フランスのミラージュ2000D戦闘機 近代化改修1号機を受領
おたくま経済新聞 / 2021年1月12日 17時33分
第118モン=ド=マルサン空軍基地へ到着したミラージュ2000D改修1号機(Image:フランス航空宇宙軍)
フランス航空宇宙軍は2021年1月11日(現地時間)、2019~2025軍事プログラム法(防衛力整備計画)で進められていたミラージュ2000Dの中期改修計画で、改修が適用された1号機が1月7日に第118モン=ド=マルサン空軍基地へ到着したと発表しました。改修されたミラージュ2000Dは、2030年代の次期戦闘機SCAF(FCAS)就役まで現役にとどまります。
フランスの策定した2019〜2025軍事プログラム法は、2025年までの陸海空(宇宙)における防衛力整備計画を示したもの。この中で海軍と航空宇宙軍の航空戦力のうち、戦闘機はラファールとミラージュ2000を合わせて225機体制を維持することが定められました。
このうち、航空宇宙軍のラファールは、現在配備が進められているF3-Rに加え、さらなる能力向上型「F4」の開発が2019年1月にスタート。これに先立つ2016年9月には、対地攻撃を担うミラージュ2000Dの中期改修計画がダッソー・アビアシオンとMBDAに発注され、55機を対象に最新のミサイルや精密誘導爆弾運用能力などが付加されることになりました。
改修は、フランス軍事省の装備総局(DGA)と航空宇宙軍軍事航空専門センター(CEAM)、受注企業のダッソー・アビアシオン(機体全体のコーディネート)とMBDA(火器管制装置)が連携して進められました。最新の対地攻撃兵器や次世代空対空ミサイルMICAの運用能力付加のほか、より直感的で分かりやすいインターフェイスを採用した航法・火器管制装置が搭載されています。
これにともない、コックピット計器も改修されました。特に顕著なのが、後席の兵装士官用コクピット。2面のタッチパネル式ディスプレイはOSにWindowsが採用され、正面にある大型ディスプレイはWindowsタブレットをそのまま取り付けたような感じになっています。
第118モン=ド=マルサン基地に到着したミラージュ2000D改修1号機は、消防車による放水アーチに出迎えられました。今後この改修機は航空宇宙軍の手により、約1年にわたる運用試験を実施することになっています。
フランス航空宇宙軍では2022年中を目標に、第3航空団所属のミラージュ2000Dを改修し、実戦展開可能な状態にすることとしています。ミラージュ2000は原型機が1978年に初飛行していますが、半世紀を過ぎる2030年代に入っても現役を続けます。
<出典・引用>
フランス航空宇宙軍 ニュースリリース
Image:フランス航空宇宙軍/ダッソー・アビアシオン
(咲村珠樹)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
自衛隊も購入! 最新「ステルス巡航ミサイル」ウクライナに提供間近か? ただ“邪魔者”が米国に
乗りものニュース / 2024年9月19日 6時12分
-
空自の次期戦闘機「頭脳と眼」は誰が作るの? 見えて来たヒント…その根拠とは
乗りものニュース / 2024年9月5日 6時12分
-
「ロシア離れ」鮮明に? 東欧の友好国家まで西側戦闘機を購入 旧ソ連機の代替に選ばれたのは…?
乗りものニュース / 2024年9月4日 12時32分
-
ウクライナへの長距離ミサイル供与、合意近づく=米当局者
ロイター / 2024年9月3日 19時6分
-
おーい衛星画像で丸見えだぞ 北朝鮮が“民間航空機”を目隠しして改造中 実はバレバレも狙いのうち!?
乗りものニュース / 2024年8月22日 6時12分
ランキング
-
1「SHOGUN」エミー賞受賞を喜ぶ人と抵抗ある人 日本人がアメリカで最多受賞した本当の理由
東洋経済オンライン / 2024年9月20日 13時0分
-
2朝食前に歯を磨かない人は「糞便の10倍の細菌」を飲み込んでいる…免疫細胞をヨボヨボにする歯周病菌の怖さ
プレジデントオンライン / 2024年9月20日 14時15分
-
3特殊清掃人が語る“自殺した部屋”に共通している特徴。オカルト的な出来事に遭遇することも
日刊SPA! / 2024年9月20日 8時52分
-
4空母化した護衛艦「かが」前艦長が明言した“デメリット”とは それでも米国へ行く意義
乗りものニュース / 2024年9月20日 6時12分
-
5娘の世話を一切しないのに「親権をよこせ」と言う妻。破綻した夫婦が下した“至極当然の結論”
日刊SPA! / 2024年9月20日 15時53分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください