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「怖い」「やめとけ」って言われるけど「リボ払い」って結局どうなの?→FP「おすすめしません」 理由も詳しく聞いてみた

オトナンサー / 2024年10月10日 6時10分

「リボ払い」のこと、FPはどう考えてる?

 クレジットカードの支払い方法の一つとして知られる「リボ払い(リボルビング払い)」。毎月、あらかじめ設定した一定の金額を支払う方法です。このリボ払いについては、「便利」「自分のペースで支払える」との声もある一方で、「危ない」「怖い」「やめとけ」といったネガティブな声も多く聞かれ、マイナスなイメージを持つ人が少なくないことがうかがえます。

 さまざまな声がある「リボ払い」について、家計管理のプロはどう考えているのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの佐藤沙也加さんが解説します。

■高額の支出に対応できる

「リボ払い(リボルビング払い)」は、クレジットカードの支払い方法の一つで、毎月一定額を返済していく方式です。利用した金額や件数にかかわらず、あらかじめ設定しておいた金額が毎月引き落とされるため、家計管理がしやすいという声がある一方で、返済が長期化しやすいという特徴があります。

 クレジットカードの他の支払い方法としては、「一括払い」「分割払い」「ボーナス払い」があります。「一括払い」はカード会社が定める支払日に、利用した金額の全額を支払う方式、「分割払い」は利用額を複数回に分けて支払う方式です。

 一般的に、分割回数が多いと利用額のほかに手数料が発生しますが、2回までの分割払いは手数料を無料としているカード会社も多く、私自身も日常的な支出よりやや単価の高い物を購入したときは、月々の支払額を分散させたいという意図で、2回払いを利用することがあります。

「ボーナス払い」は、一般的にボーナスが支給される夏と冬の時期に、一括で支払う方式です。支払いを数カ月先に延ばせて、基本的には一括払いと同じく手数料がかからないという点が特徴です。

 そして、「リボ払い」のメリットとしては次のような点が挙げられます。

【毎月の支払い額が一定】

日々の買い物を、一括払いや分割払いで決済していると、利用額に基づいて月々の請求額もバラバラになります。その点、リボ払いは毎月の支払額が同じであるため、支出の見通しが立ち、家計管理がしやすいといわれています。

【高額の支出にも対応可能】

例えば、引っ越しで家具・家電の出費が重なって高額になってしまったときや、「どうしても欲しいものがあるけど、一括での支払いは厳しい」というときでも、リボ払いは一括で支払う必要がないため、月々の負担を抑えた上で購入することができます。

【柔軟な返済計画が立てられる】

現金がなくてリボ払いを利用した後でも、余裕のある月は支払額を増やし、返済を早めることができます。また、お金に余裕ができたタイミングで、繰上返済や一括返済もできることから、支払いをコントロールできるという柔軟さがあります。

■リボ払いの「最も恐ろしいところ」

 このように、一見するとメリットだらけのように思われる「リボ払い」ですが、次のようなデメリットも存在します。

【手数料が高い】

リボ払いは手数料が高めに設定されており、およそ年率15~18%が一般的です。例えば、50万円をリボ払い(年率15%、元利定額方式、月の返済額2万円)で決済した場合、元金50万円と手数料10万3248円を合わせた「60万3248円」が総支払額となります(※簡易シミュレーションの結果であり、実際の支払額は条件等によって異なる)。

また、昨今の金利上昇に伴い、手数料を数%引き上げる見通しを発表しているカード会社もありますから、さらに家計に負担をかける可能性が高まります。

【返済期間が長引く傾向】

毎月の支払いが一定であることの安心感から、ついリボ払いでの買い物を繰り返し、元本がなかなか減らずに返済期間が長引きやすくなる傾向があります。「いつまでたっても支払いが終わらない」という事態に陥る人がいるのも現実です。

【借金の意識が薄れる】

毎月の支払いを少額に設定できるリボ払いは、「順調に返済できている」という感覚に陥りやすく、「あくまでも“借金”である」ということの認識が薄れやすいです。利用する人自身がその危機感を抱きにくい点が、リボ払いの最も恐ろしいところといえるでしょう。

■どうしてもリボ払いを使うなら

 こうしたメリット/デメリットを踏まえた上で、リボ払いは、基本的にはおすすめできる支払い方法ではありません。

 手数料が高いことは先述の通りですが、月々の返済額が一定であるために、いつまでたっても支払残高が減らず、手数料ばかり払い続けることになります。よって、総支払額が大きくなります。

 例えば、資産運用に関心がある人であれば「利回り15%の運用成果を出すことは簡単ではない」と感じるのではないでしょうか。その意識があると、支出が多い月でも、リボ払い以外の方法を模索するようになります。

 また、カード会社は、リボ払いを促進するためにポイント還元などのキャンペーンを行っていることが多いです。メリットだけを享受できるのであればよいですが、だらだらとリボ払いを続けてしまうことには注意が必要です。

 それでも、どうしてもリボ払いを使うという場合には、次の点に注意するとよいでしょう。

【利用額の把握(可視化)】

リボ払いの利用額と残高を常に把握し、使い過ぎないように注意してください。家計簿や家計簿アプリを活用し、利用額を可視化する方法も一つです。

【返済計画の見直し】

できるだけ返済を早く終えるために、毎月の返済額を増やすなど、返済計画の見直しを行いましょう。

【利息の確認】

利息がどの程度かかっているかを確認し、高い利息負担を避けるために、可能な限り早めに返済するようにしましょう。

【一時的な利用にとどめる】

リボ払いは、一時的な支払い方法として利用するだけにとどめ、長期的な利用を避けるのがよいです。

【他の支払い方法の検討】

リボ払いを利用せずとも、分割払いやボーナス払いによる支払期限の先延ばしで対応できるかどうかを検討するのも手です。

 基本的には、リボ払いの選択は避けることをおすすめしますが、使う場合にはこれらの点に注意して、計画的な利用を心がけましょう。

オトナンサー編集部

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