ブリティッシュ・エアウェイズB747 最後の2機がお別れフライト
おたくま経済新聞 / 2020年10月11日 15時0分
ラストフライトに向かうブリティッシュ・エアウェイズのB747-400(Image:British Airways)
新型コロナウイルスによる航空需要の落ち込みで、当初の予定を大幅に繰り上げて全機引退が決まったブリティッシュ・エアウェイズのボーイング747。2020年10月8日の朝7時47分(現地時間)、ロンドンのヒースロー空港で、最後に残った2機のお別れフライトが実施されました。感染拡大を防ぐため、フライトは乗客を乗せない形で行われています。
ブリティッシュ・エアウェイズのB747は、当初2023年の引退を予定していました。しかし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、各国では国民に対し、国を跨いでの移動を大幅に制限。その影響で航空需要は激減しました。
利用者が減ったことで、航空会社にとって大型機を運航するメリットはなくなりました。これにより、ブリティッシュ・エアウェイズも当初の予定を3年も早め、2020年中にB747を全機退役させることを発表したのです。
この日、ヒースロー空港でお別れフライトをした2機は、登録記号G-CIVBとG-CIVY。このうちG-CIVBは、2019年のブリティッシュ・エアウェイズ100周年を記念し、1974年〜1984年の「Negus」と呼ばれる塗装を再現した、レトロジェットの1機です。
登録記号G-CIVBは、1994年2月15日に就航。2020年9月8日付で引退するまで1万3398回運航され、飛行時間は11万8445時間、およそ5900万マイル(海里なので1億620万km)を飛行しました。旅客を乗せた最終フライトは2020年4月6日、マイアミ発ヒースロー行きでした。
登録記号G-CIVYは1998年9月29日就航。2020年9月8日付の引退までに1万134回運航され、飛行時間は9万161時間、およそ4500万マイル(8100万km)飛行しています。最終の旅客便は2020年3月20日のシカゴ発ヒースロー行き。その後貨物便として、2020年4月5日のダラス(アメリカ)発ヒースロー行きが最終運航となりました。
B747にちなんだ現地時間の朝7時47分、2機のB747は雨模様のヒースロー空港を飛び立ちました。行き先は、G-CIVBはグロスターシャーのケンブル(コッツウォルド空港)、G-CIVYはサウスウェールズのセントアサン。G-CIVYは離陸後、名残を惜しむように滑走路上空を通過して目的地へと向かいました。
通常ならば、このようなお別れフライトは乗客を乗せて実施することが多いのですが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、今回は乗客を乗せずに実施されました。その代わり、ブリティッシュ・エアウェイズではFacebookなどソーシャルメディアを通じ、ヒースロー空港を飛び立つ様子を生配信。世界中のファンがその様子を見守りました。
ブリティッシュ・エアウェイズの前身、英国国際航空(BOAC)が最初のB747を運航したのは1971年4月14日。およそ半世紀にわたるブリティッシュ・エアウェイズB747の歴史は、ついに終わりました。この間、ブリティッシュ・エアウェイズは最大で57機のB747-400を保有し、世界最大のB747-400オペレーターともなりました。
ブリティッシュ・エアウェイズのアレックス・クルーズCEOは「今日、私たちのB747引退に際し、私たちのホームであるヒースロー空港から「空の女王」が最後に飛び立つ、という感動的な節目を迎えました。B747は、私たちの100年に及ぶ歴史の中で非常に重要な役割を担い、50年以上にわたって運航機材の主力となってくれました。お客様や、長くB747と歩んできた私たちの同僚が、B747が優雅に飛ぶ姿が見られなくなると惜しむ気持ちをよく知っています」とコメントを発表し、B747の引退を惜しみました。
ブリティッシュ・エアウェイズでは、B747のビジネスクラス「クラブワールド」で使用されていた座席を999ポンド(約13万7000円)で限定販売すると発表。今後ブリティッシュ・エアウェイズ公式サイトで、詳細が発表されるとのことです。
<出典・引用>
ブリティッシュ・エアウェイズ ニュースリリース
Image:British Airways
(咲村珠樹)
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