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23本のリコーダーで「パイプオルガンっぽいもの」を制作 優しい音色にうっとり

おたくま経済新聞 / 2024年6月17日 15時9分

23本のリコーダーで「パイプオルガンっぽいもの」を制作 優しい音色にうっとり

23本のリコーダーで「パイプオルガンっぽいもの」を制作 優しい音色にうっとり

 リコーダーと言えば、多くの方が小・中学生時代に使ったであろう木管楽器を連想するでしょうが、これを複数用いて「パイプオルガンっぽいもの」に仕立てられた作品が、Xで大きな注目を集めています。

 投稿された動画では「主よ人の望みの喜びよ」を演奏する様子が紹介され、その懐かしく優しい音色につい聴き入ってしまう方が続出しているもよう。姿かたちもパイプオルガンに似ており、もちろん和音にも対応しています。

 この「パイプオルガンっぽいもの」を制作したのは、打楽器奏者・楽器発明家として活動する「創」さん。過去にもペットボトルや空き缶など、身の回りのありとあらゆるものから150種類以上の楽器を独学で制作し、日用品楽器ユニット「kajii」のメンバーとして、数多くのテレビ出演や全国でコンサートやワークショップを開催するなど、精力的に活動を行っています。

 本作はオーダーを受けて制作を行ったもので、そのきっかけになったのが2021年に制作した「ホースのパイプオルガン」。依頼者から「2オクターブ出るオルガンを作ってほしい」との要望があり、自作の笛では難しいと判断したため、市販のリコーダーを使うことにしたのだそうです。

 使用したリコーダーの数は、ソプラノリコーダー8本、アルトリコーダー15本の計23本。足踏みポンプで風船に空気を溜め、レバー(噴霧器のレバー)を押すことで、特定の笛に空気を流すという仕組みで発音しています。

ソプラノリコーダー8本、アルトリコーダー15本の計23本を使用

 制作中の様子は、投稿のリプライ欄にて事細かく解説されており、さすがに楽器だけあり、非常に精密な工程のもと組み立てられていることが良く分かります。

チューブの中に削った木を入れて、一本一本空気量を調整

 創さんによると「リコーダーは音ごとに必要な空気量が違い、低い音は少ない空気量で、高い音は多くの空気量が必要ですが、そのコントロールを工夫しました」とのこと。チューブの中に削った木を入れて、一本一本空気量を調整しているそうです。

 およそ70時間という制作時間を経て誕生した「パイプオルガンっぽいもの」は、手作り感がありつつも、とても完成度の高い作品に。創さん自身も「概ね満足のいくものができました」と、満足の行く仕上がりとなったようです。

70時間という制作時間を経て誕生した「パイプオルガンっぽいもの」

 なお、本作はすでに依頼者の元に届けられたため、披露される機会は限られるようですが「リコーダーの本数が多いこともあり、映像では伝わりにくいのですがかなり重たいです。そういった意味では取り回しが少し悪く、次回作るならここを改良したいなというところです」と、多少の心残りもあるもよう。今後の自作楽器にも注目です。

 創さんは「kajii」のほか、自身がリーダーを務める音楽プロジェクト「あの空に寄せて」でも活動中。リリースされたばかりの新曲「狼」では作詞作曲、打楽器を担当しています。

リコーダーでパイプオルガンっぽいものを作りました! pic.twitter.com/M7aGEIvLHk

— 創@自作楽器 (@kajiisou) June 15, 2024

<記事化協力>
創@自作楽器さん(@kajiisou)

(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024061708.html

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