「原稿料上げて」嘆願の声届かず... ほとんどマンガ家は単行本収入がないと赤字!?

おたぽる / 2014年6月12日 12時0分

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 2012年にアニメ化もされた、小説家・貴志祐介の『新世界より』(講談社)のコミカライズを担当しているマンガ家の及川徹が、6月9日に自身のTwitterで「アシスタント代を減らし、高品質を諦めるが正解!」とツイートしたことが話題を呼んでいる。一連のツイートをまとめると、現在の『新世界より』レベルの仕上げにすると、印税を抜いてもページごとに5000~6000円の赤字になり、描けば描くほど赤字になってしまっているとのこと。そこで原稿料の値上げについて掲載誌の「別冊少年マガジン」(講談社)の編集長と話したが、変更の余地はないと言われ、担当編集に悲しみを訴えてもばっさり切り捨てられてしまったというのだ。

 実際、及川徹が赤字になっていると言っているように、マンガ家は原稿収入ではほとんど採算がとれない。オンラインコミック「電脳マヴォ」の編集長・竹熊健太郎らが指摘しているように、1980年代頃から、マンガ家は主に単行本の印税で収入を得ているといわれている。しかし、『ブラックジャックによろしく』の作者であるマンガ家の佐藤秀峰は以前Twitterで、2009年に単行本を発行した漫画家5300人の内トップ100人の印税収入は約7000万円だが、残りの5200人の平均額は約280万円ということを明かしている。また、「マンガ家が平均的なサラリーマンと同じ生活をするためには、毎年1冊以上、単行本を発行し、かつ、年間累計発行部数が12万部を超える必要があるそうです」ともコメントしており、マンガ家はその難しい条件をクリアしないと、儲かるかどうか以前に食っていけるかどうかという問題に直面してしまうことを伺わせた。

 及川徹は続いて、今月9日発売の「別冊少年マガジン」で『新世界より』の最終回が収録されていることと、8月8日に最終巻となる『新世界より』7巻が発売されることを宣伝している。今回の件で、「悲しいわぁ...今日は泣きながら徹夜で原稿がんばろう...」と嘆く、及川徹のためにも、少しでも単行本が売れることを祈りたい。

おたぽる

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