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“ワンオク”Takaも…「パニック障害」は100人に1人 なりやすい人の特徴は? 精神科専門医が治療法も解説

オトナンサー / 2024年7月6日 7時10分

「ONE OK ROCK」のTakaさん(2015年7月撮影、EPA=時事)

 ロックバンド「ONE OK ROCK」のボーカル・Takaさんが7月2日、自身のインスタライブで、「実はね、俺、結構何年も前からパニック障害になってまして」と明かしました。また、キックボクサーで「K-1 WORLD GPスーパーフェザー級」で王者にもなった武尊(たける)選手も2022年にパニック障害とうつ病を患っていると公表しました。100人に1人罹患(りかん)しているというパニック障害について、精神科専門医の田中伸一郎さんに解説してもらいました。

■交代勤務がある職業の人、極端な睡眠不足が続く人は注意

 田中さんは、パニック障害について、「動悸(どうき)、めまい、冷や汗、息苦しさ、胸やおなかの不快感といった身体症状、不安感、恐怖感などの精神症状からなる『パニック発作』に、昼夜問わず急に襲われるもの」と説明します。

 さらに、典型的な例として「パニック発作を経験して、『また発作を起こすんじゃないか』という『予期不安』に苦しんだり、『頭がどうにかなっちゃいそう』という『発狂恐怖』に襲われたりといった症状がみられます」と付け加えます。

 パニック障害になってしまう原因は何なのでしょうか。田中さんは「一般に、精神障害というと心の病気とみなされがちですが、パニック障害は、単なるメンタル不調というよりも、体調がひどく悪くなったイメージに近く、脳内のいわば“警報装置”が誤作動し、交感神経系の過緊張が続いている状態と理解するとよいと思います」と話します。

 100人に1人が罹患するといわれているパニック障害。芸能人やスポーツ選手が罹患するイメージがありますが、罹患する年齢や性別の特徴はあるのかも気になるところ。

 田中さんによると、パニック障害は「中高生から成人期までの数%の人が発症しますが、小学生や高齢者の発症もまれではありません。また、女性に多いことが知られています」と語りつつ、「個人的な臨床経験では、格闘家、アスリート、医師、看護師、警察官、教師、消防士、パイロットなど、心身が過酷なストレスにさらされる職業や、交代勤務がある職業の人、極端な睡眠不足が続く人に、比較的多いような印象がある」ということです。

 パニック発作を起こした場合には、「早めに精神科、心療内科を受診することをお勧めします。なぜなら、交感神経系の過緊張状態を少しでも早く解除できるほうがよいからです」とアドバイス。また、「動悸、呼吸困難、胸部不快感などが持続的にみられる場合には、まず内科を受診し、採血、心電図、レントゲンなどの検査で異常がないことをチェックしてから、精神科、心療内科を受診するようにしましょう」と勧めています。

 治療は「生活習慣を見直すことが基本」。というのも、睡眠不足、食生活の乱れ、カフェイン・ニコチン・アルコールの過剰摂取などは、パニック障害の悪化要因となるからです。したがって、「まずは十分な睡眠時間を確保し、バランスの取れた食事を心がけてください。入浴時に、湯船にゆっくりとつかったり、呼吸を意識しながらスローペースで散歩をするのもよい」ということです。

 薬を服用する場合もあり、「患者さんによっては『SSRI』と呼ばれる、うつ病でも使われる薬を内服してもらいます。発作時には抗不安薬を頓服薬(症状がひどい時に臨時で使用する薬)として服用してもらいますが、一般に、抗不安薬は依存性が高いので、漫然と続けないようにする必要があります。軽症の場合にはいくつかの漢方薬を試してみてもよいかもしれません」と注意点や代替治療についても教えてくれました。

 また、本人が「そっとしておいて欲しい時」と「不安・不調なので側についていてほしい時」があったりします。家族や周囲の人としては、本人からそのタイミングを教えてもらい、本人の調子に合わせて対応するようにするとよいでしょう。

オトナンサー編集部

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