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日本の4K8K放送衛星BSAT-4b アリアン5ロケットでの打ち上げ成功

おたくま経済新聞 / 2020年8月17日 15時31分

日本の4K8K放送衛星BSAT-4b アリアン5ロケットでの打ち上げ成功

4K8K放送衛星BSAT-4bの打ち上げ(Image:CNES/Arianespace/ESA)

 放送事業者にBS放送用人工衛星サービスを提供する株式会社放送衛星システムは、4K8K放送用の放送衛星BSAT-4bが日本時間8月16日7時4分、フランス領ギアナからアリアン5ロケットで打ち上げられ、初期軌道への投入に成功したと発表しました。静止軌道へは8月25日ごろに入る予定だといいます。

 BSAT-4bは、4K8K放送用として2017年9月30日に打ち上げられ、試験放送から現在の本放送でも活躍しているBSAT-4aのバックアップ用放送衛星。BSAT-4aと同じく、アメリカのマクサー(Maxer)テクノロジーズ傘下のSSL(Space Systems Loral)が開発した汎用人工衛星プラットフォーム「SSL-1300」を利用して作られた、太陽電池パネル展開時の全幅24.7m、重量3530kgの静止衛星です。

 今回の打ち上げではBSAT-4bのほか、インテルサットの放送・通信衛星ギャラクシー30と、ノースロップ・グラマンの人工衛星再利用ユニットMEV(Mission Extention Vehilce)2号機が同時に搭載されました。ペイロードフェアリング内には、軌道投入が最後となるBSAT-4bが一番下に、そして先に放出されるギャラクシー30が先端、間にMEV-2が挟まるという配置。ペイロードの合計重量は約10.5トンにもなります。

 当初は日本時間の7月29日朝に打ち上げられる予定だったアリアン5。しかし、技術的な確認作業や天候不順などにより、打ち上げは3度延期されていました。

 そして日本時間8月16日の朝7時4分、フランス領ギアナにあるギアナ宇宙センターの打ち上げ施設ELA-3から打ち上げられたアリアン5ロケットは、約47分後にペイロード上段のギャラクシー30とMEV-2を分離。やや遅れて下段に格納されたBSAT-4bを分離し、打ち上げは成功しました。

 今後ギャラクシー30とBSAT-4bは遷移軌道を経て、静止軌道へと移動します。ギャラクシー30は北アメリカ全域にUHD放送とブロードバンド通信を提供し、BSAT-4bは現在運用中のBSAT-4aに不具合が生じた際のバックアップとして軌道で待機することになります。

 ノースロップ・グラマンのMEV-2は前回のMEV-1と同じく、機器はまだ使用できるものの軌道を維持する燃料がなくなってしまった人工衛星とドッキングし、新たな働き場所へ移動させる役割を担います。最初の対象となるのはインテルサットの通信・放送衛星10-02。新たにヨーロッパから中東、アフリカ、南アメリカを対象に、衛星放送とブロードバンド通信を提供することになっています。

<出典・引用>
株式会社放送衛星システム プレスリリース
マクサー・テクノロジーズ プレスリリース
インテルサット プレスリリース
アリアンスペース プレスリリース
ESA(欧州宇宙機関) ニュースリリース
Image:Maxer Technologies/CNES/Arianespace/ESA

(咲村珠樹)

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