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ひろゆき氏かたる詐欺アカウントに接触→おっちょこちょいな「偽ひろゆき」登場

おたくま経済新聞 / 2024年2月15日 12時41分

ひろゆき氏かたる詐欺アカウントに接触→おっちょこちょいな「偽ひろゆき」登場

偽ひろゆきのLINEアカウント

 2023年春頃からSNSで見かけるようになった、有名人の写真や名前を無断で使った「詐欺広告」。広告をクリックすると「投資案件」に誘導されるという流れで、いまだ流行中です。

 編集部では過去に、この手の「詐欺広告」から潜入して、堀江貴文氏をかたる「偽ホリエモン」と接触した記事を公開していますが、実は同時にその他の著名人をかたる詐欺師たちとも接触をしていました。

 しかしながら、偽ホリエモンほどのインパクトある内容ではなかったため、ずっとお蔵入りにしていたものがいくつかあります。今回お蔵出しするのはその一つ。

 匿名掲示板2ちゃんねる創設者の「ひろゆき」こと西村博之氏をかたる「偽ひろゆき」と接触したときの記録です。

偽ひろゆきの投資アカデミー

 最初に説明しておくと、出すか迷うほど特筆すべきことはありませんでした。よって、お蔵入りにしていたわけですが、「偽ひろゆきがどんな感じか興味がある」といった声をネットで見かけたので今回出してみることにしました。

■ 有名人を無断で使った「詐欺広告」とは

 SNSで流行中の、有名人を無断で使った「詐欺広告」とは、あたかも有名人が投資を勧めているかのような広告です。「有名人詐欺広告」などとも呼ばれています。

 たいがい、アクセスすると、LINE友達追加などを誘われ、その後、投資セミナーへと誘導するという流れ。結果的に、投資に勧誘されお金をだまし取る手口です。

 この手の詐欺広告は、Facebook、Instagramなどで見かけることが多く、堀江貴文氏や、楽天の三木谷浩史氏、森永卓郎氏などの名前と写真が悪用されています。

 もちろんご本人たちはこれら広告との関与を否定しており、アクセスしたところで本人が出てくることは一切ございません。

■ 偽ひろゆきと、LINEでやりとりしてみた

 ということで、今回も潜入スタート。SNSでみつけた、ひろゆき氏の写真を無断で使った「詐欺広告」から入っていきますが、先にお約束の注意点を。

 おたくま経済新聞では、「ネット詐欺潜入」の作業にあたり、万全の準備をしてから取り組んでおります。記事内容は一見すると簡単に見えるかもしれませんが、一般の方が真似をすると大変危険です。絶対に真似しないでください。

広告本文

 ではここからはいつもどおり……まずは広告をタップ……。LINE友達を追加しますよ……と。

 すると、ひろゆき公式LINEなるものを追加することができました。

偽ひろゆき公式LINE

 そこからは適当なスタンプを投稿して、反応まつこと約半日……

 ついに、偽ひろゆきキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!。

半日たって偽ひろゆき登場

 ……といっても本人ではないことは明らかですので、とりあえず「誰?」と突っ込んでみます。反応は?

 自分は「ひろゆき」だと言い張ります。やれやれ。

ひろゆきだと言い張る偽ひろゆき

■ 偽ひろゆきに証拠を求め嘘を嘘と見抜いてみる

 本人だというならば、何かしらの証拠があるはずです。例えば今の写真など。

 「嘘を嘘と見抜く」ために写真の提供をもとめてみました。

写真を求めてみた

 ちなみに偽ホリエモンと接触したときには、ビデオ通話をかけてくるという高度なテクニックを使ってきましたが……

▼話題の「偽ホリエモン投資広告」に釣られると何が起きる!?衝撃の展開に
https://otakei.otakuma.net/archives/2023091906.html

 なんと、偽ひろゆきとは会話がまったく噛み合わず。「仕事が忙しい」を理由になんとか言い逃れしようとしてきます。

雑なへりくつをこねる偽ひろゆき

 加えてやはり投資に関する誘いを推してきつつ、「真実は証明される必要はありません」なんてへりくつこねてきました。

 ここはちょっと本物っぽいけど、本物はもっと正論ぽい理由をあげてくるので、やはり「ひろゆき劣化版」でしかありません。

 これまで色んな詐欺師と接触してきましたが、このゴリ推しパターンは後にぶち切れて暴言はかれるか、ブロックされて終わりになるかの2択。もう先が見えてきましたが、仕方ないのでしばらく付き合ってみます。

■ とりあえずLINEを続けてみる

 この後はどうせ、投資セミナーへのグループLINEか何かに誘ってくるだろう……と、いつもの展開をまっていたのですが、一向にその気配がありません。

とりあえずLINEを続けてみる

 正直、始終話が噛み合わないので、相手が何をしたいのかよくわかりません。相手の目的の第一段階はおそらくセミナーへの誘導。しかし、筆者をうまく誘導できず、正直「おいおい、大丈夫か」と心配になってしまいました。

 こちらとしては、NO被害で良いことですが(ただし、公式LINEなので一部個人情報は渡してしまっている)これでは一向に進展しません。

 もう飽きてきたので、こちらも「ひろゆきになりきって」対抗してみることに。この辺で記事化も当時は諦めていました。

 まずは「おいらもひろゆきですけど」と送ったところ……無反応。ちなみに送った日付は2023年11月3日。

 そしてしつこくに翌日も「もうおわりか」と送ってみるも無反応。

ひろゆきになりきってみる

 もうこれで終わったんだろうなぁ~、と思っていた約2か月後の2024年1月22日。いきなり偽ひろゆきからメッセージが送られてきました。

 「なぜいつもメッセージを読んでいるのに返信しないのか教えてもらえますか?」

約2か月ぶりのLINE

 それはこっちのセリフーーーー!

 思わず「それはあなたの感想ですよね?」と送ってしまったのは言うまでもありません。

 多分、他のアカウントと間違えて誤爆しちゃったんだろうなぁ。おっちょこちょいな偽ひろゆき。

最後のやりとり

 ここからさらに返信を待ってみたのですが……偽ひろゆきLINEにとって「それはあなたの感想ですよね?」が相当な禁句だったのか、これ以降返信は完全に途絶えてしまいました。

 もしかすると、「目には目を」ではありませんが、「ひろゆきにはひろゆきを」が一番効果的なのかも。もしくは誤爆が相当恥ずかしかったか。

 なお、重ね重ね申し上げますが、この手の広告には一切付き合わないことが一番です。何一つメリットはありません。くれぐれも真似しないようご注意を。

(たまちゃん)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By たまちゃん | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024021502.html

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