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NORADの「サンタクロース追跡作戦」65周年 24日18時スタート

おたくま経済新聞 / 2020年12月24日 15時0分

NORADの「サンタクロース追跡作戦」65周年 24日18時スタート

2020年のNORADサンタクロース追跡ロゴ(Image:NORAD)

 北アメリカの防空を担うNORAD(北米航空宇宙防衛司令部)が総力を挙げ、サンタクロースを追跡する「NORAD Tracks Santa」。65周年を迎える2020年も、サンタクロースを追跡・護衛する準備が整いました。いよいよ日本時間の12月24日18時より、作戦がスタートします。

 アメリカとカナダの防空を担うNORADが、クリスマスにサンタクロースを追跡するようになったきっかけは1955年のこと。当時コロラド州にあったシアーズ・ローバックという百貨店が、クリスマスのプロモーションとして、サンタと話せる電話サービスの広告を地元の新聞に掲載したことでした。

 この広告に掲載された電話番号、どうしたものか間違っていて、あろうことかNORADの前身組織であるCONADの、国防総省からCONAD司令官へのホットラインと同じだったのです。広告を見た子どもたちから電話がかかってきた時、司令官のハリー・シャウプ大佐は「何かの冗談かと思った」と後に語っています。

 しかし、冷静沈着なシャウプ大佐は想定外の事態でも動じませんでした。瞬時に事態を把握し、電話口の子どもに「おじさんはサンタさんが無事にプレゼントを配れるよう、その様子を追いかけるお仕事をしているんだよ」という内容を語りかけたといいます。

 通常なら間違った電話番号、それも機密事項であるホットラインの番号を掲載されたことに抗議するものですが、CONADと軍は面白いハプニングとして容認。翌1956年から、正式に「サンタクロース追跡作戦」を開始し、リアルタイムでサンタクロースの位置情報を知らせるサービスを提供することになりました。

 現在は偵察衛星やレーダーサイトなど、NORADの防空警戒網をフルに活用し、サンタクロースの動きを追跡。作戦本部では、24時間体制で世界中から寄せられる問い合わせに対応しています。


 それと同時に、サンタクロースが世界中の良い子たちにプレゼントを配れるよう、特別な渡航許可証を交付しています。それによると、サンタクロースの階級は元帥(NATO階級符号:O-10)となっています。

 またカナダ空軍は毎年、カナダ上空をサンタクロースが通過する際、護衛する戦闘機パイロットを任命し、公表しています。パイロットはクリスマスイブに家族と過ごすことはできませんが、世界中の良い子のためにサンタさんを護衛する、という名誉ある任務につくため、お子さんも誇りに思うようです。

 現在はNORADのほか、Googleも独自にサンタクロースを追跡。「Googleサンタトラッカー」で、リアルタイムの情報を提供しています。

 NORADのサンタクロース追跡情報サービスは、電話や公式サイト、公式Twitterアカウント(@NoradSanta)、Facebook(noradsanta)、Instagram(noradtrackssanta_official)で提供されるほか、公式スマホアプリもiOS用とAndroid用が提供されています。公式YouTubeチャンネルでは、NORADとアメリカ宇宙軍(USSPACECOM)の司令官が作戦の打ち合わせをする動画も公開。NORAD「サンタクロース追跡作戦」の開始時刻は、日本時間の12月24日18時となっています。

Have you ever wondered how the Canadian NORAD Region tracks Santa? Join us for a little story time as we explain how! #WeHaveTheWatch pic.twitter.com/zGZh3thu2s

— NORAD Tracks Santa (@NoradSanta) December 22, 2020

<出典・引用>
NORADサンタ追跡公式サイト
カナダ空軍 ニュースリリース
Googleサンタトラッカー
Image:NORAD/RCAF

(咲村珠樹)

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