マンガの野島伸司はもっと過激! 『明日ママ』顔負けのハードな子どもたちを描いたマンガ3選!

おたぽる / 2014年2月27日 13時30分

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 舞台となる児童養護施設や職員の描写に問題があると、全国児童養護施設協議会などから抗議を受け、話題となった連続テレビドラマ『明日、ママがいない』(日本ドラマ系/以下、明日ママ)。同作は第3話から全スポンサーがCM放送を拒否したこともあり、中盤から内容を変更したという話も伝えられている。

 確かにフィクションとはいえ、特殊な環境での育児や教育、親や大人たちと子どもたちの関係を描く作品は、常にデリケートな問題をはらむ。そうした作品を見る目が鋭さを増す昨今、特にエンターテインメント系の作品の作り手には、娯楽性と倫理感の絶妙なバランスが必要とされているようだ。そこで今回は、そうした子どもたちの環境と成長をめぐる問題を描いたマンガ三作に注目してみよう。

 まず紹介したいのは、くだんの『明日ママ』で当初は脚本監修としてクレジットされていた野島伸司氏が、初のマンガ原作に挑戦した『NOBELU-演-』(小学館/作画は新人の吉田譲氏)。ドラマ『家なき子』で企画・原案を務めた野島氏とも馴染みが深い、昨今一大ブームの"子役の世界"を描いた問題作だ。

 気弱で優しいごく普通の小学生、波田ノベルは、母の借金が原因で、無理やり子役事務所に入会させられてしまう。そこは人気がすべてを左右する圧倒的な階級社会。仕事のない者は"クソ"同様で、上のクラスの者と口を聞くことさえ許されない。学校では、同じ事務所に所属する同級生の星名ヒバリからの執拗なイジメを受け、家庭でも母親から仕事が来ないことを責められ、行き場のないノベルの心は次第に壊れていく。そして、ある日、学校で自殺を強要されたとき、ノベルの中で何かが生まれた。別人のごとく自信に満ちた存在となったノベルは、そのオーラと類稀なる演技力を発揮し、子役の世界でのしあがっていく......。

 脚本の修正が原因か、なぜかいつの間にかクレジットから姿を消した『明日ママ』とは異なり、こちらは全盛期の野島節が全開ともいえる過剰に過激な物語。何しろノベルが別人のような存在感を身につけたのは文字通り、極度のストレスから解離性同一性障害、いわゆる多重人格を発生させた結果、というのだからすさまじい。ちなみにそのきっかけとなったイジメも、女子トイレでヒバリの放尿を受け、便器に顔を沈められるというハードさだ。

 単行本の裏表紙には「生きるために、演(の)べる。子役の真実を描く衝撃物語」と記されているが、これが野島氏にとっての"真実"だとすれば恐すぎる。物語の途中までは、演技に開眼したノベルが事務所の最上級クラスに編入し、他事務所の子役との演技合戦を繰り広げるといった、ある意味王道的な展開だったが、突如、スロットで2000万円の借金を作った母親が闇金のボスに調教されたり、誘拐されて臓器売人たちに襲われた友達をノベルがその驚異的な演技力で助けようとするなど、謎の方向にシフト。掲載誌「週刊少年サンデー」(小学館)にこうした急展開のエピソードが載っていた時期が、ちょうど『明日ママ』騒動と重なっていたこともあり、「『明日ママ』の鬱憤をはらしてる」「テレビではできそうにもないことを平然とやってのける、そこにしびれる。あこがれるー」といった意見がネット上では多くみられた。

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