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【メカブ】食事の最初に食べると肥満、糖尿病予防、便秘改善に? 実際どんな栄養があるの?

オトナンサー / 2024年12月29日 8時10分

「メカブ」には、どんな栄養が…

 海藻が体によいと聞いたことがある人も多いと思います。海藻と聞いて、一番最初にイメージできるのがワカメや昆布だと思いますが、海藻には、ワカメや昆布のほかにも、ヒジキ、モズク、メカブなどもあります。そこで、水溶性植物繊維である「アルギン酸ナトリウム」や「フコイダン」などを多く含むメカブの栄養素などについて、機能性食品の臨床栄養管理への応用とそのメカニズムの解明を研究している和洋女子大学家政学部健康栄養学科の多賀昌樹准教授(管理栄養士、博士・医学)に解説してもらいました。

■“メカブファースト”で肥満&糖尿病予防に期待

 まず、「メカブ」とはどんな海藻なのかについて、多賀准教授は「『ワカメの根元部分』といわれることが多いのですが、正確には『胞子葉』と呼ばれる胞子を放出する役割を持つ根元近くの厚くなったヒダヒダの部分をいいます。この部分には、水溶性食物繊維であるアルギン酸ナトリウムが多く含まれており、これがメカブのネバネバした食感の特徴になっています」と説明してくれました。

 栄養素は、「メカブワカメ」100グラムあたりの栄養価として、14キロカロリーと低カロリーになっています。また、タンパク質が0.9グラム、脂質が0.6グラム、炭水化物が3.4グラム。皮膚や粘膜の健康を維持するベータカロテンが240マイクログラム。血液や骨にもよいビタミンKが40マイクログラム、その他にも、ナトリウムやカリウムといったミネラルなどが含まれています。

 食物繊維は3.4グラムで、水溶性食物繊維が豊富。ヨウ素が390マイクログラムと、他の海藻類に比べ少ないのが特徴になっています。甲状腺の疾患を気にしている人でも比較的、食べることができる海藻だということです。

「ベジファースト」という言葉も浸透している昨今。多賀准教授は「メカブファースト」を推奨しています。多賀准教授らが行った研究結果によると、白米を食べる前にメカブを1パック(約40グラム)食べることで、食後30分・60分での血糖値の上昇を抑制することを示しました。また、“痩せホルモン”として知られる消化管ホルモンである「GLP-1」の分泌増加を促し、さらにその効果が持続することを明らかにしました。継続的にメカブを摂取することで、食後の血糖上昇を抑制し、肥満予防や糖尿病予防につながるということでした。

 さらに、食事の際にメカブを同時に摂取すると「体内への食塩の吸収を抑制するという効果」があり、「アルギン酸ナトリウムが腸内で水分を吸収し、ゲル状の物質を形成し、腸内を滑らかにし、便を柔らかくしてくれます。便通がスムーズになり、便秘の改善も期待できると思います」。

 しかし、メカブを食べる際には、ドレッシングなどの糖類には注意が必要だということです。まだ、研究が進んでいないそうですが、「血糖抑制効果が減少してしまう可能性もある」ということです。

 メカブの1日の推奨摂取量も聞いたところ、「1日40グラム」がよいということですが、何事も食べ過ぎはよくありません。食事の最初にメカブを摂取して、生活するのもいいかもしれませんね。

オトナンサー編集部

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