「コミックとは会社全体で作っていくもの」アメコミの巨匠ジム・リーが作家・編集者としての半生を語る

おたぽる / 2014年12月11日 8時0分

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 11月24日、明治大学中野キャンパスにて同大学大学院国際日本学研究科特別講義「ジム・リーの奇跡」が開催された。『X-MEN』シリーズなどに参加し、20年以上アメコミ作家として第一線を走り続けてきたジム・リーさんは現在、自ら設立したイメージコミックス社をDCコミックに吸収合併させ、DCコミックの共同発行人としての顔も持つ。今回のジム・リーさんの来日は、前日23日に東京ビッグサイトにて開催された「海外マンガフェスタ2014」の一環でもある。聞き手は、アメコミの編集者・翻訳者の石川裕人さんが務めた。

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 大学で心理学を学んだジム・リーさん。父親が医者であったこともあり、医者という仕事を尊敬していたという。

ジム・リー「毎朝起きるたびに『今日もみんなの命を守りたい』と思っており、医者には向いていたようだが、その反面、自分がもっと情熱を持っているものを仕事にしたいと思っていた。その情熱とは普段から行っていたドローイングで、5歳で(韓国から)アメリカに引っ越した時に手にしたアメコミが、その道に進むキッカケになった。

 心理学を学ぶために大学に行ったものの、相変わらずアメコミが大好きで、朝起きたら『コミックを描くぞ』と思うようになっていた。20歳くらいの子供と親とは将来のことで喧嘩をするものだが、息子を医者にするために手をつくした親と大喧嘩。親を説得するにも、『コミックアーティストの仕事はどれだけあるのか』『どれだけ稼げるのか』とかはわかってなかったので、テレビを見たり色んなアーティストのインタビューを見たりしながら親を説得する材料にした。

 4歳から油性絵具で絵を描いていて、大学で美術の講座を取った際も100枚も絵を描くように言われたが、自分にとっては音楽を流し聞きしているように簡単なことだった。とにかく先生たちが情熱的で、自分の才能を見出してくれた。自分の人生は忍耐の連続だったという気がする。8年間大学と大学院で心理学の勉強をして、それから2年間は医者としてインターン、さらに2年間はレジデント、それから14年間は自分の好きなことに注力してきた。特に21歳から30歳までに自分の人生の全てが詰め込まれているかのように思っている。大学を卒業するというのは今思い起こしても大変で、心理学を学ぶという過程を経たことが、物事を進めていく元になっている」

 それから、実際にプロとしてデビューしてからの逸話として、『アンキャニィX-MEN』に登場するアルファフライトの身体がピンクだったことに関するエピソードを挙げた。脚本、作画、ペン入れ、彩色など、分業体制が一般的な、アメコミならではのエピソードだ。

おたぽる

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