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保護猫活動にはそれなりの覚悟が必要 家の様子を紹介したツイートが話題

おたくま経済新聞 / 2020年11月28日 15時0分

保護猫活動にはそれなりの覚悟が必要 家の様子を紹介したツイートが話題

保護した猫が暴れまわった室内(ドン・ぶっちゃさん提供)

 殺処分される不幸な犬や猫を減らすため、全国各地で様々な人々が保護活動に取り組んでいます。しかし保護の対象になる犬や猫は、ある種「野生」の状況で生きてきたため、保護して飼育環境へと導入するには、それなりの課題があります。保護猫活動に取り組む方がTwitterに投稿した、保護活動の実態を示す写真が反響を呼んでいます。

 Twitterに「野良猫を家に入れるって本当に大変なことだからね…覚悟がない奴は気軽に保護活動なんてやっちゃならねえ…」という言葉とともに、しっちゃかめっちゃかになった部屋の様子をTwitterに投稿したのは、猫の保護活動に取り組んでいるドン・ぶっちゃさん(@docma1212)。

 紹介された写真では、キャットファニチャーがひっくり返り、色々なものが散乱している中、窓に設置されたワイヤーメッシュによじ登っている猫や、フードを食べている猫の姿がいる部屋の様子が写っています。

 続くツイートには「人馴れしてない猫でも貰ってくれる心優しい女神は確かにいる。けどこれを経験してるとそんな人をこんな目に合わせるわけには…と思ってしまう そもそも女性には無理だろ…(笑)」という言葉も。それまで自由気ままに生きてきた猫を保護し、飼育下の環境に慣れてもらうという道のりの困難さを語っています。

 衰弱していたり、小さな子猫の場合ならいざ知らず、ある程度体力のある成猫だと、保護されて家の中に入れられることで活動範囲が狭められるため、なんとか脱出しようと暴れまわる場合がしばしば。保護した猫に対し、いかに家の中が「外で暮らすよりもリスクが少なく安心・安全」であるか、理解してもらうのは並大抵のことではありません。

 猫が家の中で暮らすためには、一定の「トイレ」で用を足すことや、家庭内にある危険な場所を理解し、そこへは立ち入らないなど、いくつかのルールを覚える必要があります。もちろん、人に身体を触れられる、といったことにも慣れてくれないといけないので、それまでは猫が慣れてくれるまで粘り強く待たなければなりません。

 しかし、個体差はあるものの、雨風がしのげて食料が確保でき、車やほかの動物などの危険と無縁でいられる、人間の飼育下という環境には、いずれ慣れてくれるもの。暴れてしまうのも、急に環境が激変したことによる、やむを得ない反応なのです。

 ドン・ぶっちゃさんも、ツイートの意図について「パッと見、野良猫の保護を躊躇させてしまいそうなネガティブな内容になってしまっているのですが、保護活動をやっている人たちはこんなに大変だけど、猫たちに安全で不自由ない生活を送らせてあげられるよう奮闘している」ことを知ってほしい、と語ってくれました。

 猫の場合、野生(野良)の環境では数年とされる寿命も、適切な飼育下においては10年以上元気に過ごすことが可能。多くの猫が幸せになれるよう、保護する人間の側では、猫が環境に慣れるまで、しばらく忍耐が必要です。

 その先には、保護した当初は思ってもみなかった、本来持っている猫のかわいらしい性格を目の当たりにすることも。人間と猫が相互に理解し合うためには、必要なプロセスだといえるでしょう。

野良猫を家に入れるって本当に大変なことだからね…覚悟がない奴は気軽に保護活動なんてやっちゃならねえ… pic.twitter.com/U0eYj6w87P

— ドン・ぶっちゃ (@docma1212) November 17, 2020

<記事化協力>
ドン・ぶっちゃさん(@docma1212)

(咲村珠樹)

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