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企業公式ツイッターってなんだろ 「元中の人」だからこそ感じること

おたくま経済新聞 / 2020年11月20日 9時10分

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企業公式Twitterってなんだろう 「元中の人」ライターだからこそ感じること

 タカラトミー、アツギなど……。ここ最近、企業公式Twitterアカウントの投稿をきっかけにした「炎上」で、いわゆる「中の人」と呼ばれている担当者についての在り方について、一種の社会問題となっています。

■ タカラトミーは「某小学5年生の女の子の個人情報を暴露」で炎上

 タカラトミーは10月21日に、当時注目されていた「#個人情報を勝手に暴露します」というハッシュタグの流行にのって、「とある筋から入手した、某小学5年生の女の子の個人情報を暴露しちゃいますね…!」というコメントとともに、同社の着せ替え人形「リカちゃん」の年齢・身長といったプロフィールから、「リカちゃんでんわ」の電話番号までTwitterに投稿。続けて「久しぶりに電話したら、昨日の夜はクリームシチュー食べたって教えてくれました。こんなおじさんにも優しくしてくれるリカちゃん…」と投稿していました。

 ちょっとした悪ふざけのつもりだったのかもしれませんが、「某小学5年生の女の子の個人情報を暴露」「こんなおじさんにも優しくしてくれるリカちゃん」といった表現が、子どもたちへの犯罪を想起させると受け止められ大炎上。

 10月24日には上記ツイート削除を報告するとともに、謝罪を掲載。10月30日に改めて「タカラトミー公式Twitter(@takaratomytoys)の運用に関するお詫びとご報告」と題したお詫び文が会社ホームページおよび公式Twitter上に掲載されました。

 この内容によると、今回の騒動について謝罪するとともに、Twitter運用に限らず運用ポリシー(コンプライアンス遵守・運営管理体制等)を見直していくこと、Twitterの新規投稿を当面停止することが発表されています。

■ アツギは「タイツの日」のPRで炎上

 次に老舗タイツメーカーのアツギは、11月2日の「タイツの日」にあわせたプロモーションで炎上。

 当日「アツギの商品を着用した女の子を描いて頂きました!」というコメントとともに、人気イラストレーターたちが描いた女の子のイラストを、イラストレーターの投稿をリツイートする形で紹介。また、このプロモーションでは「#ラブタイツ」のハッシュタグが使われていました。

 ところが、描かれたイラストの一部が、スカートをすこしめくってストッキングをはいた脚をみせるものや、女性が少し前屈みになり胸が強調してみえるものであったことから、「性を強調したもの」と取られる結果に。11月3日に「ラブタイツキャンペーンに関するお詫びとご報告」という文書を掲載しています。

 こちらも発表によると、問題視された投稿は削除したこと、「社員教育の改めての徹底と、ソーシャルメディアポリシーの遵守、運営管理体制等の全面的な見直し」を行うこと、そしてTwitterの新規投稿を当面停止することが発表されています。

■ 企業「中の人」目線で思うこと

 今回の炎上により、一部アカウントは当面の更新停止を発表。また上記アカウントの「炎上理由」が全て「性的表現」や「女性蔑視」と取られる“共通項”があったため、そちらについて大きく問題視されております。

 しかし一方で、これだけ大きくクローズアップされているにもかかわらず、「中の人」目線で今回の一連の騒動について「問題提起」はほとんどありません。ちなみにこれについては、理由は簡単に想起できます。

 それは、「実際に『中の人』をやったことがないから」です。

 実は私は以前、とある食品メーカーの企業公式Twitterの「中の人」をやっておりました。今回騒動を起こした企業担当の中でも、面識のある方もいます。余談ですが、現編集部のメンバーは、私が“現役”だった頃に知り合い、その縁で今はこうやって記事を書いております。

 つまり私は、言うなれば「元中の人ライター」。そんな特殊な立ち位置もあり、今回は「元中の人」なりの視点で一連の騒動について考えを述べていきます。

■ 担当者はまず「ブランドファースト」であれ

 今回の「炎上」でもっとクローズアップしなければいけないのは、「担当者のブランド意識について」です。

 冒頭に述べた企業は、いずれも長い歴史を持ち「老舗」に分類されます。ということはつまり、幅広い年齢層のファンを有することになります。

 そうすると、当然ながら「見ている人間」は、より多くなります。また、その企業や施設が長年培ってきた「ブランドイメージ」も相まって、「世界観」もより強固なものになっていきます。

 「なら、そういうところは『お堅い運用』をするしかないのかよ」と、仰られる方がおられるかもしれません。が、しかし私は、別にそんなこと言うつもりは全くございません。そもそも「現役時代」の私は、傍から見れば相当“緩い”運用をしておりました。離れたからといって、「手のひら返し」をするつもりもないです。

 私が言いたいのは、「優先順位を間違えるな」ということです。そもそもTwitterというのは、「検索流入」という観点では、正直さほどの影響力はありません。弊社もTwitterで話題になっているからといって、PVアクセス数に必ずしも反映されるわけではありません(無論されるものもあります)。

 一方で、Twitterというのは「リアルタイム性」が強く、そこから生じる「拡散力」に関しては、極めて優秀なプラットフォームであるため、視認性の強いSNSとなっています。その最たるものが「バズる」なのですが、これも自社コンテンツに関連しないものなら、大した影響もないのです。

 ちなみに、筆者が所属するおたくま経済新聞のTwitterアカウントでも、過去何度も「バズった」経験があります。しかし、内容が内容だったからか(猫や日常の何気ない小ネタ)、フォロワー数・自社PV数ともに、大した影響はありませんでした。強いて言うなら、「おたくま経済新聞に行けば色んな猫記事が見れる」というイメージ付けには、多少なりとも貢献出来ているかもしれません。ただし弊社は、「動物ネタ」専門のネットメディアではございません。

 そういった「現実」があるにも関わらず、「バズる」ことに意識した運用している企業公式が散見される現状があります。確かに中小企業なら、「Twitterドリーム」という一発逆転を狙うリターン比率が大きいため、敢えてそれを狙う価値もあるかもしれません。が、しかし実際に中小企業がバズったらどうなるかは、先ほどの記述をご覧いただければお分かりになるかと思いますが、精々「色付け」がなされる程度です。

 これが、「ロングセラー」と呼ばれるブランドの企業公式になると、場合によっては大きなリスクにもなり得ます。私は、「中の人」と呼ばれる企業公式Twitter担当は、「株式会社ツイッタラーの営業担当者」という認識でいるため、新規顧客獲得のためには、一定レベルの「属人化」が必須と考えています。とはいえ、そういった業務は、当然ながら「引き継ぎ」あってのものだと認識しています。

 今回炎上したアカウントたちは、そういった点では現状「失敗」をしたことになります。無論これは、担当個人だけの問題ではありません。企業全体としてのブランド認識の甘さが招いた事態と考えています。しかし一方で、担当者がTwitterという”狭い世界”に、目を向け過ぎた結果というのも否定できない事実です。

 Twitterというのは、実は「言うほど大きくもないSNS」だと感じています。アカウント数は確かに多いけれども、一人で複数アカウント運用している個人や、休眠しているアカウントも沢山あるからです。一方で「若年層が多く利用している」というイメージがあるため、「振り切ってる」運用が“ウケる”と思われているフシもあります。

 確かに、Twitterのメインユーザーが「20代」というのは事実です。ただし、実は「30代」「40代」に関しても、無視できないユーザー数を抱えており、「幅広い世代のメインユーザーを抱える」という特殊なSNSでもあります。

 私は年代でいうと、ちょうど「中間層」にあたる30代の人間なのですが、20代と40代というのは、当然ながらその価値観は全く異なります。ただ、様々な意味でブランドを「知っている」のは、40代の場合が多いです。となると、その層へのフォローも欠かさずに運用していくことは不可欠です。

 40代といっても、Twitterユーザーですから、“緩い”運用についても寛容ではあります。しかし、物事には限度があります。今回「炎上」した企業公式は、そんな「残りのメイン層」への配慮に欠けていたのも、「遠因」であると思います。

■ フォロワー数は戦闘力? いえいえ、そんなことはありません

 私はよく色んな方から、Twitter運用についての相談を受けるのですが、「フォロワー数は戦闘力」といったことをたまに言われます。しかしながら、そんなことは決してあり得ません。

 例えば、一連の騒動の“発端”となったタカラトミー公式アカウントのフォロワー数は、現在約40万弱です。確かにすごい規模感ですが、しかしそれはTwitterに限った話です。

 日本の都市人口で見てみると、タカラトミー公式のフォロワー数は、大阪府豊中市の人口くらいに相当します。私事になりますが、以前私は豊中に住んでいた時期があり、豊中は今でも大変思い入れのある街のひとつです。

 そのように「数字」を見てみると、豊中くらいの規模感で日本を動かせるとは正直全く思いません。そもそも日本の人口約1億2000万人であり、その中の40万です。ちなみに世界人口は2020年時、約75億人と言われています。

 また今回の一件で、新規投稿が停止されており、フォロワー数そのものが無意味なものとなっています。そして、このフォロワー数というのは、あくまで「タカラトミー」という企業に対して、フォローしたという「前提条件」があります。また、定期的にキャンペーンを行うことで得られた、「懸賞アカウント」の存在も無視できないでしょう。
 ※懸賞アカウント=懸賞応募用につくられた一般の方のアカウント。懸賞以外の活動を行わないためメインアカウントとは違い稼働率が低め。

 余談ですが、弊社おたくま経済新聞公式Twitterアカウントのフォロワー数は、現在約11,500人。2009年の開設から苦節11年でやっとこさ10,000人を突破しました。

 しかし、上には上がいるもので、大手クラスのメディアだと、公式アカウントのフォロワー数は、数十万規模になり、百万以上のフォロワー数を有するところもあります。いやはや羨ましい。記事ひとつでも、拡散力が段違いできっとPV数も雲泥の差でしょう。1日でいいから体感したいものです。

 と、自虐はこの辺にして、そんなおたくまアカウントですが、弱小だからこそ知恵を絞りながら、他社とは差別化した記事を日々提供しています。サイト開設から力をいれている「ミリタリー記事」は、その最たるものです。

 そして、公式Twitterアカウントも、頭を捻って運用することで、フォロワー数1万強のメディアの割には、各記事への反応も多くいただいております。

 とはいえこれも、独立系メディアながら、10年以上の積み重ねで得られたものです。実はおたくま公式は、これまで一度たりとも「フォロワー獲得キャンペーン」をやっていないため、言うなれば「純血」で得たフォロワーばかり。ですので、その濃度も桁違いです。

 ちなみに、私が以前やっていた企業公式のフォロワー数は、最終的に55,000人ほどいましたが、先述のキャンペーンで増やしたという背景もあります。そう考えると、フォロワーとの「濃度」に関しては、おたくまに軍配が上がるのでは?と感じるほどです。

 以上のことも踏まえると、「Twitterフォロワー数=戦闘力」なんて考えは、チャンチャラおかしいものとしか言いようがありません。結局どれくらい「アクティブユーザー」が存在し、なおかつそれを生かす運用をするかです。とはいえ、そこが全てでもないですが。

■ 企業公式Twitterはあくまで会社のもの。だけど……

 今回の騒動でクローズアップされていることのひとつが、「企業公式担当の公私混同」についてです。これは言い換えれば、「私物化」ともいえるものでしょう。

 そういった要素も多少なりともあったとは思います。「企業公式Twitterアカウント」というのは、あくまでも「会社の所有物」。一連の出来事も、先述した「ブランドイメージの意識」よりも、「Twitterでウケる」といったことに、比重が置かれた結果招いた面もあります。

 しかしながら、今回の騒動を踏まえて、いわゆる「中の人」という、「属人化運用」そのものを見直すというのも違和感があります。これも先述した通りですが、Twitterアカウント担当者というのは、「株式会社ツイッタラーの営業担当者」です。仮に自分が、「顧客目線」で見た場合、どんな営業窓口なら話を聞きたい、商品やサービスを買ってみたいと思うでしょうか。

 老舗ブランドなら、「キャンペーンアカウント」といった「bot的運用」でも、ある程度ペイは出来るでしょう。しかし人間とは不思議なもので、商品を買ったら「ありがとうございます!」と反応してくれた方が嬉しいし、「ウチの○○がおススメですよ!」と投稿された方が人間味があって興味を持つものです。

 そう考えると、「中の人」は人間性があった方が、可能性は広がります。ちなみに私は現役時代、そういう「キャッチボール」を非常に重視した運用をしておりました。「お客様の声」というのは、何よりも優先されること。要はバランスなのです。

 ただ、このキャッチボールですが、「相手」はフォロワーだけではありません。例えば「エゴサ」をすることで、自社商材に関してつぶやいている「未フォロワー」といった、「フォロワーになるかもしれないツイッタラー」へのアプローチも含まれます。相手の視線にあわせて継続的にボールを投げかける姿勢が大切です。「インフルエンサー」と呼ばれる個人アカウントとは違い、企業公式Twitterアカウントは、「ファン獲得」というのが、継続的に行わなければならないミッションのひとつですので。

 そういった特徴を踏まえた上で、企業全体として意識共有していくのが理想なのですが、残念ながらまだほとんど存在しないのが現状です。今回の騒動でも、まずは運用を停止するという「場当たり的対応」がなされています。

 タカラトミーに関しては、これまでの「積み重ね」があるので、致し方ない面もあります。(過去にも「小学生の女の子の電話番号を入手した」といった投稿の表現や、リカちゃんのパンツ画像をつけた「本日は年に一度の#パンツの日 ぱ!ん!つ!ぱ!ん!つ!」という投稿が問題視されています)

 とはいえ、これから玩具メーカーとしては最大のイベントである「クリスマス」を前にして、「謝罪」をして、運用停止し続けている現状は、「顧客」であるフォロワーに対して、誠実な対応であるとはいえません。私はあのアナウンスを見て、タカラトミーという会社は、5年半もの間担当していた「タカトミ」が築いた財産を、「会社の財産」として共有できていなかったんだなと率直に感じました。

 アツギに関しては、それがもっと顕著です。誤解を恐れずに言うと、そもそもアツギの問題は、Twitter担当者の発言ではなく、コラボキャンペーンをした時期や内容、さらにそのタイアップパートナー(今回でいえばイラストを提供したイラストレーター)と、ブランド認識のすりあわせが会社として甘かった方が主因。

 念のために言っておきますが、私はアツギ公式担当者とは何ら面識はありませんし、今回の件で、アツギに「情け」をかけているつもりもありません。大体そんなことをしても、私には何の利益もありません。

 ただ、だからこそともいえるかもしれませんが、今回のアツギの一件に関しては何のバイアスもなく見れます。お詫びに関しても、とりあえず謝罪し新規更新を停止することで事なきを得ようという風に感じました。もし「会社の財産を共有できていたなら」、最初は多少非難をあびても早い時期に違う中の人をたてて運用再開をすることができ、直接フォロワーたちと向き合うことで事態の収束が早められたことでしょう。今頃は年末商品について前のように紹介できていたかもしれません。

 SNSを見ているとわかるのですが「ほとぼりが冷めるまで」、という概念は危険。意外と時間をおいてもどってきても「ほとぼりは冷めていない」ものなのです。

 今回「炎上」を起こした公式は、大なり小なり「表現技法」が稚拙でした。これは、ライターになった今だからこそ感じる部分でもありますが、「見られている」という意識づけは非常に重要だと痛感しています。だからといって、全て「クソ真面目な」文章にしろとも思いませんが。

 今、「中の人運用」を含めた企業公式Twitterの在り方は、大きな転換期に差し掛かっています。昨今のコロナ禍も影響しているのかもしれません。ともすれば、「人形遊び」のようなコミュニケーションをしたら中の人が支持される時代は、終焉を迎えているように感じます。

 しかしここで本当に見直すべきなのは、「中の人の在り方」ではなく、「企業のSNSツールに対するスタンス」であると言えます。私もそうでしたが、「中の人」というのは孤独で、その割には他の仕事もあるので、日々を自転車操業で運用しています。「人気アカウント」にもなると、日々の「窓口対応」が必要で、かなり時間を割かれるのも事実です。

 その中で、各担当者が悪戦苦闘しながら、Twitterだからこそ生まれた「可能性」があるのです。

 これは数字で見れば、微小なものかもしれません。しかしながらそれは、未来へ向けた大きな「先行投資」ではないでしょうか。そういったことをもっと企業全体で認識共有すれば、今の「中の人運用」も、もっともっとブラッシュアップされたものになると私は信じています。

 現にそんな運用ができている企業も、少ないながら存在するのも事実ですから。

■ 「Twitter効果」とは

 少しだけ自分語りをします。

 「現役時代」私は、茨城県の大洗町を訪れる機会がありました。大洗といえば、夏の海水浴での大洗海岸や、アニメ「ガールズ&パンツァー」の聖地というイメージが強いのですが、私が行ったのはそれではありません。

 実はその当時、大洗の地にて「もつ煮」に関するツイートが大きな話題になっていました。それは、耐熱性のあるジョッキに入ったメニューが紹介されたツイートで、かなり大きな反響を呼んでいました。

 それを見た私は、「ホルモンアカウント」(当時担当していたアカウントです)なら絡むしかないと思い、何をトチ狂ったのか、早朝空路と陸路で、神戸から大洗まで向かって食べに行きました。今考えてもどうかしていたと思います。

 大洗の地で、海産物を楽しむわけでもなく、ましてや「ガルパン」を堪能するわけでもなく、ただただ眼前のもつ煮を貪っていた私ですが、無事完食した後、少しだけ時間が出来たので、そのメニューを提供していた店主の方の車で大洗の街を紹介してもらいました。

 その際に、店主から車内で街の特色や、ガルパンのことを色々教えてもらったのですが、同時にメニューの「開発秘話」も話してくれました。

 店主曰く、「ガルパン」で大洗の街も大きく変わったとはいえ、熱が冷めきれないうちに新たな一手を打つ必要があり、それで考案されたのがあのメニューだったとのこと。

 正直「ネタ」な部分もあり、元々は催事限定だったそうですが、これがTwitter上で大反響。しかも「ホルモンアカウント」の中の人である私から、食べてみたいと連絡も来たことが嬉しかったと話してくれました。また店主の父親も、元々そのアカウントの商品が大好きで「中の人の頼みなら仕方ない」と、当日は特別に作ってくれたのだそう。「あんなに元気な姿を見たのは久しぶりで、本当に感謝している」と話してくれました。

 そんな話を聞いて、私は自分自身が恥ずかしくなりました。なぜなら私がそのメニューを食べたかったのは、「Twitterで目立つ」という要素が大いにあったからです。思えばあの頃の私は、今回騒動を起こした担当と同等か、それ以上に浅はかな人間でした。

 そもそも私は、たまたま「そのブランドを担当していただけの人」。とはいえ、私の行動で感謝されているという事実を見て、そのブランドの大きさと、それを背負う責任の両方があるのだと感じたものです。

 一方で、Twitterだと、こういう「繋がり」が生まれる可能性だってあるんだという発見もありました。兵庫に帰った後、「Twitter効果」って本当はどういうことを意味するんだろうと考えることが増えました。

 私は今までやってきた仕事で、「数字を見せること」はかなり重視してきました。ことTwitter運用においてもそうです。

 ただし、これはTwitterに限らずかもですが、同時に「目に見える何か」も作り上げていくことも必要です。数字は一時的「要素」ですが、それは未来永劫残る「財産」になるからです。

 そのためには、常に自分が担当するブランドを分析する必要性があります。また、日々蠢いている様々な「事象」について、どれが自分のブランドと親和性が高いか、どうリアクションをすれば、より高い効果が得られるかということも、意識しながら「考動」することでもたらされたものが、本当の「Twitter効果」であるように思います。

 さらに言うと、それが出来る可能性が現状もっとも高いのがTwitterであると思います。といっても、何もしなければその確率は低いままなので、そういうことも含めて先述した「ブランド意識を持つ」というのは重要事項であるといえるのです。

―さいごにー

 長々と駄文をしたためさせていただきましたが、実は本稿は私が元々個人のnoteで書いていた物です。大いに主観が入った内容であるのと、「色」が付き過ぎているので、記事として書くにはリスクしか感じなかったので個人の範囲で書いていました。

 ところが、noteが思わぬ反響を呼び、それを見た編集部員から「記事にすれば?」と提案され、こうして書き起こしていることを鑑みて、もっと「ニーズ」を考える必要があると感じました。

 ネットメディアというのは、大小さまざまな「競合」が存在するため、ネタを探すのも一苦労。それでいて、「独自性」のある記事を書くのは、なかなか難易度の高い代物です。

 だからこそ、それぞれの「私だけにしかできないこと」を作っていくことが大切で、あのnoteの内容は、まさにそれだったのでしょう。この記事が公開されて、どういう反応があるかは分かりかねますが、しかしながら、この内容は「オリジナリティさ」はあるなと感じています。

 ということで、そろそろこの辺で締めさせていただこうと思いますが、最後に皆さんに1つだけ私からお伝えいたします。

 「中の人」って仕事、結構面白いですよ。

(向山純平)

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