レイセオン 新型低高度対空レーダーの第1次試験終了
おたくま経済新聞 / 2020年3月23日 9時0分
レイセオンの新型低高度対空レーダーLTAMDS(Image:Raytheon)
レイセオンは2020年3月17日(現地時間)、アメリカ陸軍が採用した新型低高度対空ミサイルセンサー(LTAMDS)の第1次試験を終了したと発表しました。これは将来戦場に投入されるであろう、極超音速巡航ミサイルにも対応できるよう設計されたものです。
アメリカ陸軍では2028年を目標に、対空・ミサイル防衛システムの刷新を計画しています。そのうち、低高度での迎撃システムのキーとなるレーダーに、レイセオンのLTAMDS(Lower Tier Air and Missile Defense Sensor)を選定。2019年10月に、6基のレーダーを総額約3億8400万ドル(約426億1100万円)で発注しました。
この発注分の第1次試験が完了したという訳ですが、発注から5か月足らずの期間で完了したというのは異例のスピードといえます。今回の試験は屋内の気温・湿度が調整された試験場で実施され、模擬標的に対して探知・追尾が可能かという基本的な性能が確認されました。
レイセオンでこの計画を統括するトム・ラリバティ副社長は「この試験が終了したことで、LTAMDSを現場へ届けるという目標に向け、一歩前進といったところです。わが社とサプライパートナー各社は、アメリカ陸軍の緊急物資供給に適合できるよう、適切な投資と人材配置を行っています」とコメントしています。
LTMADSのレーダーアンテナは、ペトリオット・システムで使用されているレーダーとほぼ同一のサイズ。しかし、パワー半導体に窒化ガリウム(GaN)を採用し、探知距離などの性能は2倍以上。より早い段階で、精密に飛来する目標を探知し、追尾することが可能です。
強化されたレーダー性能は、同じ対空ミサイルを使用したとしても、より早い段階で脅威に対処することができ、同時に反撃までのタイムラグも短縮することにつながります。特に従来より高速で飛来する超音速、極超音速の巡航ミサイルや、探知の難しいステルス機、小型のドローンに対処するためにも、レーダーに要求される性能は、より高度なものになっています。
<出典・引用>
レイセオン ニュースリリース
Image:Raytheon/U.S.Army
(咲村珠樹)
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