アメリカ駆逐艦ドナルド・クック 黒海でNATO航空部隊と共同訓練
おたくま経済新聞 / 2020年11月26日 15時0分
黒海での駆逐艦ドナルド・クックと上空を飛ぶP-8A(Image:U.S.Navy)
アメリカ海軍の駆逐艦ドナルド・クックが2020年11月23日(現地時間)、NATOのミッションをサポートするため黒海に入りました。黒海ではアメリカ海軍のP-8A哨戒機、NATOの空軍部隊と統合訓練を実施します。
黒海地域におけるNATOの任務をサポートするため、アメリカ海軍は定期的に艦艇を派遣しています。駆逐艦ドナルド・クックの黒海入りは、9月に駆逐艦ルーズベルトが派遣されて以来のことで、2020年では7回目のこと。
ロシアによるクリミア半島併合以来、黒海では軍事的な緊張が高まっています。ドナルド・クック艦長のケリー・ジョーンズ中佐は「黒海における任務は、この地域の同盟・パートナー諸国に関与するという姿勢を明確にするものです」とコメントしています。
この地域には現在、カナダ空軍の戦闘機部隊がルーマニア空軍の防空任務を支援するため派遣中。スペインのトレホン・デ・アルドス空軍基地にあるNATO複合航空作戦センター(CAOC)では、NATOのAWACSや加盟国の戦闘機部隊、そしてアメリカ海軍のP-8A哨戒機とともに、ドナルド・クックと統合訓練を実施します。
カナダ空軍のルーマニア派遣戦闘機部隊司令官、デビッド・マクロード中佐は「統合訓練はNATO加盟国間の相互運用性を高めるものです。訓練で我々は、アメリカ海軍の艦船にいる戦術指揮官と任務にあたる機会が得られます。この種の訓練は、将来NATOで任務を遂行する能力の面で重要なことなのです」と語っています。
黒海沿岸にはウクライナ、ルーマニア、ブルガリア、ジョージア、トルコといったNATO加盟国があり、ロシアとの緊張が高まる現在、非常に神経を使う地域。海と空の両面で連携する統合訓練は、事態の変化に素早く対応するためにも重要なものといえるでしょう。
<出典・引用>
アメリカ海軍第6艦隊 ニュースリリース
NATO連合航空部隊司令部 ニュースリリース
Image:U.S.Navy/カナダ空軍/トルコ空軍
(咲村珠樹)
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