不良マンガの金字塔『WORST』が完結 『WORST』のようになれなかったオッサンを引きつけた魅力

おたぽる / 2013年12月5日 9時0分

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 1980年代前半に一世を風靡した『ビー・バップ・ハイスクール』(講談社)や『湘南爆走族』(少年画報社)を筆頭に、1990年代には『ろくでなしBLUES』(集英社)、『湘南純愛組』(講談社)など、不良マンガにはそれぞれ各年代を代表する作品がある。その中で、1990年代から2000年代にかけて、個人的に思い入れのある作品を選ぶとすれば、断然『クローズ』と続編の『WORST(ワースト)』(共に秋田書店)だ。

 その『WORST』の最終巻となる第33巻が、12月6日に発売となる。この最終巻の発売を記念して、現在は東京、大阪、名古屋、福岡の主要駅に巨大ポスターが展示されていることからも、この作品の人気ぶりが伺えるのではないだろか。

『クローズ』や『WORST』がすごいのは、登場する高校生(もしくは学校に通っていない同年代)たちの肝がいちいち据わっていて、見た目や物腰が高校生離れしている点だ。ケンカひとつするにも「筋を通す」だの「仁義を切る」だのといった類のことをきっちりするし、私服がネクタイにスーツの奴もいるし、顔が傷だらけの奴だってひとりや2人じゃない。1エピソードに2~3人は出てくるので、累計だとものすごい数になる。むしろ顔に傷のない奴が少数派なのかもしれない。立派なヒゲを蓄えている奴もいて、とにかく男性ホルモンの分泌量が尋常じゃない。登場人物たちが将来ハゲるんじゃないかと心配になるくらいだ。

このシリーズは、主人公以外の登場人物のキャラ立ちもしっかりしていて、彼らのバックボーンもしっかり描かれているため、サブキャラの人気も高い。さらに『クローズ』初期の頃と比べて高橋ヒロシ先生の画力が大幅にアップしているので、どうしてもカッコいい造詣になってしまうようだ。そのためか、登場人物がほとんど同じ顔になってしまうという弊害も発生している。だから、読み手としては顔の傷や髪型でしか人物を見分けるしかないのだが、主要人物の中でも髪型をころころ変える奴がけっこういて、そうなると一目で誰かわからない。髪型が変わったら完全に新キャラだもの。

 これだけ書いているとトンデモマンガなのだが、ハッキリいって面白い。僕は90年代前半の中学生の頃から30歳を過ぎた現在まで『クローズ』と『WORST』を愛読していて、恥ずかしいことに中学時代は『クローズ』に登場する本城俊明(ポン)の影響でマスクをして通学していたし、部屋の壁には粘着テープを貼って「武装戦線」なんて書いてたりもしていた(友達は坂東ヒデトが着ていたボタンのついたTシャツを着ていたし、金持ちだったのでライダースジャケットを着ていたりしていた。マスク姿の僕はライダースジャケットがうらやましかった)。さすがにリーゼントにしたり、顔に傷を付けたりはできなかったが、出来る範囲で真似できることはしていたと思う。

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