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【防災バッグ】“重さ”は重要 非常食「フリーズドライ」のメリット&デメリット

オトナンサー / 2024年12月28日 8時10分

防災バッグは避難するときもイメージしましょう

 2025年1月、甚大な被害をもたらした能登半島地震が発生して1年。また、阪神・淡路大震災から30年の節目を迎えます。そんな中、今年8月8日に「南海トラフ地震臨時情報」が発表されるなどしました……。

 いつ起きるか分からない地震災害に備え、防災意識を高めている人も少なくないと思います。防災グッズとして、飲料水や非常食のほか、ライトや衣類などを用意していると思いますが、小さな子どもや女性、高齢者では、ペットボトル2リットルの飲料水2本を運ぶだけでも大変なため、防災グッズの“重さ”も重要になってきます。そこで、フリーズドライ商品を発売しているアサヒグループ食品「アマノフーズ」シリーズを担当する見上拓也さんに、非常食として使用する際のフリーズドライのメリットとデメリットなどについて聞きました。

■メリットは軽量、長期保存 デメリットは…

 同社では、日本南極地域観測隊で地学隊員として地震や地殻変動の観測を経験し、2011年から東日本大震災被災地の支援活動を行い、防災訓練実施支援や防災教育に取り組んでいるNPO法人奈良県防災士会の防災士・岩野祥子さんが監修した「【防災士監修】『1人あたり約200g(2日分相当)の防災バッグ向け詰め合わせ2人分』」を発売しています。

 同商品は、「まごころ一杯定番おみそ汁」シリーズ10食分のほか、雑炊、惣菜、カレーが各4食分ずつが詰め合わせになっており、重さが1人あたり約200グラムになっているのが特長です。

 フリーズドライ食品は「軽量で持ち運びが便利」「常温で長期保存ができる」という2つのメリットがあり、「お湯を注ぐだけで手軽に短時間で温かい食事が食べられます」。また、「調理した料理を凍結(フリーズ)させた後、真空状態で乾燥(ドライ)しているため、調理後の状態と比較して色・香り・風味のほか、ビタミンなどの栄養価が損なわれにくくなっているのが特長」になっているということです。

 アマノフーズが今年10月、全国の20~70代の男女計800人(その内、自然災害による被災経験者400人)を対象に「防災バッグに関する実態調査」をインターネットで実施しました。被災経験者400人に、「非常食を選ぶ際に最も重視するポイント」を質問したところ、被災経験者からは「常温・長期保存が可能なこと」が35.5%と最も高く、次いで「おいしいこと」が19.3%、「調理不要であること」が16.8%でした。

 また、「避難生活時に食べてホッとした、精神的に落ち着けた食べ物」も質問したところ、上位から順に「ごはん」が50.0%、「味噌汁」が45.9%、「即席めん」が24.4%という結果になったとのことです。

 災害が発生した場合、防災グッズを持ち、学校や公園といった指定緊急避難場所(一時避難場所)に指定されている安全な場所に避難するようにします。避難場所では、状況によって水を加える、お湯を沸かすといったことができ、「日本人にとって和食は、ホッとできる食べ物で、味噌などの発酵食品は、体調を整えるのみならず、心を落ち着かせる効果が期待できます」ということです。避難生活では、ストレスや不安にさらされやすいため、温かい味噌汁で一息つくことができるかもしれません。

 その一方で、デメリットについても聞いたところ、見上さんは「湿気に弱く、開封後は劣化が早まるため、密封状態を保つ必要があります」と説明。そのため、アマノフーズのドライフリーズ商品は、1食ずつ個食になっています。「調理には一定量の清潔な水が必要となるため、災害時など水の確保が難しい状況ではご使用になれない場合もございます。飲み水も一緒に備蓄するように心がけるようにしてください」と注意も促します。同商品の価格は5282円(税込み)になっており、「製造工程が複雑でコストがかかるため、他の保存食品と比べ比較的価格が高めになっています」ということです。

 また、防災バッグで災害時に備えた食料備蓄法「ローリングストック」を活用している人もいると思います。「ローリングストック」とは、普段の食事に利用するインスタント食品などを備蓄しておき、食べたら新しく買い足すことで常に新しい備蓄食がある状態にしておくことができます。また、普段から食べ慣れた食品が災害時にも食べられるので、安心して食事をとることができるメリットもあります。また、普段から非常食を食べ慣れておくことで、災害時のストレスも軽減されます

 アマノフーズでは、かに・さけ・たらこの雑炊や五目中華あんかけ、味噌汁やスープのフリーズドライ18食とパックご飯3食などがセットになった非常食「食べながら備える ローリングストック BOX」も取り扱っています。さらに、1人3日分の水(6リットル)を家族の人数分、カセットコンロおよびカセットボンベ、お皿代わりにする容器を作るための新聞紙とラップをバッグに入れておくことも推奨しています。

 ローリングストックをする上で、一つ一つの賞味期限や消費期限を覚えるのも大変に感じる人もいるのではないでしょうか。そこで、見上さんにコツを聞いたところ「主に3つの事を心掛けてみてはいかがでしょうか。例えば、毎月第4日曜日の昼食に非常食を食べるなど、非常食を消費する日を決めます。それと、消費期限が近いものから食べるように徹底し、常に新しいものを備蓄するようにします。そして、消費した分は、次の買い物の際に必ず買い足し、常に一定量の備蓄を保つように意識していると、上手にサイクルができると思います」と助言をしてくれました。

 防災バッグに、必要なものをいろいろ詰め込むとすぐさま10キログラム以上になってしまうものです。被害の大きさによっては、悪路を歩かないといけなくなるかもしれません。そのため、持ち歩くことも想定して用意をする必要があります。

 年末年始は、帰省など家族で集まるよい機会といえます。このタイミングに、避難ルートの確認、防災グッズの見直しなどしてみるのもよいかもしれません。

オトナンサー編集部

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