怪しいバイトの誘いを「ゴリゴリの方言」で対応してみた→イラつかれながらたどり着いたのは「ブラジルのネットショップZ」
おたくま経済新聞 / 2023年5月22日 17時49分
「はじめまして」とあいさつをすると、相手からは「悠子です」という自己紹介が
ツイッターをやっていると、頻繁に目にする”怪しい”DM。出会い系や副業あっ旋など、その種類はさまざまですが、先日弊「おたくま経済新聞」のサブアカウントにもこうしたDMが送られてきました。
なんでも「いつでもどこでもスマホでアルバイトが出来て、毎日8000円から50000円稼ぐことができる」のだとか。もしも本当ならこんなにおいしい話はありませんが……怪しいとはわかっていながらも、今回その誘いにわざと乗ってみることにしてみました。
DMによると、アルバイトは「アマゾン事業者の売上増加とコミッションの獲得を支援する」こと。「レビューに業者提供の写真をアップし、商人をほめる」と、「Paypayでお店から送られてくるボーナスを受け取ることができる」という内容ですが……いやいや思いっきりステマやんけ!
という、のっけからツッコミどころのあるDMですが、ひとまず末尾にあるLINEを登録し、相手と接触を図ることに。IDを検索すると表示されたのは、ツイッターで接触してきた名前とことなる「Julie」という謎の美女。とりあえず「友だち追加」すると、すぐに相手から連絡が来ました。
次から詳しいやりとりを実際の画像交えて紹介します。が、1つ説明を。やりとりの途中に退会されてしまったので、以降掲載している画像のいくつかは退会後に撮影したものとなっています。
■ 方言には対応しきれない やり取りは翻訳機を使って行われている「はじめまして」とあいさつをすると、相手からは「悠子です」という自己紹介が。ん?Julieさんじゃないの?と疑問を感じつつも、botではなくちゃんとした受け答えは出来るようなので、以降は本番。
「ゴリゴリの方言」で対応をしてみることに。
実は以前から詐欺にひっかかりにくい条件として「方言がきつい人」というのをよく耳にすることがあります。ネットを通じた詐欺の場合は、海外からのケースが多くその際に「翻訳機」を使っているからです。翻訳は基本標準語、もしくは関西弁に対応。こってこてのゴリゴリの方言は翻訳しきれないことがほとんどです。
今回試しに用いたのは、福岡の一部地域で使われている方言がメイン。とはいえ、方言を担当した翻訳者(編集部内スタッフ)が福岡と鹿児島のハーフのため、一部うっかり鹿児島弁も混ざっています。
「何と呼べばいいのか」と名前をきかれたので、すぐに「なんち呼んでよかよ。気にせんけん(何とでも呼んで。きにしないから)」と返事したところ、訳しきれなかったのかなぜか「悠子ちゃん」と自分の名前を言い出しました。おぉ、いきなりのエラー。
この返事にすかさず「ないごっや?(何があった)」「なんばいいよると?(何を言ってるの)」と突っ込んだところ、やはり少し応答に困ってしまった様子。
するとここから言い訳スタート「自分は日本人だが台湾育ちで日本語が下手」。ついには「日本語を勉強中で翻訳機を使ってやり取りをしている」という内情を明かしてくれました……。翻訳機使ってることはあっさり認めるのね。笑
■ アルバイトの話を聞くと……最初の話とは全く違う内容だったその後も何度かのやり取りをしましたが、アルバイトの話が一向に出てこないので、こちらから切り出してみることに。すると、相手から案内されたのは「Amazon」ではなく、「ブラジルのネットショップZ」のURL。ちなみに「ブラジルのネットショップZ」は編集部がつけた仮称。実際の名前は異なります。
するとしばらくして、もとの美女のアイコンがこの某ネットショップのロゴに切り替わりました。怖ッ!
さらに「興味があれば教えてあげます」という突然の上から目線を取られたので、純粋な興味本位で出会い系や副業あっ旋について尋ねてみると、「意味が分からない」の一点張り。
アルバイトの話の続きを促すと、怪しまれていると感付かれてしまったのか、「……」とだけ返信がありやりとりが途絶えてしまいました。
翌日にはこのアカウント自体すぐ消滅したため、以降の連絡は取れず。ダメだと判断したらサッと切られたところを見ると、こうしたやり取りに慣れているのでしょう。うーん、あっちから終えられたのはなんか悔しい。
■ 「ブラジルのネットショップZ」でのお仕事とは?被害者の声続々とはいえ割と会話が出来たので、さまざまな情報を収集出来ましたが、結論「相手が海外の場合、方言はやはり強い(めんどくさがられる)」ということ。
そして案内されたサイト「ブラジルのネットショップZ」について調べると……、少し調べただけでも被害を訴える声だらけ。サイト自体がどこまで関わっているのかは不明ですが、ネットで声をかけてきたパターンの仕事内容は「自らネットショップの商売を行ってお金を稼ぐ」というものだったもよう。
運営に参加することをうながし、いざ参加すると注文殺到。売上金を下ろそうとすると手数料20%を入金しなければ支払わない、などの非常に悪質な手段でユーザーから金銭を巻き上げているようです。
これだけ情報があふれる世の中ですが、そう簡単に儲かる話などない。とくにSNS利用時は、こう肝に銘じておく必要があるでしょう。
(山口弘剛)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
夫のたった一言で不倫を見抜いた妻のカン。きっかけは「夜光虫のニュース」/結婚人気記事BEST
女子SPA! / 2024年9月24日 15時46分
-
《”セクシーな写真が見たい”と言われ…》若年層を中心に注意喚起されているセクストーション 中高年男性被害者たちの「誰にも打ち明けられない」苦しい胸の内
NEWSポストセブン / 2024年9月22日 16時15分
-
会話力だけでは〈越えられない壁〉がある…“初対面”の仕事相手と一気に距離を縮められる「服選び」の極意とは?【キャスターが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月9日 16時0分
-
「奥さんが美人と知って、取りたくなった」医師の夫、浮気相手は地雷系20代だった。51歳の妻がとった行動とは
OTONA SALONE / 2024年9月5日 20時0分
-
なりすまし詐欺に騙される心理をGACKTが指摘 「毎日が退屈だなと思う人ほど気をつけて欲しい」
おたくま経済新聞 / 2024年9月5日 14時59分
ランキング
-
1スマホに“16倍望遠レンズ”を付けて野球場を撮影したら…… “衝撃の鮮明度”に「これ画期的」「結構戦えそう」
ねとらぼ / 2024年9月27日 12時0分
-
2交通系電子マネー月間利用件数3億件突破記念「Suicaのペンギンから恩返し」を実施
ポイ探ニュース / 2024年9月27日 14時45分
-
3「別人みたい」雰囲気ガラリ! 40歳・小倉優子の“不思議メイク姿”にファン興奮 「見たことない」「20代ですね」
ねとらぼ / 2024年9月26日 19時25分
-
4「まさにそれ」 外国人が日本に染まったら…… “居酒屋のチョイス”の変化にツッコミ殺到 「もう常連になってるやんw」
ねとらぼ / 2024年9月27日 7時0分
-
5「変わってなかったらロボット」 元“ギャルのカリスマ”安西ひろこ、容姿巡る「たたき」にピシャリ “45歳の近影”が奇跡そのものだった「本当の美人」
ねとらぼ / 2024年9月25日 20時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください