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「努力は報われる」とは限らない 人生で成功する「セルフマネジメント」のコツ

オトナンサー / 2024年6月8日 9時10分

セルフマネジメントのコツは?

 最近、セルフマネジメント(自己管理)のプロを自認する人が増えています。セルフマネジメントのプロとは、「時間管理や目標設定のスキル」「感情の調整力」「行動力」が優れている人のことを指します。中には、本を多く出版してファンも多く、その道の専門家として認知されている人もいます。しかし、安易なセルフマネジメントには弊害が伴います。

 今回は「五感の魔法 あなたが主人公になる 人生好転の脚本を創る方法」(松谷英子著/ごま書房新社)から、人生で成功するためのセルフマネジメントのコツについて解説します。

■苦手な分野に執着するのは無駄

 皆さんは、自分の「得意なこと」「苦手なこと」をしっかり把握していますか。「努力は必ず報われる」といわれていることから、苦手なことでも一生懸命に取り組む人がいます。

 一方、松谷さんは、セルフマネジメントをする上で、苦手な分野に時間をかけるのは時間の無駄だと指摘しています。

「例えば、医療分野には、頭が良くても手先が不器用な人がいます。どんなに練習しても、手技が上達しない人がいるのです。そのような人は、自分に向いていないことに時間を費やすのではなく、自分の得意な分野で貢献することが求められます」(松谷さん)

「もちろん、どんなことでも一定の努力や鍛錬は必要ですが、『人生脚本』はあなただけのオリジナルです。あなたの特性を最大限に引き出すものであるべきです。良い結果が見込めない分野に執着するのは時間の無駄遣いです」(同)

 さらに、松谷さんは、2012年に「ノーベル生理学・医学賞」を受賞した、京都大学の山中伸弥教授をモデルに、このように解説します。

「iPS細胞の生みの親である山中伸弥先生は、2012年に『成熟細胞が初期化され、多能性をもつことの発見』により、ノーベル生理学・医学賞をジョン・ガードンと共同受賞しました。そんな山中先生も実は『じゃまなか』とやゆされるほどに手先が不器用だったため、研究の道を選んだ一人です」(松谷さん)

 つまり、あなた自身が自分の得意なことに気付き、その能力を引き出さなければならないのです。人生において、最も悲しむべきことは、自分の可能性を見限ってしまうことです。自分の可能性は未知数だと信じるように行動していきましょう。

■集中力を高めるための「ルーティン」を

 自分の得意分野が分かったら、「1万時間の法則に基づき、鍛錬」「自分との約束を守る」を実践しましょう。松谷さんによると、1万時間の法則とは、ある分野で一流になるには、1万時間の練習や学習が必要だという考え方で、英国出身の元新聞記者のマルコム・グラッドウェル氏が提唱したということです。松谷さんは、1万時間の法則に基づき、自分が集中できる分野で鍛練を積むことが成功の近道だと主張します。

 また、自分との約束を守るためには、「自分を追い込むこと」が有効だということです。例えば、尊敬している人や仲間と事前に約束をすることで、「なにがなんでもやるしかない!」という状況をつくることができるといいます。

 ところで、「ルーティン」といわれて何が思い浮かびますか。これは、アスリートが集中力を高めるための儀式みたいなものです。筆者にも、記事を書く際に集中力を高めるルーティンがあります。まず、最もリラックスして集中できるのは、寝室です。

 ベッドにあおむけになり、ペンを数本、ベッドサイドに置いて、読書用の灯りをつけたらルーティンは完了です。そこから、一気に読書の世界に入り込みます。

 大切なことは、リラックスしていることです。ベッドで本を読むと眠くなるという人がいますが、眠い欲求を我慢しても読書の効果は上がりません。眠くなったら、睡眠を優先してください。定期的な休憩を取ることで、本を読み続けるモチベーションを維持することができます。ぜひ集中力を高めるためのルーティンになるものを見つけてください。

 さて、今回紹介した本は、自分の強み弱みを把握したい人、得意な分野を見つけたい人に読んでもらいたい一冊です。ただし、得意を見つけただけでは意味がありません。いかにして行動に落とし込んでいくかがポイントになります。

 あなたの成功を心から祈っています。

コラムニスト、著述家 尾藤克之

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