【答え合わせ】「2858年からのタイムトラベラー」の予言は当たったのか?
おたくま経済新聞 / 2023年12月31日 12時0分
【答え合わせ】「2858年からのタイムトラベラー」の予言は当たったのか?
ついに2023年も大晦日ですが、今年3月におたくま経済新聞では次の記事を掲載しました。
『自称「2858年からのタイムトラベラー」2023年におこることが色々とやばい』
2023年も終わりかけの今、まさにこのネタ……もとい「予言」が当たっていたのか、確かめる時がやってまいりました。ということで、答え合わせを行っていきます。
■ 「2858年からのタイムトラベラー」の予言とは
「2858年からのタイムトラベラー」とは、英国メディア「Daily Star」が2023年2月20日に紹介した、TikTokの「@darknesstimetraveler(以下、ダークネス・タイムトラベラー)」というアカウントです。
ダークネス・タイムトラベラー氏は、自称「2858年の未来からやってきた」人物であり、今後起こりうる「予言」をTikTokに投稿して、当時話題を呼んでいたのです。
では、その「予言」が本当に当たっていたのか、一つ一つ確認していこうと思います。
■ 2月28日:宇宙人が地球に上陸。地球を乗っ取るという同じ夢を「誰もが見る」2月28日に宇宙人が地球に上陸するとの予言でしたが……残念なことに、先の記事を掲載した日付は3月6日。出オチよろしく、掲載当初から既に一部が外れていたという、致命的な問題が起きておりました。
が、てっきりそれで終わる……と思いきや、実は別の意味で当たったのではないかという疑惑が。
OpenAIが開発した人工知能チャットボット「ChatGPT」が2022年11月に公開されて以降、世界中で「AI」という技術が注目を浴びました。同時に注目されたのが、さまざまな「AI」ツールで作られた「フェイク映像」、「詐欺広告」など。
我々は「AI」というまさに「宇宙人」のようなものに振り回された、そんな1年だったのです。つまり、今年の地球は「AI」に侵略されたと言っても過言ではないのです。
宇宙人ではなく「AI」ではありましたが、「なにかが地球を乗っ取る」という意味では当たっていたのかも知れません。
■ 4月2日:酸素に取って代わり寿命を50年延ばす新元素が発見されるいったいこの予言に何の意味があるのか、誰にもよくわからないですが、寿命が50年伸びるということであれば、是非とも取り入れたいもの。
しかし、現時点でそのような情報はなく……。新元素と言えば2016年11月に日本人グループが発見した113番の元素「ニホニウム」が印象深いところですが、「寿命を延ばす元素」の発見は、どこを調べてもでてきませんでした。
この予言「新元素」を発見するという点では、かなり「ありえそう」な話であり、かすりでも当てに行った感はいなめません。しかしながら、今のところ何の情報もない以上は「ハズレ」ということにさせてもらいます。
■ 5月4日:火星で人骨が発見され、人類が火星にいたことが判明火星で「人骨」が発見されたという情報はなかったのですが、英国メディアの「Mail Online」が現地4月13日に、NASAの火星探査車「キュリオシティ」が「骨のような岩」を撮影したと報じております。
火星から送られてくる映像は、NASAがWEB上で公開しており、その中から一般の人が見つけた模様。X(旧:Twitter)の英国コミュニティで話題になっていたようです。
非常に惜しい予言ではありましたが、実は火星ではちょくちょく人の想像かきたてる岩などが発見されています。過去には故・桂歌丸さんによく似た岩が発見され、日本で話題になったことも。
とにかく火星から送られてくる映像には、色んな岩などが映っています。つまりこの予言も、かなり当てに行った感じじゃないでしょうか。とはいえ、現状はこれも「ハズレ」です。
■ 8月26日:マリアナ海溝の底でメガロドン4体発見残念ながら今年も、伝説の巨大ザメ「メガロドン」の発見はありませんでした。しかも、それどころか「メガロドンは間違いなく絶滅した」と米国の科学メディア「Live Science」が現地6月15日に報じています。
約360万年前に絶滅したとされる「メガロドン」ですが、UMAファンからは「生存説」が支持されており、YouTubeでは人気コンテンツの一つとなっています。
しかしながら、「Live Science」にコメントをよせた専門家は、生存説を「完全否定」。生きているとすれば、確実に目撃され、海の生態系に大きな影響を与えているそうです。
ただ、世界で最も深い海溝「マリアナ海溝」の底を調査したというわけではないので、厳密に言えばまだ可能性はあります。というか、よくよく考えれば、「マリアナ海溝の底を調査」するなんてことは、現時点「太陽に着陸する」ぐらい難しいのではないのでしょうか。
やれるものならやってみろ的な、挑発的なネタだったに違いありません。
■ 結局ほぼハズレ?やや惜しい予言はあったものの、残念ながら現時点で確実に当たったものはないようです。というかこの「予言」ですが、よくよく見てみれば「宇宙人」「新技術」「謎の生物」と、ワリと「予言」の世界ではオーソドックスで、ありきたりな内容。
中には当てに行っているものもあったが……全く当たらなかった。これは本当に恥ずかしい。
とはいえ、ネタとしては面白いので、来年も是非続けてほしい。さてさて、来年はどのような「予言」が出てくるのでしょうか。
ちなみに、ダークネス・タイムトラベラー氏の最新動画によると、2024年は、「最もクレイジーでヤバい年」になるそう。
……これは面白そうだ!
<過去記事>
自称「2858年からのタイムトラベラー」2023年におこることが色々とやばい
<参考・引用>
darknesstimetraveler氏TikTokアカウント(@darknesstimetraveler)
Daily Star「‘Time traveller from 2858’ claims secret to ‘longer life’ to be found this year」
Mail Online「NASA’s Curiosity rover spots a strange bone-like rock on Mars」
Live Science「Could the megalodon still exist today?」
(文:たまちゃん/イラスト:山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By たまちゃん | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2023123102.html外部リンク
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