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「容姿」「学歴」「経済力」ではない! 婚活業界のプロが断言する、今どきの20代が「結婚相手」に求めるもの

オトナンサー / 2024年10月12日 9時10分

今どきの20代の「結婚観」が浮き彫りに…

「婚姻率の低下」が叫ばれて久しい昨今、現代を生きる20代が「結婚」というものに対してどんな思いを抱いているのか、どのような結婚観を持っているのかが関心事になってきています。

 こうした現状について、結婚相談所「ツヴァイ」を運営するZWEI(ツヴァイ、東京都中央区)代表取締役社長の中野大助さんは、「20代が結婚相手に重視することが、大きく変化してきている」と指摘します。結婚に対する20代のリアルな“実態と本音”について、婚活業界を熟知するプロフェッショナルの視点からご解説いただきました。

■パートナーに求める要素で「諦めたもの」1位は…

 かつては、結婚相手に求める要素として筆頭に上がっていた「容姿」。しかし、現代の20代にとっては、結婚相手のルックスは最優先事項ではなくなっています。

「ZWEI」が2024年5月に実施した最新の調査によると、20代の男女が「パートナーに求める要素で諦めたもの」の筆頭に「容姿」(31.8%)が上がり、次いで「コミュ力・対話力」(18.2%)、「経済力」(13.6%)が続きました。20代の3割以上が、実際に結婚相手を選ぶ際に、容姿を“妥協”するケースが増えているのです。

 この背景には、婚活市場やマッチングアプリの普及、そして多様な価値観が浸透してきたことがあると考えられます。結婚相手に対して「見た目だけではない部分」を重視する傾向が強くなり、特に長期的な関係を築く上で、見た目よりも内面的な要素が重要視されているのです。

 もちろん、全ての20代の人が容姿を完全に諦めるわけではありませんが、以前ほど厳格なルックスの基準は存在せず、むしろ結婚相手として「安心できる」「一緒に成長できる」関係性を築けるかどうかが重要視されています。外見よりも本質的な要素が評価される時代へと変化してきているのです。

■諦めなかったのは「コミュニケーション能力」

 では逆に、20代が最も重視する結婚相手の条件はどのようなものなのでしょうか。

 その答えは「コミュニケーション能力」。同調査によると、こちらも3割以上の男女が支持しており、2位「包容力」(18.2%)、3位「経済力」(13.6%)と続いています。先の結果と合わせると、理想と現実のギャップで揺れ動きながらも、20代が結婚相手に求めるものは、パートナーシップを築く上で、円滑な意思疎通が最も重要であると感じていることが分かります。

 結婚生活は長い年月を共に過ごすものであり、互いに理解し合い、共感できる関係が大切です。仕事のスタイルや生活環境が多様化している現代、ライフスタイルが異なる2人が一緒に生活を始めることは、決して容易ではありません。その中で、互いの考え方を尊重しつつ、建設的なコミュニケーションを取ることができる相手が、信頼できるパートナーとして認識されている……そうした結果が現れているのです。

 また、婚活サービスやマッチングアプリが普及したことで、初対面の段階でどれだけ円滑なコミュニケーションが図れるかもポイントになっているといえるでしょう。いわゆる“コミュ力”の高さは、単に会話の楽しさを示すだけでなく、長期的に関係を築くための基盤となる重要なスキルなのです。

■20代が思い描く「ユニット婚」って?

 ここまでの結果から、20代の男女が現実的に思い描く結婚生活の理想像は、かつての「夫婦一体」とは異なり、互いに深く干渉せず、経済面を含めて自立した個人同士が婚姻関係を結んで生活するという、いわば、共同生活のような「ユニット婚」を選択する価値観が浮かび上がりました。

「ユニット婚」とは、2人がそれぞれ独立した個人としての主体性を持ちながらも、必要な場面では協力し合い、共に生活を営むスタイルを指す言葉。この形態では、夫婦が互いに依存しすぎることなく、各々のキャリアや趣味を大切にしつつ、パートナーとしての責任を共有することが求められます。

「ユニット婚」が注目される背景には、社会の変化も大きく影響しています。男女ともに「仕事と家庭、どちらも大切にしたい」という意識が高まっており、従来の「専業主婦/専業主夫」という枠組みではなく、両者が自立した存在として家庭を運営していくモデルが主流になりつつあります。

 また、経済的な不安やライフスタイルの多様化により、一つの家庭に依存する形ではなく、個々がしっかりと自立しつつもパートナーシップを築くことが、持続可能な結婚生活の鍵であると考えられているのです。

 若い世代の間で支持されている「ユニット婚」ですが、結婚生活において自由と責任をバランスよく享受できるスタイルとして、これからの主流になっていくのかもしれません。夫婦が対等なパートナーとしての立場を持ち、互いに尊重し合いながら成長していく……そんな「ユニット婚」は、婚姻数減少や少子化対策の打開策という視点からも要注目といえるのではないでしょうか。

ZWEI 代表取締役社長 中野大助

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