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巨大イベントへ遠征に行ったらインフルエンザを拾ってきた話

おたくま経済新聞 / 2023年12月16日 18時0分

巨大イベントへ遠征に行ったらインフルエンザを拾ってきた話

巨大イベントへ遠征に行ったらインフルエンザを拾ってきた話(画像:イラストACより)

 ちょっと前までは冬の感染症というイメージだったインフルエンザウイルス。いまや新型コロナウイルス感染症の影響で一年中どこかで発生している状態となっています。

 今回は大規模同人誌即売会に参加しに行ったところ、道中インフルエンザにうっかり感染してしまい、めでたい年始を文字通り寝正月となる羽目に陥ってしまったというお話です。ちなみに、インフルエンザの潜伏期間は1~3日と言われています。

■ 冬の一大イベントへ一人で遠征!~開場まで我慢編~

 夏と冬に、ビッグサイトで行われているコミックマーケット。元よりオタク気質のあった筆者は友人に連れられて売り子をやりに参加したことはあったものの、一般での参加はなかったので「行けるうちに参加すべし!」との言葉に押され、十数年前の12月、自宅のある愛知県より専用夜行バスに乗って東京お台場へと旅立っていったのでした。

 季節は冬。バス車内は暖かく空調もよく効いておりました。もう昔の話なのでバスの中で誰かがくしゃみや咳をしていたとしても、記憶に残ることもなく。当時はバス車内でマスクをするなんて人は皆無の時代。そんなことも気にせず、夜明け前の到着に備えて早々に車内で就寝。

 そして一夜明けて午前5時前、東京お台場のビッグサイトから少し離れた場所にバスが到着。乗客は夜明け前の寒くだだっ広い場所で待機するべくゾロゾロと移動。この時はただ寒いだけで普通に元気でした。ということで開場を待つ間、買い物リストの再確認やSNSのチェックなどをして過ごしていました。

 そして日が昇りすっかり明るくなったころ、やっと開場。一般参加ってこんなに並んで待つのかぁ……などと変なところで感心しつつ、長蛇の列を亀の歩み並みにゆっくりと進んでいきました。幸い、そこまで強い風は吹いておらずブルブル震えることなく会場に無事到達できたのでした。そういえば列に並んでいる間、目立って咳をしている人とかは見かけなかったっけ。

■ 今までがラッキーだったのかな?~会場を出るまでの間編~

 一部の会場の中は冬だというのに熱気に包まれており冬の装備では汗ばむくらい。頼まれものの同人誌の列に並び、いくつか買い込んでからあちこち見て回ることに。会場内を行き来する人たちは既に紙袋を手に提げていてイイ顔をしていました。

 そんな群衆がごった返す中をぎゅうぎゅうされながらホールの間を移動。あまりの人の多さに、「コミケって感じだなぁ」と変に納得しながらお目当ての島へ。売り子をやっていたあの頃はこんな人混みのすごさとはほぼ無縁な状態。休憩時間にホールを移動する時くらいしか人の多さを実感してこなかったのはある意味ラッキーだったのかも?

 ホールを移動し、「数年前はここで売り子をしていたんだったなぁ……」などと感慨にふけりながら古巣の様な雰囲気の島へ流れ着き、若干の余裕が感じられるブースを見て回っていました。漫画・アニメの混み具合とは打って変わって落ち着いた感じのブースの数々を見て回りつつ、「売り子をやっていたあの時の私」みたいな子がいないかな、などと見て回ったのですが残念ながら誰もそんな人はおらず。ジャンル?秘密です。

■ さて帰るかな~会場出たら寒かったのに……編~

 さて本格的に混みあう前に帰路につこうかな……と会場を出ようと思った時にはすでに時遅し。ここでも人に揉まれながら電車に揺られることに。まだ一人で身軽だったから良かったものの、誰かと同行していたらもっと大変だったかも?などと考えながら適当に夕飯を食べたのち、JR線へ。

 帰りは東海道本線の快速列車を「青春18きっぷ」でひたすら乗り継いで帰るという体力任せの手段。おとなしく新幹線に乗っていれば良かったのにと思われそうですが、とにかく戦利品のために節約したかったんですよ。

 ロングシートの電車に揺られながら、シート下のヒーターがやたら熱く感じられました。車掌さんにお願いしてヒーターを何とかしてもらおうかなと思うレベル。幸い、車内はガラガラで私の様なコミケ帰りの乗客はほぼいない様子。しかし、ドアが開くたびに冷えた空気が入り込んでくるのでとりあえず我慢。

 到着まで少し寝ようかな……と思い目を閉じてみたら、何かおかしい。熱いのは足元だけでない。頭から熱いこの感じ、そして何だか喉もイガイガする……もしかして?

 体に異変を感じたのはコミケに向かうバスに乗ってからまる1日経過したあたり。出かける前までは特に何ともなく元気で、職場と家を往復するくらいしか外出もしていなかったので何かに感染する機会もなかった状態。強いて言うなら、毎年打っていたインフルエンザの予防接種をその年だけ打つことができなかったという事くらい。風邪をひいてしまって職場の任意集団接種を受けることができなかったのが理由。これが足を掬われる原因になるとは……。

■ 帰った後、寝正月

 しまいにはフラフラになりながら、それでも戦利品だけは死守しながら無事に帰宅。帰ってから熱を測ってみたところ、なんと38度オーバー。滅多にここまで熱を出すこともないので驚きつつ、これはただの風邪ではないと確信。とりあえずアイスノン当ててその日(大晦日)は寝て、翌日の元日に救急外来へ。

 結果、インフルエンザ陽性……。うわ人生初めてかかったぁ、と熱で回らない頭でがっくり。帰省の予定もみんなでおせち食べて初詣も、全部吹っ飛んでひたすら寝るだけの年始を過ごす羽目に。もちろん、家族にうつさないように一人部屋にこもり、いつ感染したのかも分からないままひたすら予防接種を受けないできたことを悔やんでいました。

 今考えたら恐らく行きのバス車内で感染したとしか。潜伏期間的にも辻褄が合いますし。

 結論。予防接種は感染と発症を予防をするためにある(当たり前)。反省しかありませんでした。

 今回の話は会場ではなく道中での感染だと思われますが、会場内も人が多い以上、感染リスクはあります。コロナも落ち着き、日常が戻りつつある今だからこそ、今年冬に参加予定の方は感染対策をあらためて確認・徹底するようにしてみてください。

画像出典:イラストAC

(正看護師 梓川みいな)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 梓川みいな | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2023121605.html

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