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頭痛薬がない…代わりに“風邪薬”を飲んでもOK? 薬剤師「避けた方がよい」と教えるワケ

オトナンサー / 2024年10月16日 6時10分

頭痛薬がないときに代わりに風邪薬を飲んでもOK?(画像はイメージ)

 頭痛に悩まれているとき、痛みを和らげるために薬を飲む人は多いと思います。ただ、いざ頭痛薬を飲もうとした時に、手元に風邪薬しかなく、困ったことはありませんか。頭痛薬の代わりに風邪薬を飲んでも問題はないのでしょうか。頭痛薬と風邪薬の違いも含め、薬剤師の真部眞澄さんに教えていただきました。

■余分な成分の摂取で体に負担

Q.頭痛のときに、頭痛薬の代わりに風邪薬を飲む人がいるようですが、問題はないのでしょうか。理由も含めて、教えてください。

真部さん「結論としては、頭痛の症状のみの場合は風邪薬を飲むのは避けた方がよいです。風邪薬にはせきや鼻水、たんなど頭痛以外の症状に効く成分も含まれています。頭痛以外の症状がないのに服用すると、不要な成分を摂取することになり、思わぬ副作用が出る可能性があります。結果として、体に負担がかかるので注意しましょう。

また、風邪薬に含まれている解熱鎮痛薬は頭痛を抑える作用もありますが、頭痛の原因・種類によっては効果が不十分だったり、まったく効果がなかったりという場合があります。そのため、効かないからといって過剰に摂取してしまう危険性もあります。月に何度も頭痛が起き、その都度、風邪薬を摂取することも不要な成分の過剰摂取になります。加えて、万一代用して体調が悪化した場合、元々なのか、薬のせいか分からなくなってしまうということもあるんです」

Q.風邪の症状が出ているときに風邪薬がない場合、代わりに頭痛薬を飲んでも問題はないのでしょうか。

真部さん「まずは、頭痛薬のパッケージに記載がある効果効能を確認しましょう。多くの頭痛薬には『頭痛(消炎・鎮痛)』もしくは『頭痛、発熱(鎮痛・解熱)』のどちらかの記載があります。後者のように解熱鎮痛薬が含まれていれば、発熱時の解熱をすることはできます。急な発熱で手元に頭痛薬しかない場合は飲むことができます。

市販の頭痛薬は解熱鎮痛薬の鎮痛効果を高める鎮静成分などが加えられていることが多く、頭痛を抑えることに特化したものが多いです。結果として不要な成分を摂取することになりますし、副作用などを考えると風邪薬の代わりに頭痛薬を飲むことはあまりお勧めできませんね。

パッケージに頭痛と発熱の両方に効くと記載があるものは、風邪の頭痛と発熱に効果があるので飲んでも問題ありません。しかし、他の風邪の症状には効果がないので、別の薬も飲む必要があるんです」

Q.頭痛薬と風邪薬は何が違うのでしょうか。成分や効果の違いについて、教えてください。

真部さん「市販の頭痛薬に含まれる成分は、解熱鎮痛薬と鎮静薬、制酸薬、無水カフェインが一般的です。解熱鎮痛薬のみか制酸薬を加えたものであれば、風邪の発熱時にも問題なく使えます。それ以外の成分が入っているものは頭痛に特化したもの。解熱は期待できますが、不要な成分を摂取する上、風邪の他の症状には効果がないため、あまりお勧めできません。

一方、市販の風邪薬に含まれる成分は、解熱鎮痛薬と抗ヒスタミン薬、鎮咳薬、去痰薬、鼻詰まり改善薬が一般的です。風邪による頭痛や発熱、せき、喉の痛み、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、たんといった複数の症状に効果があります。風邪ではなくインフルエンザなどの場合は、使う解熱鎮痛剤を考慮する必要があります。特にお子さんや妊娠中の人などは、安易に風邪だと自己判断して服用しないよう、注意が必要です」

* * *

 頭痛の症状のみの際には、体に負担をかけることになるため、風邪薬を飲むのは避けた方がよいのですね。一方で風邪の時に熱があり、解熱鎮痛薬が入っている頭痛薬であれば効果があるということです。市販薬を使用する際には、パッケージをよく確認し、成分を理解した上で使用することが重要です。

オトナンサー編集部

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