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フランスが第3世代弾道ミサイル原潜の建造を発表 1番艦は2035年就役予定

おたくま経済新聞 / 2021年2月22日 15時0分

フランスが第3世代弾道ミサイル原潜の建造を発表 1番艦は2035年就役予定

フランスの次世代弾道ミサイル原潜(SNLE 3G)の想像図(Image:ナーバル・グループ)

 フランスのパルリ軍事大臣は2021年2月19日(現地時間)、現在運用中のル・トリオンファン級弾道ミサイル原子力潜水艦の後継となる、第3世代弾道ミサイル原子力潜水艦(SNLE 3G)4隻の建造計画を発表しました。ル・トリオンファン級が退役を始める2035年から就役を開始し、就役期間は約50年を想定しています。

 フランスの防衛力整備計画「2019~2025軍事プログラム法」では、海軍の次世代潜水艦戦力として攻撃型原子力潜水艦のシュフラン級(旧:バラクーダ級)建造がすでにスタートしており、1番艦のシュフランは2020年11月に就役しています。

フランスの最新攻撃型原潜シュフラン(Image:ナーバル・グループ)

 今回、建造計画が明らかになった弾道ミサイル原潜は、フランスの核戦力で中核を担う存在であり、およそ3か月交代で常に1隻は世界のどこかで有事に備えています。現行のル・トリオンファン級は1989年に1番艦の建造が始まり、2010年までに4隻すべてが就役しました。

ル・トリオンファン級4番艦ル・テリブル(Image:ナーバル・グループ)

 ル・トリオンファン級の後継となる第3世代弾道ミサイル原潜は、現行のM51弾道ミサイル(SLBM)の後継となるミサイルとともに開発が進められます。開発と建造は、フランス軍事省装備総局(DGA)とナーバル・グループが担当し、2021年予算で2025年までの研究開発が実施される予定です。

フランスの次世代弾道ミサイル原潜(SNLE 3G)想像図(Image:フランス軍事省)

 新しい弾道ミサイル原潜は、現行のル・トリオンファン級と最新の攻撃型原潜シュフラン級を基礎としながら、よりソナーに探知されにくく水中での推進効率に優れた船体設計や吸収材、静粛性の高い推進システムでステルス性を向上。同時にセンサー類の性能もアップさせ、探知能力の向上も図ります。

フランスの次世代弾道ミサイル原潜(SNLE 3G)後部からの想像図(Image:ナーバル・グループ)

 建造を担当するナーバル・グループのポメレCEOは「私たちのスキル、才能および設備をフランスの核抑止力に役立てられることを誇りに思います。この大きなプロジェクトに対し、グループの総力を挙げて取り組みます。先代の弾道ミサイル原潜に続き、フランスの主権を守る装備をお届けするべく最大限努力します」とのコメントを発表しています。

 計画によると、1番艦はル・トリオンファン級の退役がはじまる2035年の就役が見込まれています。以降、4番艦までは5年ごとに就役する予定です。

<出典・引用>
フランス軍事省装備総局(DGA) プレスリリース
ナーバル・グループ プレスリリース
Image:フランス軍事省/ナーバル・グループ

(咲村珠樹)

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