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「もはや虐待行為」と批判の声も…夏場の「犬の散歩」、動物ケアスタッフが「危険」と断言する“2つの理由”

オトナンサー / 2024年8月11日 8時10分

暑い時間帯に散歩させる飼い主も…(画像はイメージ)

 連日、35度を超える猛暑日が続いている今年の夏。毎年、この時期になるとSNSで散見されるのが、夏場の「犬の散歩」に関する投稿です。日中、気温が特に高い時間帯はアスファルトの熱さも相当なもの。そのような中で犬を散歩させる飼い主について「愛犬がかわいそうだと思わないのかな?」「肉球をやけどしちゃうよ…」「信じられません」「もはや虐待行為」など、批判的な意見が後を絶ちません。

 動物ケアスタッフの石川美代子さんは、「犬は人間よりもずっと暑さが苦手な生き物」と注意を呼びかけます。大切な愛犬のため、夏場の散歩時に飼い主が気を付けなければいけないことについて、詳しく教えていただきました。

■犬は人間よりも「地面に近い位置」を歩いている

Q.夏場、犬を散歩させない方がよい時間帯や、気温の目安はありますか。

石川さん「太陽が高く上がっているような時間帯で、気温でいうと28度を超えているような環境では、散歩は避けた方がよいでしょう。寒い地域原産の犬種や、体温調節が苦手な短頭種は、25度程度でも熱中症の危険があります。

まず、気にしなければならないのは、犬は体の構造的に『人間のように汗をたくさん出すことができない』点です。そのため、主に『ハッハッ』と息を吐いて体温調節をします。常に荒い呼吸をしなければならず、非常に体力を使いますから、長時間このような状態でいるのは危険です。

また、もう一つ気にする必要があるのは、『犬は人間よりもずっと地面に近い位置を歩いている』点です。直射日光も危険ですが、地面からの照り返しによる熱も、犬の体に非常に負担をかけるため、一緒に散歩しているはずの飼い主とは比べものにならないほど暑さを感じていた、ということも少なくありません。

アスファルトの場合は、表面の温度が60度近くなることもあり、足をやけどしてしまう危険性も十分にあります。犬は人間よりもずっと暑さが苦手な生き物ですから、特に暑さがこたえる時期には十分注意しなければいけません」

Q.犬の体調が悪くなると、具体的にどのような症状がみられるのですか。

石川さん「パッと様子を見て気付けるような症状が多いのですが、具体的には『いつもより息が荒くなる』『よだれが止まらない』などが挙げられます。このような症状が目で見て分かる場合は、既に熱中症になっている恐れがあります。

また、先述したように、暑い日はアスファルトが非常に熱くなるので、地面の熱さを感じている場合はしきりに何度も手足を上げる様子が見られます」

Q.もし、暑さによって犬の体調が悪くなってしまったら、どのような対処をすればよいのでしょうか。

石川さん「熱中症の症状がみられたら、まずは日陰で風が通る涼しい場所に移動して、氷やペットボトルなどで冷やしてあげましょう。その後は動物病院を受診してください。

首筋や前足の脇の下など、太い血管が近くを通る箇所を冷やすとより効果的です。人間もそうですが、熱中症は脳や臓器に影響が及ぶと症状がどんどん悪化していくこともありますから、気付いたときに早めに対策を取ることが重要です」

* * *

 人間にとっても外出するのが危険な今年の猛暑。愛犬にとってはより危険な環境であることが分かります。とはいっても、ずっと室内で過ごすだけでは、ワンちゃんも運動不足になってしまいますよね。その場合はボール遊びをしたり、タオルやクッションを使った障害物競争などをさせて遊んだりするのがおすすめだそうです。フローリングの床は滑って危険なので、クッションフロアなどを利用すると安全に遊べますよ。

オトナンサー編集部

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