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オーストラリア空軍F-35Aが初度作戦能力を獲得

おたくま経済新聞 / 2020年12月29日 15時0分

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オーストラリア空軍のF-35A(Image:Commonwealth of Australia 2020)

 オーストラリア国防省は2020年12月28日(現地時間)、空軍の新鋭戦闘機F-35Aが初度作戦能力(IOC)を獲得したと発表しました。これでオーストラリア空軍のF-35Aは、海外派遣を含む実任務で一定の作戦行動ができるようになります。

 オーストラリア空軍が次期主力戦闘機にF-35Aを選定し、1号機が初飛行したのは2014年9月のこと。引き渡しが始まったF-35Aは、一旦アメリカのヒル空軍基地で、パイロットの機種転換訓練に使用されました。

 アメリカ空軍の部隊でパイロット育成訓練が進み、F-35Aがオーストラリアにやってきたのは2018年12月10日。第81航空団の第3飛行隊が初のF-35A飛行隊となり、ニューサウスウェールズ州のウィリアムタウン空軍基地を拠点に活動を始めました。

 全部で3飛行隊分となる、72機が発注されたF-35A。2020年には第2のF-35A飛行隊として、同じくウィリアムタウン空軍基地の第77飛行隊がF/A-18Aからの機種転換を開始しました。

 オーストラリア空軍のF-35Aが初度作戦能力を獲得したことについて、オーストラリアのリンダ・レイノルズ国防相は「第5世代戦闘機のF-35Aは、F/A-18Fスーパーホーネット、EA-18Gグラウラーとともに、私たちの航空戦力の鍵となる存在であり、2020年の防衛戦略を構成する重要な抑止力です。この2年の間、防衛省は航空機とシステムの性能評価を厳格に実施し、初度運用能力を獲得したという重要な決定を下しました。ここに至るまでに献身的な努力をしてきた全ての方に感謝します」との談話を発表しました。


 メリッサ・プライス防衛産業担当大臣は「オーストラリアの防衛産業は、この重要なマイルストーンを達成する過程において重要な役割を果たしてきました。先月も50社を超えるオーストラリアの企業が、総額27億ドルの契約パートナーとして参画したことが発表されましたが、これはオーストラリアの産業を支援し、雇用を守るというモリソン内閣の取り組みをよく表すものです。オーストラリアは2023年の納入完了まで、引き続きアメリカのF-35統合計画局、パートナー企業と連携していきます」との談話を発表。F-35導入計画が、オーストラリアの防衛産業に貢献していることを強調しています。

 プライス大臣が言及した通り、オーストラリア空軍が発注した72機のF-35Aが出揃うのは2023年を予定しています。2021年にはF/A-18A/Bが完全に退役し、ノーザンテリトリーのティンダル空軍基地に所在する第75飛行隊も、第3のF-35A飛行隊に再編される見込みです。

<出典・引用>
オーストラリア国防省 メディアリリース
Image:Commonwealth of Australia 2020

(咲村珠樹)

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