対戦車戦闘も無人の時代へ 無人車両からの対戦車ミサイル発射に成功
おたくま経済新聞 / 2019年9月11日 18時0分
ジャベリン対戦車ミサイルを発射するQinetiQの無人車両TITAN(Image:KONGSBERG)
ノルウェーのコングスベルグは2019年9月6日(現地時間)、同社の汎用遠隔操作式兵装ステーションを装備した無人車両から、FGM-148ジャベリン対戦車ミサイルを発射する試験に成功したと発表しました。これは歩兵を危険に晒すことなく、戦車の脅威を排除できる可能性を示しています。
歩兵にとって大きな脅威となる戦車。現代の歩兵戦闘では、戦車の脅威を排除する対戦車戦に重点が置かれてきました。空からの近接航空支援(CAS)に加え、陸上からは戦車など装甲戦闘車両による火力支援、そして歩兵自らが運用する対戦車ミサイルが、その役割を担っています。
無人車両による対戦車ミサイル発射試験は2019年6月、アメリカ軍のレッドストーン兵器廠にある試験センターで実施されました。使用されたのは、歩兵に随伴して装備品の運搬を行うキネティック(QinetiQ)製装軌式無人車両、タイタン(TITAN)。
これに、アメリカ陸軍のストライカー装甲車などに使われているコングスベルグ製の汎用遠隔操作式兵装ステーション(CROWS)、プロテクターを取り付けました。プロテクターはカメラなど各種センサーと機関砲、ミサイルランチャーが一体となったシステムです。
離れた場所から暗号化無線によって操縦されたタイタンは、移動する標的戦車に向かってジャベリンを発射。撃破に成功しました。
コングスベルグ・ディフェンス&エアロスペースのブラトリー上級副社長は、今回の試験成功について「無線により遠隔操作される兵器システムを搭載した無人車両は、兵士の任務をより安全にし、より大きな戦果を得ることが可能であることを示しました」とコメントしています。
この汎用遠隔操作式兵装ステーションを搭載した無人車両、タイタンは、2019年9月10日〜13日の期間、イギリスで開催されている防衛安全保障見本市「DSEi 2019」のコングスベルグブースで展示されているとのことです。
<出典・引用>
コングスベルグ プレスリリース
Image:KONGSBERG/QinetiQ/U.S.Army/USMC
(咲村珠樹)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
勝てば1兆円「日本vsドイツ 護衛艦輸出“最終決戦”」どっちが有利? 日本は「勝ち目あるのか…?」
乗りものニュース / 2024年12月30日 16時42分
-
陸海空を制覇した「夢の戦車」だ! ギネス登録された“世界的ベストセラー” なぜ最強になれなかった?
乗りものニュース / 2024年12月27日 16時12分
-
海自の悲願! 70年越しで実現した「空母保有」なぜ挫折続いた? 真価問われるのはこれから
乗りものニュース / 2024年12月27日 6時12分
-
退役したけど引退してない!? 米軍も驚かせた日本戦車の野心作 「74式」を振り返る
乗りものニュース / 2024年12月18日 16時12分
-
自衛隊に配備目前か「国産ステルス長射程ミサイル」射撃試験が初公開! かなり巨大な弾体だな!?
乗りものニュース / 2024年12月9日 10時42分
ランキング
-
1今さら聞けないUSスチール買収計画の「なぜ」…バイデン大統領の阻止に同社CEO激オコ、日本製鉄は猛反発
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月6日 11時6分
-
2道路に書かれる「謎の0」マーク 意味はナニ? 「制限速度」「Uターン」と一緒に書かれるけど…意外と忘れがち? ちょっと分かりづらい「謎標示」の正体とは
くるまのニュース / 2025年1月5日 16時30分
-
3大阪万博の赤字回避は薄利多売な「ぬいぐるみ・お菓子」頼み…開幕100日切っても漂う楽天ムード
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月6日 11時6分
-
4「私の実家なのに」離婚して出戻った35歳女性がすごした切ない正月。母の“まさかの一言”で
女子SPA! / 2025年1月6日 8時46分
-
5入社1か月で「男性職員を味方につけた」新入社員。“作り話”で嫌いな先輩を退職させるまで
日刊SPA! / 2025年1月6日 8時52分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください