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7月3日“新一万円札”発行 渋沢栄一が設立・運営に携わった企業、売上高ランキング1位は? 「10兆5781億円」の企業

オトナンサー / 2024年7月3日 8時10分

渋沢栄一

 「日本資本主義の父」とも呼ばれた渋沢栄一の肖像がデザインされた新たな一万円札が7月3日、発行されます。帝国データバンク(東京都港区)が、現在も事業を継続している渋沢栄一の関連企業について調べ、データを発表しています。

 渋沢は明治時代の実業家。「公益の追求」を信条とし、設立や運営、あるいは出資者として関わった企業は500社にのぼります。社会福祉や教育事業の団体を含めるとさらにその数は増えます。設立から100年を超えた今も第一線で業界を牽引している企業は多く、渋沢の遺産は現代においても脈々と受け継がれています。

「渋沢栄一伝記資料」(渋沢青淵記念財団竜門社編)に基づき、渋沢が設立・運営に携わった企業を母体として現存している企業は167社(うち上場企業は98社)あります。

 2023年時点の売上高(単体)でみると、総合エネルギー企業として国内トップシェアのENEOS(東京都千代田区)が10兆5781億円と最も高く、唯一、10兆円を上回った。日本で最初の銀行として1873年に開業した第一国立銀行を源流とするみずほ銀行を含め、三菱UFJ銀行、三井住友銀行と3大メガバンクがそろって上位を占め、金融・保険関連やインフラ関連の業種もあります。

 業歴別でみると、創業・設立から100年を超える「老舗企業」は167社のうち110社を数えました。合併・被合併などを繰り返すなかで会社新設となり業歴が浅いケースも見られるが、多くは渋沢が活躍した時代に興された企業が今もそのまま続いており、平均業歴は111.4年だったということです。

 その中で、最も業歴が長いのは1673年創業の三越伊勢丹。同社は三井高利が呉服屋として創業した「越後屋」が祖業しましたが、その後、1904年に百貨店へ姿を変えた三越呉服店に渋沢が大きく関わりました。また、渋沢が長く相談役を務めた清水建設は、2代目当主の清水喜助の時代に渋沢邸を建設したことでも有名。渋沢邸は24年1月に江東区指定有形文化財に指定されました。

 帝国データバンクは、渋沢が関わった企業について「今もその多くが存続し日本経済を支える。社会福祉事業にも注力した渋沢は、正しい志・道徳観に基づいて世の中のために働くことで利益を得られるとする『道徳経済合一説』を重んじたことでも知られる。企業を『社会の公器』と表現し公益を追求したことの先見性は、現代においてこそ評価されている」と説明。

「社会のために尽くそうとした渋沢の想いは、企業の存在意義を示す『経営理念』にも込められている。社会、貢献、発展、客(顧客)、創造などの言葉が頻出し、広い視野を持って未来を作ろうとする心構えが表れている」。

 続けて、「近年はサステナビリティが重要視されるなか、企業の存在意義に基づいた、いわゆる『パーパス経営』にも注目が集まっている。新一万円札の肖像に起用される大きな節目に際し、渋沢栄一の考えに触れることは自社の事業価値を再認識する良い契機となるだろう」とコメントしています。

オトナンサー編集部

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