臨月の想像と現実の違い 体の中の変化を描いたイラストに共感の声
おたくま経済新聞 / 2020年3月20日 7時0分
れんこんさん(@mikanmanga)提供
妊娠、出産は女性が唯一行える命がけの出来事。長い妊婦期間に、少しずつ変わりゆく自分の体に不思議な気持ちにもなります。しかし、実際に体験してみないと分からなかった事も盛りだくさん。そんな「体験して初めて分かった事」についてのイラストに、多くの人の共感を呼んでいます。
育児絵日記などをツイッターやブログで紹介している、1児の母のれんこんさんは現在(2020年3月19日時点)臨月。もうすぐ2児の母になります。そんな中、妊娠中の、臨月になった時の体の中の変化をイラストにしてツイッターに投稿したところ、「懐かしい!」「あったあった!」などなど、多くの共感と様々な感想が。
妊娠5~6か月くらいだと、胎動もお腹の中でふにふにと動いている感じで、他の内臓もそんなに強い圧迫感は感じられないもの。普段は丸まって寝ている胎児が時々動いた感じが愛おしかったりするものですが、臨月になるとそうはいきません。
■ 臨月の母体は胎児キックとの戦い……想像していた臨月は、たまに足が外側に当たるのを感じながらたっぷりの羊水の中でぷかぷかしているイメージだったのに対し、実際の臨月の様子は……。
胎児の頭は膀胱を押して圧迫し、足は腹壁を突き破らんばかりの伸びっぷり。胃も遠慮なく足で押しつぶされたり。胎動の激しい子だと、全身の動きが活発過ぎて立っているのも「無理、許して……」と思わせるほど。実際に内蔵はがっつり押しつぶされた状態なので、尿意は常にあるような感じだわ、食べたいと思っても胃に入る量もそんなにないわ、しかも食後に限ってなぜか胎児がよく動く……なんて事も。
この投稿に多くのリプライが続々と来ています。中には胎児キックが激し過ぎて肋骨にひびが入った人から、「夜胎動激しすぎてなんでだろ?って思ってたら胎児は夜行性とかかりつけ医で言われました」と言う人も。あるある、なぜ胎児は夜に母を寝かせてくれないのか……。さらには、寝ている時に背骨にダイレクトキックを食らって息ができないほどの痛みに悶絶した経験がある、などなど。
男性や妊娠を体験していない人達からも、「実際にはこんなに大変な事になってるんですね。改めて女性の偉大さを痛感しました」「自分は男性なのもあるが完全に左のイメージでした…勉強不足でした」と、臨月のイメージの認識を改めた人も多くいる様子。そして、「エイリアンって言ってたのが分かる」「確かにエイリアンがお腹から出てきそうな感じ……」と。
妊娠前と妊娠後で妊婦のイメージだいぶ変わった。#臨月 pic.twitter.com/Akfu0lSUOY
— れんこん (@mikanmanga) March 17, 2020
筆者も2児の母、このイラストを見て思わず懐かしさとともに、あるはずのない尿意と変な胃の動きを感じてしまいました。体は記憶していた……。食後に渾身の伸び?をされた時には、食べたものと一緒に胃が口から出てくるんじゃないかという恐怖すらおぼえたような……。そして足の形が分かるかも、ってくらいに胎動で伸びた腹壁を見て、ヒトの皮膚ってこんなに伸びるもんなんだなぁ、と妙な感心をしていました。実際、生まれて出てきた後の皮膚は膨らませてしぼんだ風船のように、シワシワでダルダルになってましたが……。
れんこんさんも、やはり同じような感覚はあったそうで、しかも娘さんを寝かしつけ中にお腹の子が膀胱を蹴ってきてトイレに行きたいのに、娘さんに服が握りしめられて動くに動けない……という状態など。他にも、今回は2人目ということもあり臨月でもしっかり食事がとれるれんこんさんも、長女となる娘さんを妊娠していた時はやはり臨月の時はあまり食べられずに、時には戻してしまう事もあったそうです。
臨月の意外にエグい状況、お分かりいただけただろうか……。ここから出産、産後とまさに命がけの新しい命が誕生するシーンに繋がっていくわけですが、日本の周産期の死亡率は諸外国と比べて低くなったとはいえ、まだまだ「ふたを開けてみないと分からない」のが出産の怖いところでもあり、ワクワクするところでもあり。そしてドタバタな育児生活へと続いていくのです……。
れんこんさんのツイッターには日々の記録的なイラストなども多くアップされていますが、「浜井れんこん」の名前でブログ「grow up comics」も。こちらにはツイッターでは書ききれないお話などが掲載されているようですよ。
<記事化協力>
れんこんさん(@mikanmanga)
(梓川みいな/正看護師)
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