“表現の自由“は今後どうなっていくのか? 緊急集会『「表現の自由」の“冬の時代“を撃つ!』レポート

おたぽる / 2014年6月1日 22時0分

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 5月29日、日本出版労働組合連合会などが主催する『5・29緊急集会 表現の自由の「冬の時代」を撃つ!~企まれる情報統制! 児童ポルノ法改正と青少年健全育成基本法制定など~』が東京・文京シビックセンターで開催され、70名あまりが結集した。

 この集会は、目前に迫った児童ポルノ法改定、そして昨年成立してしまった特定秘密保護法やマイナンバー法などを踏まえ、言論・表現の自由を蝕まれていく現状に対する反撃の第一歩として開催されたものだ。

 集会の冒頭、基調報告を行った上智大学の田島泰彦教授は、今後起こるであろう5つの展開について解説。まず、第一に挙げられるのは、さらなる表現規制の進展だ。田島教授は「青少年保護の観点から、児童ポルノ法改定以降には青少年保護育成法案を用いて、さらに表現への抑圧が始まる」と説明する。

 しかし、これは大きな動きの中の一局面に過ぎない。田島教授は、情報監視の側面からは室内盗聴を可能にするための盗聴法の改定、さらには事業者に通信履歴の保存を法的に義務づけることも行われると考えている。

 こうした法整備の行き着く先は、共謀罪の制定だ。共謀罪は犯罪計画を話し合っただけ、飲み屋で「あいつを殴りたい」と話して盛り上がっただけでも犯罪が成立する可能性があるとされる。そのため、過去2005年、2009年には制定が議論されるも、いずれも廃案へと追い込まれている。自民党が圧倒的多数を占める現在の国会情勢では、いよいよ成立してしまう公算が高いのだ。

 そして、田島教授は別の側面の問題として、メディアへの硬軟取り混ぜた情報統制がさらに苛烈になるともいう。

「有力メディアであるNHKへの介入は、経営委員会に人間を送り込む形ですでに行われています。トップの意向は必ず下部まで浸透します。昨年、秘密保護法が議論されている過程では、『クローズアップ現代』が同法を取り上げることすらしませんでした。聞いてみると、このテーマを取り上げようという提案がまったくなかったというのです」

 法律を制定し、情報を統制した上で最終的には憲法の改定もやってくると、田島教授は見ている。自民党は2012年に発表した憲法改正草案で、表現の自由を定めた21条に「公益及び公の秩序を害することを目的とした」活動・結社を認めないとする項目を新設しようとしている(https://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf)。

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