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戦車バイアスロン世界選手権 沿海地方とブリヤート地区の予選会

おたくま経済新聞 / 2020年3月19日 9時0分

戦車バイアスロン世界選手権 沿海地方とブリヤート地区の予選会

戦車バイアスロン地区予選での主砲射撃(Image:ロシア国防省)

 2020年8月に開催予定の戦車バイアスロン世界選手権に向け、ロシア陸軍では各地で予選が進んでいます。3月17日(現地時間)には、東部軍管区の沿海地方とブリヤート地区の予選会が、トランスバイカリアのボルジャノバヤ訓練場で開催されました。

 戦車バイアスロンは、ロシアが考案した戦車兵の総合的な技量を競うスポーツで、アニメ「ガールズ&パンツァー」の戦車道をレースに置き換えたような競技。2014年からは世界選手権として開催され、2019年大会にはロシアのほか、中国やキューバ、ジンバブエなど全部で22か国の代表が出場しています。

 大会が創設された2013年以来、王座を明け渡したことのないロシアですが、その中でも特に東部軍管区は強豪として知られます。今回、ブリヤート地区代表チームのコーチを務めているのは、2019年大会個人戦をレコードタイムで優勝したイヴァン・オシーエフ上級曹長(操縦手)と、バト・ツィディポフ曹長(砲手)です。オシーエフ上級曹長はT-72B3をカタログスペックより13kmも速い時速84kmで走行させ、ツィディポフ曹長は2015年大会も制した実力者。



 予選競技は、全長6kmの周回コースを3周して争われます。コースには、高さ1mの障害物が配置された「地雷原」や深さ2mの対戦車壕、スラロームに斜面、橋などといった様々なセクションで構成され、戦車を速く、正確に操縦する技術が要求されます。


 戦車バイアスロンのもう1つの柱となる射撃ですが、こちらは600m~1800mの距離に戦車、ヘリコプター、歩兵戦闘車や対戦車ロケットを模した標的を設置。異なる距離、異なる大きさの目標に対し、主砲や同軸機銃、対空機銃を正確に射撃する技術を競います。バイアスロン同様、射撃をミスするとペナルティトラックを周回しなければなりません。


 戦車バイアスロンの予選会は、現在軍管区内の地区代表決定戦が進行中。南部軍管区(北コーカサス、トランスコーカシア、クリミア半島、ロストフ)はボルゴグラードのプルドボイ複合兵器訓練場、西部軍管区(バルト、ボロネズ、レニングラード)はレニングラードのキリロフスキー訓練場、中央軍管区はオレンブルク近郊のトツキー訓練場で実施されています。

 地区代表が決定すると、次は軍管区の代表決定戦が行われ、それを勝ち抜いたチームがロシア代表決定戦に進むことになります。日本における柔道のように、ロシアでは国の代表を勝ち取るまでが大変な道のりです。

<出典・引用>
ロシア国防省 ニュースリリース
Image:ロシア国防省

(咲村珠樹)

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