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鼻にスプレーするだけ 痛くない「インフルワクチン」は注射タイプより効果ある? 実は“感染リスク”も 内科医が解説

オトナンサー / 2024年11月26日 6時10分

スプレータイプのインフルエンザワクチンと従来の皮下に注射するタイプのワクチンとを比べた場合、効果に違いはある?(画像はイメージ)

 インフルエンザの感染に備えて、ワクチンの接種を検討している人は多いと思います。そんな中、今年から鼻に噴霧するスプレータイプのインフルエンザワクチン「フルミスト」(フルミスト点鼻液)の接種が可能となりました。

 フルミストと従来の皮下に注射するタイプのワクチンとを比べた場合、効果に違いはあるのでしょうか。フルミストの効果や接種時の注意点について、「eatLIFEクリニック」(横浜市旭区)院長で、内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。

■2歳以上18歳以下が対象

Q.フルミストを接種する場合と従来の注射でワクチンを接種する場合とを比べた場合、効果に違いはあるのでしょうか。

市原さん「以前から海外製のフルミストが存在しており、日本国内でも一部の医療機関で使用されていましたが、今年から、第一三共が製造販売するフルミストが新たに使えるようになりました。

フルミストは鼻腔(びくう)内にスプレーを噴霧するため、痛みはほとんどありません。インフルエンザウイルスの主な侵入経路である鼻腔で直接免疫をつけるため、従来の注射タイプのワクチンよりも予防効果が高いと考えられています。1回の接種で効果があります。ただ、第一三共のフルミストの対象年齢は2歳から18歳までと決められています。

効果の持続期間ですが、注射型のワクチンは約5カ月間なのに対し、フルミストは約1年と長いのも特徴です。しかし、どちらのワクチンも発症を完全に予防するものではありません」

Q.では、2歳から18歳までの人がフルミストを接種する際はどのような点に注意する必要があるのでしょうか。

市原さん「従来の皮下に注射するタイプのワクチンとは異なり、生ワクチンといってウイルスを弱毒化したものを接種するため、接種後に鼻汁やせき、咽頭痛、発熱などの風邪症状を引き起こすことがあります。接種後しばらくは鼻腔内にウイルスが存在するので、周囲の人にうつしてしまう可能性があります」

Q.フルミストの接種に向く人、向かない人の特徴について、教えてください。

市原さん「痛みがなく、効果の持続期間も長いため、小さな子どもや受験生に向いていると思います。一方、ステロイドや免疫抑制剤、アスピリンを内服している人のほか、妊婦や気管支ぜんそくの人などは接種できません。子どもにフルミストを接種させるか迷っている場合は、医師に相談してください」

オトナンサー編集部

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