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気象予報士がズバリ回答! 天気予報の「的中率」って実際どうなの?

オトナンサー / 2024年6月21日 20時50分

天気予報の的中率って…?(画像はイメージ)

 天気予報には週間予報のほか、1カ月単位、半年単位といった長期予報もあります。「◯カ月後には暑くなりそう」「平年と比べると気温が低い傾向です」といったフレーズもよく聞くのではないでしょうか。しかし「そもそも、そんな先の予測をどうやって立てているの?」「予報ってどのくらいの的中率なの?」という疑問も浮かびませんか。そこで、気象予報士のきりたんさんに「天気予報の的中率」についてズバリお答えいただきました。

■雲に関する「言い伝え」には信ぴょう性が高いものも

Q.ウェブサイトやアプリで確認できる「週間天気予報」の的中確率は、どの程度なのでしょうか。

きりたんさん「気象庁が予測精度のデータをウェブサイトに掲載しているのですが、それによると7日先までの降水確率は60~70%程度の的中率とのことです。

ただし、条件によってこの数値が左右される場合があるので注意しましょう。例えば、山の中など地理的に天候の変わりやすい地域は、他の地域と比較すると、どうしても精度が低くなってしまいます。

また、季節によっても予測の難しさは変化します。雨が降り、かつ天気がコロコロと変化しやすい夏の時期は、他の季節より10%程度精度が落ちてしまうこともありますね。そのため、精度が落ちてしまいやすい条件のときは、複数のアプリや天気情報を参考にされるとよいかもしれません」

Q.「1カ月」や「半年」など、さらに長期的な予報ではどうでしょうか。

きりたんさん「1カ月以上先の予報は『長期予報』というのですが、実は、これらの予報は皆さんが情報番組で目にするような『◯月◯日は晴れ』といった予測をするわけではないのです。

長期予報は、数字を明確に割り出すのではなく、例えば『この地域の今後3カ月間は、平年と比べて降水量が多くなるだろう』というような、平年や平均と比較した傾向を予報として発表するものです。こうした傾向としての情報の的中率は、決して低いわけではありませんが、予報から得た情報を参考にする“方法”が違う、といえるかもしれません。

具体的にいうと、ピンポイントな日にちの情報よりも『今後◯カ月間は降水量が減るみたいだから、節水に気を付けよう!』とか『◯月から猛暑になるみたいだから、それまでにエアコンの修理を済ませよう!』といった活用をされるとよいのではないかと思います」

Q.雲の様子など、“言い伝え”による天気予測の信ぴょう性はあるのでしょうか。

きりたんさん「昔は、気象予測をするコンピューターなどはもちろんありませんから、前の日の雲の様子や特徴的な事象と、その次に起こる事象を結び付けて予測をしていました。例えば、『夕焼けの次の日は晴れになる』『朝焼けの日は雨になる』といったものですね。

これは、日本は西から天気が変わることが多いため、『西側が夕焼けで晴れているということは、翌日になるとこちらが晴れになる』という考え方でしょう。もう一つの朝焼けの言い伝えは反対で、『東の空が晴れているから、西から天気が崩れて次第に雨になる』というものです。正直なところ、西側の天気がどうであれ、必ずしも雨が降ったり晴れたりする条件になるとは限らないため、予測としては不十分ということになってしまいます。

ただ、雲に関する言い伝えには信ぴょう性の高いものもあります。『入道雲ができると夕立がくる』や『うろこ雲ができる次の日は雨になる』というものは、科学的に証明されており、実際に天気が崩れる可能性が高い条件です」

* * *

 週間天気予報と長期的な予報は、そもそも情報の出し方が大きく異なるのですね。近年はコンピューターやAIなどの技術革新により、天気予報の精度もぐんと向上しつつあります。アプリやウェブサイトの天気情報はリアルタイムに更新されますから、小まめにチェックしながら上手に活用したいものですね。

オトナンサー編集部

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