「我々の乗組員と若い実習生たちは、エスメラルダのシドニー寄港を歓迎する船団の一員となれたことを非常に喜んでいます」と、喜びのコメントを残しています。

 エスメラルダの乗組員は278名。この中には、交換留学でチリ海軍に派遣されているオーストラリア海軍水兵の姿もあります。エスメラルダのシドニー滞在は8月5日まで。次の寄港地はバリ島を予定しています。

<出典・引用>
オーストラリア海軍 プレスリリース
Image:Royal Australian Navy, Commonwealth of Australia 2019

(咲村珠樹)

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