アメリカ海軍が沿海域戦闘艦オークランドを受領 艦艇300隻体制へ
おたくま経済新聞 / 2020年6月30日 17時32分
沿海域戦闘艦オークランド(Image:Austal USA)
アメリカ海軍とオースタルUSAは、2020年6月26日に新しい沿海域戦闘艦オークランド(LCS-24)をアメリカ海軍に引き渡したと発表しました。アメリカ海軍にとって、2020年における3隻目の新しい沿海域戦闘艦受領となり、これで保有する艦艇は300隻の大台に乗りました。オークランドは太平洋艦隊に配属される予定です。
オークランドはインディペンデンス級沿海域戦闘艦の12番艦。艦名の由来は、メジャーリーグのアスレチックスが本拠を置いているカリフォルニア州オークランドで、2015年の艦名披露はアスレチックスのホームスタジアム、リングセントラル・コロシアムで実施されています。
2018年7月20日にアラバマ州モービルのオースタルUSAで起工されたオークランドは、1年後の2019年7月20日に進水。2020年5月から引き渡し前の試験が続けられてきました。姉妹艦のガブリエル・ギフォーズ(LCS-10)に先行装備されて試験が続けられてきた、レーダー波が届かない水平線を超える射程距離のミサイル運用能力を有する火器管制システムを新造時から実装しているのが特徴です。
オースタルUSAのクレイグ・ペルシアバレ社長は「オークランドを艦隊に送り出すことができ、大変喜んでいます。新型コロナウイルス感染拡大という前例のない事態においても、LCSチームの並外れたスキルと献身により、この日を迎えることができました。太平洋において先輩であるガブリエル・ギフォード(LCS-10)は、寄港や関係国との共同訓練のたびに、地域での平和と安定を強化してきました。オークランドもガブリエル・ギフォーズやモンゴメリー(LCS-8)のように、太平洋で活躍してくれるだろうと楽しみにしています」とのコメントを発表しています。
アメリカ海軍で沿海域戦闘艦計画を統括する、マイク・テイラー大佐は「今日のオークランド引き渡しは、アメリカと海軍にとって素晴らしい日です。この船は、我が国の海洋戦略における重要な役割を果たしてくれるでしょう」とのコメントをオークランド受領に際して発表しています。
2020年はこれまでオークランドのほか、2月6日にフリーダム級10番艦のセントルイス(LCS-19)、インディペンデンス級11番艦のカンザスシティ(LCS-22)が2月12日に引き渡されました。今後はフリーダム級11番艦ミネアポリス・セントポール(LCS-21)、インディペンデンス級13番艦モービル(LCS-26)の引き渡しが控えています。
オークランドは太平洋艦隊に配属されることになっており、姉妹艦のガブリエル・ギフォーズらとインド太平洋地域における任務にあたります。母港カリフォルニア州サンディエゴでの就役式典は、2021年の初めの予定です。
<出典・引用>
アメリカ太平洋艦隊 ニュースリリース
オースタルUSA プレスリリース
Image:U.S.Navy/Austal USA
(咲村珠樹)
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