35歳以上の中高年が「オタ活」を楽しむための秘訣とは?『「若者」をやめて、「大人」を始める』レビュー

おたぽる / 2019年5月21日 20時0分

 日本において、オタクたちたちが「我、オタクぞ!」と自覚しだすのは大体思春期ごろだろう。アイドル、ゲーム、漫画、アニメなどの「ティーンエージャーの神」に会い「推す」という行為を知り、灰色の世界が輝きだすのだ。

 そして20年後、何度か代替わりした神は相変わらず可憐なティーンエージャーだが、オタク側は年を取り「見た目は中年、心は思春期」という、逆江戸川コナン君みたいになるのだ。しかし別にこれが「ダメ」なわけではないし、骨の髄からロリ、ショタ属性の人たちにとっては、おそらく世界きってのロリショタ大国・日本に生まれたことに圧倒的感謝の日々だろう。

 一方で「中年になりオタク趣味を続ける大変さ」は少なくない人に心当たりがあるのではないだろうか。

 39歳の私は、二次創作をするタイプのオタクだ。同人誌即売会にもたまに出る。飽きっぽいため二次創作の対象のジャンルをころころ変えるのだが、中高年が多かったり、老いも若きも入り混じっているジャンルだと「超オタ活楽し~!」とイキっていられる。しかし、干支を一周下回っても、まだタイムリープの必要を感じるくらい若者中心のジャンルに初めて参加したときは非常に気後れした。

 中には「私(俺)は中高年で若い人の多いジャンルで交流するけど、楽しいよ?」と異論のある方もいらっしゃるかもしれない。この場合「書いてる作品が死ぬほどエモい(神作家はエイジレス枠)」や「当人の言動に魅力があったり、ジャンル内で権力がある」ことを願わずにはいられない。「若い人に気を使われているのに本人だけ気づいてない」なら、気を使っている若い人があまりにも報われない。

 本来、作品勝負の二次創作ですらこうだ。動体視力など身体能力の衰えがスコアに直結する本格ゲーマーや、若手ファンが多いであろう若手アイドルの追っかけ、コスプレなどは、さらに加齢がきついオタク分野なのではないだろうか。

「世の中のほかの趣味に比べ、同担が圧倒的に低年齢」。これが中高年オタ活のつらさなのだ。

■なりたくて中年になった中年などいない

 悩ましい「中年の気後れ」だが、「なりたくて中年になったわけでもないのに中年になっただけで気後れしながら生きるなんてまっぴらだ」という、矛盾する感情も存在するのだ。

理想は「中年になったことを必要以上に気後れせず、かつ、古参ぶったりなどのウザいことをせず、ありのままに生きる」だ。

 しかし何もオタクに限らず、上の理想は簡単そうに見えて難しい。だからこそ、少なくない中年がうまくいかずにクライシスに陥るのだ。だが、これを実践していた偉大な先達がいた。ライターの雨宮まみさんだ。雨宮さんより4歳年下の私は、中年という荒野を先に雨宮さんが切り開いていってくれてくれることが有難かった。道標になるような言葉を綴ってくれるのだろうと思っていた。

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