『美少女戦士セーラームーン』の“変身シーン“はロボットアニメの影響を受けていた! 監督が制作秘話を語る

おたぽる / 2014年6月22日 13時0分

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2012年に誕生20周年を迎え、再び注目を浴びている『美少女戦士セーラームーン』。「美少女戦士セーラームーン20周年プロジェクト」の一環として、今夏にはアニメ『美少女戦士セーラームーンCrystal』が放送される予定だ。そんな中、90年代のアニメをまとめた「アニメのかたろぐ1990-1999」(河出書房新社)が5月末に発売され、『美少女戦士セーラームーン』のアニメ監督・佐藤順一がインタビューコラムで作品について語っている。

 1992年3月に放送を開始した『美少女戦士セーラームーン』は、ドジで泣き虫な主人公の月野うさぎが、"愛と正義の美少女戦士セーラームーン"に変身し、世界を悪から守るというストーリー。原作はマンガ家の武内直子の同名マンガで、アニメと同時に「なかよし」(講談社)で連載を開始した。アニメの第1シリーズの視聴率は13%超えともいわれており、その人気から放送は5年にまでわたった。

 同書のインタビューでは作品の誕生の軌跡などが語られたが、注目は『美少女戦士セーラームーン』を作る時は"いかにカッコいいものを表現するか"にこだわっていたという点。佐藤監督は「従来の80年代的な考え方で行けば、アイドルって言ったらフリフリでキラキラを着せるんです。でも、セーラームーンは手足をスキッと出しています」と語っており、その"かっこよく作る"という考え方は変身シーンにも見られるのだとか。

 変身シーンは「腕や脚ごとにカットを割ってクルクルってなって......ロボットものの完成シーンなんです」と『美少女戦士セーラームーン』の変身シーンが『マジンガーZ』などのロボット作品をリスペクトしていることを明かした。この方法は、『プリキュア』シリーズなど、のちの作品も影響を受けているとされる。

 また、変身シーンだけではなく、技名を叫ぶところや敵が「妖魔」であることなど、構造的にも"少年マンガらしさ"を取り入れているものの、監督が「アクションシーンなどで女の子が痛いと感じるようなところはこの作品では避けました」というように、"女の子らしさ"も忘れずに作品づくりをしていたことがわかった。

 そのほか、本書では90年代のアニメシーンを彩った『新世紀エヴァンゲリオン』や『ポケットモンスター』など1990~1999年に登場したアニメ作品を網羅し、コラムには佐藤監督のインタビューのほか、90年代の金曜ロードショー・スペシャル枠で放送された『ルパン三世』を手がけた柏原寛司監督のインタビュー、また『ハレトキドキブタ』の監督・ワタナベシンイチが当時の制作現場について語ったりなど、90年代アニメファンにとって読み応えのある一冊だ。

 同書で当時、従来の少女アニメの文法を突き抜けていたことが明かされた『美少女戦士セーラームーン』。今夏に放送される新アニメは、以前の作風を受け継ぎながらも現代風にどうアレンジされていくのか、7月からの放送が楽しみである。

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