スウェーデン海軍 新型短魚雷の発射試験に成功
おたくま経済新聞 / 2020年6月10日 8時22分
スウェーデン海軍のコルベット「カールスタッド」から発射される新型短魚雷(Image:SAAB)
スウェーデン海軍とサーブは2020年6月9日(現地時間)、サーブが開発した水上艦・潜水艦共用の新型短魚雷の発射試験を2月と3月にカールスクローナ沖のバルト海で実施し、無事に成功させたと明らかにしました。この新型短魚雷は今後Tp 47として、スウェーデン海軍のコルベットと、ゴトランド級潜水艦の双方に装備される予定です。
サーブが開発した新型短魚雷はSLWT(Saab LightWeight Torpedo)という略称で呼ばれており、現用のTp 45短魚雷を置き換える目的で2016年に開発計画がスタートしました。目標への誘導はパッシブ式とアクティブ式が併用され、有線誘導式となっており、目標への最終段階では搭載した水中聴音センサーが使われます。
水上艦での発射試験は、ベスビュー級コルベットのカールスタッド(K35)を使って実施されました。カールスタッドのマグヌス・アルムクヴィスト艦長は「バルト海は、対潜水艦作戦を実施するのが非常に困難な海域です。塩分濃度や気温といった条件のほか、海丘が多いため深度が浅く、水中兵器が発展し続けることはとても重要なのです。新しい短魚雷は、我々海軍にとって有効なものとなります」とコメントしています。
開発を担当したサーブ・ダイナミクスのヨハンソン氏は「SLWTはスウェーデンとフィンランドの海軍に、水上および海中からの脅威に対する抑止力と、場合によっては撃破する能力を提供します。今回の試験を正常に完了したことは、この共同開発プロジェクトにとって大きな節目となります」とのコメントを発表しています。
スウェーデン海軍はこの短魚雷を戦力近代化計画における魚雷兵装として重要視しており、2024年までに現用のTp 45短魚雷の後継として置き換えを完了する予定。フィンランド海軍はハミナ級ミサイル艇とポーヤンマー級コルベット用に、この短魚雷を調達する計画となっています。
<出典・引用>
スウェーデン海軍公式ブログ
サーブ プレスリリース
Image:スウェーデン国防省/SAAB
(咲村珠樹)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「い、一発で撃沈…」フランス海軍 標的艦を“派手に破壊する”新型魚雷のテスト映像を公開
乗りものニュース / 2024年12月20日 6時42分
-
アラビアで初!? ペルシャ湾の国に巨大揚陸艦を引き渡し! 担ったのはイタリアの造船所
乗りものニュース / 2024年12月6日 15時12分
-
台湾”異形の巡視船”をまさかの海軍に「鞍替え」! 理由は「新造艦が間に合わない」ため?
乗りものニュース / 2024年12月4日 6時42分
-
「すまん潜水艦を貸して」状態解消へ!? 金欠続く“南米の大国”が「潜水艦買う」報道 空軍より深刻な海軍
乗りものニュース / 2024年11月29日 8時42分
-
海自の「最新護衛艦」売って! いや“アタマだけ”売って! 政府が夢見た“輸出”に現実味 何がよかったのか?
乗りものニュース / 2024年11月27日 9時42分
ランキング
-
1不倫した妻、された妻に聞く「略奪愛のその後」 人を不幸にしてまで手に入れた幸せは今……
オールアバウト / 2024年12月18日 22時5分
-
2ホンダが“崖っぷち”日産に救いの手…日本自動車メーカーの“弱者連合”は成功するのか
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月20日 9時26分
-
3「三菱UFJ貸金庫事件」の全容は闇の中…"家宝のダイヤ"を失った男性が「被害届は出さない」と肩を落とす理由
プレジデントオンライン / 2024年12月20日 8時15分
-
4年金だけで生活が苦しい時、生活保護以外に手だてはありますか?
オールアバウト / 2024年12月19日 21時40分
-
5「い、一発で撃沈…」フランス海軍 標的艦を“派手に破壊する”新型魚雷のテスト映像を公開
乗りものニュース / 2024年12月20日 6時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください